表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/31

出会い

みなさん、大好きな人との出会いや初対面の印象は覚えていますか?


一目惚れだった方もおられるでしょうし、なんの印象も持たなかったという方もおられるでしょうね。

この話は、僕が大好きな彼と出会い、自分の気持ちに気付き、その思いを伝え、愛を育んでいった物語です。


思い出しながら書きますので時系列は多少前後する場合があるかもしれませんが、内容は僕の実体験をもとにしています。よろしければ、お付き合いください。


それでは、始めたいと思います!



僕がこの会社に転職したのは、今から七年前の四月下旬でした。

僕はその時で約三十歳。都合により退職される方の引き継ぎという形でした。


ゴールデンウィークも終わり、少しずつ引き継ぎをして約三か月が過ぎ八月になった頃、仕事部屋で先輩に仕事を教えてもらっているとき、一人の見知らぬ男性が部屋に入ってきました。


先輩が、

「あ。Kさんだ。」

と言いました。


『入院中はお世話になりました。』

その人がお辞儀をしました。


その男性はKさんといい、いつも会社の出欠の札が欠勤になっている人でした。

ずっと赤札の欠勤だったので僕も気にはなっていたのですが、何かの病気で入院しているとだけ聞いていました。


これが、彼、Kさんとの出会いでした。


体型は普通で、やや丸顔、くりっとした瞳。背は同じくらい。後で聞いてわかったのですが、彼は僕と同い歳でした。

今思い出すと、特に強い印象は残っておらず、決して一目惚れではありませんでした。


数日後、Kさんの退院祝いの飲み会があり、僕も参加しました。

僕の左側、二席ほど離れてKさんと部長が話をしていました。

「退院できてよかったな。これからは、もっと体調管理しないとだめだぞ。」

『はい。』

二人は、笑いながらそんな会話をしていました。


時折見せるはにかんだ横顔やユーモアの交じった会話から、楽しそうな人だなと、僕は思いました。


仕事は僕とは違うチームだったので、直接仕事で接することはあまりありませんでした。

お昼休みには、居室で同僚の男性数人と雑学を話していたり、ゲームや家電製品の話で盛り上がっていました。僕は、その部屋の前の廊下を通る時に、ドアの窓から何かの話題でみんなが笑い合っている様子を見ていました。

でも、僕はまだこの会社に来て数カ月で馴染んでおらず、その会話の輪には入っていけませんでした。

もともと人見知りなので、それもあったかもしれません。


そうして日が経ったある日、同僚の女性が

「ヒロピーさん(僕のこと)、カラオケ好きでしたよね。」

と聞いてきました。

「はい。好きは好きですけど…。」

そう答えると、

「Kさん、カラオケが好きで行きたいらしいんだけど、一緒に行ってくれば。」

ということになり、僕とKさんと、あと同僚の男性二人でカラオケに行くことになりました。


KさんはB’zとか長淵剛とかTMNとかアニソンが好きなようでした。

僕も昔からB’zはよく聞いていたし、お互いにゲーム好きということもあり、それがきっかけで話をするようになったと思います。

「次、いつカラオケに行きますか?」とか「どんなゲームするんですか?」という話から始まり、彼の雑学や家電話もよく聞くようになっていました。

彼が楽しそうに、面白おかしく話す姿は可愛らしくもありました。

つぶらな瞳、小さくて可愛い鼻、ぼさぼさの髪の毛、ユーモアのある仕草、表情、こんなに親しみのある人って、僕は初めてでした。


そして、その年の年賀状に、

「Kさんのキャラ、好きです」

そういう風に書いて送ったことを、今でもはっきりと覚えています。

でも、本当は

「Kさんのこと、好きです」

そう書きたかったんです。


出会ってから数カ月で、僕はいつの間にかKさんのことが好きになっていました。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ