君の匂い
君がいなくなった部屋は、なんだか広くて寒くて切なげで。
大きな台風が過ぎ去って急に寒くなった秋晴れの朝に、私はベットから体を起こし、一人身震いした。
頬を伝う生暖かさを、君の手の平と勘違いしかけて、我に帰る。
君はもう、ここにいない。
残り香を探して1LDKを彷徨う。
ふと思い出して、ベッド下の引き出しを開けた。
見つけた、君の残り香。
もう、君の家の強い柔軟剤の匂いは、私の部屋の匂いに上書きされてしまった。
それでも、身につけた君の姿を想像して、火照りを思い出す事ができる。
まだ、独特な君の香りがする。
口と鼻を覆い、思い切り空気を吸い込んだ。
ああ、また寂しさが、込み上げてきた。
どうも、とてもお久しぶりです。優鼻です。間違えた、優華です。
なんだか雰囲気漂わせながら書いたこちらの話ですが、実はテーマというか、自分で設定したお題がありまして……。
それはなんと、「匂い×パンツ」です。
ただの変態です。
本文中で嗅いでるのは改めて言います。パンツです。変態だ。
彼シャツの話をしてて友人が「自分から彼の匂いがするってことでしょ? 想像だけで死ぬ」と言っていたので、私がふざけて「記念に彼氏のパンツもらっとけ(?)」と返しました。
それは普通にいらないと言われました。当然だ。
そんな出来事をふと思い出して、何かのネタになるかとメモしてあったのを、さらにふと見かけたので書きました。わけわからん。
とりあえず変態だと思います。私ではない。
書きたいだけ、誰得な、それでも後書きまで読んで誰かが笑ってくれたら嬉しい、そんなお話。
楽しんでいただけたなら幸いです。
それでは、また。
2019年 10月20日(日) 春風 優華




