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惹かれていった僕

Kさんに出会い、しだいに惹かれていった僕。


お互いに、カラオケが好き、ゲームが好きという共通の話題がありましたが、彼は雑学系の話や家電の新製品の話題も好きでした。

Kさんは少し変わっているところがあり、同じゲーム機を二台購入したり、いくつもデジカメを購入するような人でした。

『次はどのデジカメ買おうかな~。』

と、よく言っていました。


また、朝、出勤したKさんは髪の毛が寝起き同然でぼさぼさになっていたり、チャックが開いてたりと、少し無頓着というかだらしのないところもありました。身だしなみは、あまり気にしない人のようでした。

でも、どこか放っておけない感じで人懐っこく、母性本能をくすぐるタイプで、そこに、僕も惹かれていきました。


僕は少しずつ会社に慣れ、昼休みには、居室でKさんや他の同僚と談笑したり、冗談を言い合うようになっていました。

近くで楽しそうに話すKさんを見てるだけで嬉しく思いました。


入院していたKさんは、退院後、普通体型だったのですが、徐々にふくよかになってきました。

入院のために痩せていたけど、ぽっちゃりが彼の標準体型だったんですね。

そして、実は僕もぽっちゃりした人が好きでした。


僕は昔からやや痩せ型で、自分に無いものを欲するのか、がっちりむっちりした人やぽっちゃりした人に憧れていました。

僕が中学生の時は、いつも弁当を一緒に食べに来てくれたスポーツ万能のがっちりした男の子に憧れていました。あんな体になりたいなと。

高校生の頃は、少しむっちりした同じクラスの男の子に興味がありました。奥手で、同級生と下ネタを話すのにも抵抗があった僕でしたが、いわゆるムッツリスケベという感じで、その頃には性の知識も少しはあり、自慰もするようになり、その子のことを性の対象として見ていたと思います。

同性の人を、憧れの対象から次第に性の対象として見るようになり、僕が興奮するのは、大抵がちむち系やぽっちゃり系の男性でした。


二月頃のある週末、会社の社員旅行がありました。

行き先はおもてなしで有名な温泉旅館でした。僕はとても楽しみにしていました。

といっても、旅館や散策ではなく、Kさんと一緒にお風呂に入れることが楽しみだったんです。彼の裸を見たり触ったり、そして、彼にぶら下がる大事な所も見れるチャンスだと思い、僕は入浴時間の前には興奮していました。それに加えて、僕の大事な所も見て欲しい、そんな気持ちもあったように思います。

しかし、Kさんはシャイな性格なのか、入浴時間には彼の姿はありませんでした。Kさんはその時間、いつの間にか一人で外に出かけていたようで、僕は一緒にはお風呂に入れませんでした。僕は旅行の一番の楽しみが叶わず、少し落胆しました。


その夜、みんなはトランプをしたり、マージャンをしたり、カラオケに行ったりする人がいました。僕と同僚数人は別の部屋のコタツに入って、テレビを見ていました。やがて、一人二人と、その同僚が別の部屋に行き、最後は僕とKさんだけがテレビを見ていました。

テレビでは、最も売れた百曲のような番組を放送していました。

僕はとても恥ずかしがり屋なので、カラオケ以外では人前で歌うことはできないのですが、テレビの曲に合わせて歌うKさんがとても愛おしかったです。

B’zの曲に合わせて歌うKさんが嬉しそうにこっちを見ました。

そのつぶらな瞳がとても可愛いくて、僕も笑顔になっていました。


しかし、正直に言うと、この時、僕はKさんの手を握り、ガバッと抱き締めたい衝動に駆られていました。

僕の大きくなった大事なところを彼に触れてもらって、お互いのものを…。恥ずかしながら、僕は大きく硬くなったものを、コタツの中で彼に気付かれないように自分で触れながら、そういう想像をしていました。僕のトランクスは濡れていました。

でも、その部屋には先に寝ている人がいて、実行には移せませんでした。

今の僕なら、もっと積極的になれたと思うんですけどね…。


何事もなく終わった旅行でしたが、仕事場とは異なった非日常の世界で、好きな人がこんなに近くにいて、こんな気持ちになったのは、僕にとって初めての経験でした。





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