表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/17

11 オレ達の性の芽生えは“秘密基地”で

オレ達三人は河川敷を三十分ほど歩いて居ると、程なく河川に架かる県道のコンクリート製の橋が見えて来た。

その橋の橋梁部分を支える躯体と呼ばれるコンクリート製の巨大な構造物があり、ソコの中程に四角く切り取られた様な凹みがあった。

オレ達は河の土手の斜面を利用してその凹みによじ登る。

もちろんオレが先に躯体の凹みによじ登る様にして、たっぷりとスカートから覗くオレのパンチラを俊と遊馬に堪能してもらった。

躯体の中腹にある凹みのソコは、幅一.五メートル高さも二メートル弱程あり奥行きも三メートル近くあった。

ココがかつてオレ達が“秘密基地”と呼んでいた所で、ココを拠点にしてひがな一日河原で釣りをしたり先程の様に石投げをしたり、川に入って水遊びをしたりして遊んだものだった。

「うわぁ~懐かしいなぁ、中学校以来変わって無いなぁ」

オレが懐かしそうに感嘆すると。

「ボクも二年ぶりかなぁ、真琴が引っ越してからはあまり来なくなったからなぁ」

俊も懐かしそうに周りを見回しながら言う。

オレも見回すと、壁面に描かれた落書き(俊が何処かからラッカースプレーを持って来て、それで描いた落書きだ)床に有る焦げ後(遊馬が釣った魚を焼いて食おうと言って、ココで焚き火をしたんだっけ)…全てに思い出が有る。

「あ~ワイは時々来てたよ、奥にお宝を隠して置いてたからなぁ」

遊馬はそう言って奥の方にあるプラスチック製の衣装箱の様な物を指差した。

「ココの河原を歩いているとチョイチョイお宝が拾えるんだ、それでソレをココに保管してたんだよ」

そう言って遊馬はその衣装箱を持ってきて中を開ける。

すると中には風雨に曝されたらしくガビガビに固まったエロ本達が入っていた。

「おーっ!」

オレは感嘆の声を上げて興味深々に見る。

「ハハッ…遊馬よぉ」

俊は(いささ)か呆れた様に言い。

「どうだい中々のコレクションだろ」

遊馬は誇らしげに胸を張る。

「遊馬は…お前こう云うのをどっかから拾って来るのは小学性の頃から得意だったよな…しかし高校生にもなって未だ続けてたとはなぁ…」

「ヘンッ、俊こそ夏と冬に大量の薄い本を仕入れて来るお前には言われたく無いなぁ」

そう言って俊と遊馬は互いの腹と顔を肘でグリグリと(えぐ)り合って笑って居る。

それは気心の知れた男友達同士の遠慮の無い戯れ合いだ…オレもかつてはコイツ等見たいに戯れ合ったんだけどな…。

今のオレにはコイツ等の戯れ合いに混ざる勇気は無い…男子女子とに別れてしまったからなぁ。

「そうや!真琴、この“秘密基地”に着いたら見、せ、て、くれるんだったよなあ」

遊馬がオレの方を見て言う。

オレがやや感傷に浸っている時に…遊馬は本当に自分の欲求に忠実な奴だな。

オレはため息をつき一瞬躊躇(いっしゅんためら)った後、その場にペタンと座り意を決してワンピースの前ボタンを外し始め、そして恐る恐ると言った風に前襟を開く。

「「……うぁ」」

俊と遊馬が驚きとも感嘆ともつかない声を上げる。

オレの豊かとは言い難いが、しかし確かに盛り上がって居る双丘と、それを包み保持する苺柄のブラジャーが露わになる。

俊と遊馬は声を無くした様に固まって居る。

「どう?エロ本のモデルさんほどじゃあ無いけど、コレでも一応Cカップあるんだよ」

オレがそう言うと、俊と遊馬はようやく我を取り戻して、二人とも膝まずいてオレの胸を見て来る。

二人の興奮と好奇心にあふれた表情を見てオレはある既視感に襲われた。

(あっそう言えば…オレ達三人がチン“ピーッ”を見せ合いっこをしたのはこの“秘密基地”だったけ…)

そんな事を思い出し、小学校高学年から中学一年までの思春期の初期をココで過ごしたんだと思う。

(女の子に興味を持ち始めて、誰それのオッパイが大きいのあの娘のパンツを見たのと言い合ったなぁ…遊馬の拾って来たエロ本で初めてチン“ピーッ”の勃起を覚えたのもココだった…まだケータイを待たせて持たせてもらえ無っかたオレ達にとって性の情報はココのエロ本だった…エロ本からの知識でSEXの意味と実態を知り、憧れと欲望と競争意識からチン“ピーッ”の見せ合いっこをしたんだっけ)

そうこの“秘密基地”はオレ達が性への興味と憧れを芽生えさせた場所でもあるんだった。

そして今…オレ達は新たな性のステージを上がろうとして居る様だ。

オレはオレの胸に執拗な迄の視線を向けて来る俊と遊馬を見る。

二人がオレの胸の膨らみに注ぐ熱視線に、何だか肌がチリチリと焼かれる様な幻痛さえ覚える。

そのあまりにも情熱的で何処か切なげな表情で見て来る俊と遊馬に、オレは安堵の息を吐く。

実は男の情動に付かれた俊と遊馬を見たら、オレのトラウマが再燃するのでは無いかと密かに危惧していたのだ。

(大丈夫だ…あの日の変質者見たいなオレを自分の情動のはけ口とだけしか見ていない感じじゃ無い、俊と遊馬の表情にあるのは、ただ憧憬と好奇心だ…その先に有る情欲にまだ(まみ)れてはいない様だ…)

「真琴、さ…触ってもいいか…」

遊馬が顔を赤くして鼻息荒く聞いて来る。

(じ…情欲に塗れてやがる)

オレは遊馬の勢いにちょっと顔を引き()らせた。

「あ…うん…優しくな」

オレは仕方無いなあ…と思い、唾を嚥下しつつ了承する。

遊馬は喜色を浮かべそろそろと掌を前に差し出して来る。

隣に居る俊は、差し出されて行く遊馬の掌とオレの胸との間で顔を何度も往復させて、何か物言いたげにして凝視して居る。

ツン…、遊馬の指先がオレのブラジャーの先端に触れる。

「ぁ…ん」

思わず小さく声が出る。

俊はその瞬間の様子を、固唾を呑む様に凝視して居る。

オレは遊馬に乳房を触られる事に些か身構えて居たが、オレの脳裏にはかつてのトラウマが襲って来る事も無く安堵する。

(やはりかつて親友同士だった俊と遊馬には、オレは恐れずに受け入れられる見たいだなぁ)

それから遊馬の指先は、しばらくブラジャーの生地を楽しむかの様にフニフニと上下させたり、ツンツンと押して来たりさせていた。

ブラジャーの生地越しに感じる他人の指の感触は、むず痒い様な言い様の無い焦れったさを、オレに感じさせる。

遊馬の鼻息が段々と荒くなって行って、やがて一つ深呼吸をすると。

先端付近で遊ばせて居た指を、大胆に推し進めて掌で乳房全体を鷲掴みする様に、掴んで来た。

「……!」

オレは声こそ出さなかったが、乳房全体を無遠慮に掴まれる感触に、下唇を噛んだ。

「うっわ…柔らけぇ、コレがオッパイの感じ何だあ」

オレの乳房をヤワヤワと揉みし抱きながら、遊馬は率直な感想をもらす。

「えっ大丈夫、そんなにして真琴さんは痛く無い」

俊はオレの表情が一瞬歪んだのを見逃さず、オレの心配をしてくれる。

オレは俊を見て(うなず)く様にして微笑み、心配無いと答えた。

(しかし…他人の手で胸が揉まれると云うのは変な感じだな…)

オレは女子になった当初は、自分の女子としての身体を忌避して居たが、女子になった事を受け入れた後は当然の如く自分の身体の隅々まで観察し調べ尽くした。

結果オレは女子の身体での自分を慰めるやり方を知る事になった。

(自分で触る時は自分の気持ち良い所を分かっているから的確に快感を得られるけど、他人に触られると…微妙に良い所を外され気持ち良くなりそうでならない、焦れったい様な変な気持ちになるなぁ)

オレは口を真一文字にして食い縛り、遊馬のギコチ無い胸の揉みし()きに耐えた。

「う…ん…ん」

ギコチ無く焦れたい様な刺激でも、執拗に繰り返されると徐々に上気して来る…乳首の辺りが突っ張る。

やがて遊馬のオレの乳房を揉む手には、段々と力が入って行って、やがてコリッとした固い物を指先で探り当てる。

「痛!」

「あっゴメン…でも何、このちょっと固く感じるの?」

遊馬が困惑した様に聞いて来る。

「それは…乳腺、母乳を作る器官だよ」

オレがそう言うと、遊馬は驚いた様に言った。

「母乳…!オッパイが出るのかよ、真琴は‼」

「そりゃあオレは女子になったんだから、何時か子供を産んだら赤ちゃんに母乳をあげないと…」

オレがちょっと照れた様に言うと、遊馬は今両手で鷲掴みして居るオレの乳房を不思議そうに見て感慨深そうに言う。

「そ…そうか、そうだよなぁ…これオッパイだもんなぁ」

それからまた遊馬はやや神妙な面持ちでヤワヤワと乳房を揉むのを再開する。

「何時か、赤ちゃんを産むって…真琴…さんは男とSEXする気があるんだ…」

遊馬のオレの胸を揉むのを、間近で見ていた俊が、ボソリと言う。

「うん…あ…場合によったら……かもね」

オレは言葉を濁して曖昧に言うと。

俊は何処か悔し気な顔で、遊馬に揉まれるオレの乳房を凝視して来た。

一頻(ひとしき)り揉んだ後遊馬は更に言って来た。

「このブラジャーを取って直に触っても良いか?」

オレはコクンと頷き了承する。

袖から腕を抜き、ワンピースを腰まで下ろして上半身を露わにして、ブラジャーのホックを外すと、(いささ)か小ぶりな乳房が回ろび出た。

オレの乳房は鎖骨辺りからなだらかな丘陵が始まり、やがて徐々の隆起し出して行って頂点付近でやや褐色を帯びた淡い桜色の丸い突起に至る。

それから下方は重力の影響を受けて、大きく(まろ)やかな曲線を画き、まだ若々しく張りと弾力に満ちて垂れる事も無く胴に収束する。

オレは上半身全体が上気してほんのり赤味が差して居て、そして乳房の先端の乳首が勃起して居るのだった。

遊馬が手の指をワキワキさせてオレに近寄って来る。

オレは流石にその様子に顔を引き攣らせて、少し逃げ腰になる。

「こ…今度はボクの番だよ…」

俊がメガネの奥に鋭い眼光を光らせて、遊馬の肩を押し止めて言ってくる。

「お…おう、そうだなぁ」

遊馬は俊の鬼気迫る迫力に気圧されて場所を譲った。

普段の俊らしからぬ迫力の雰囲気で、オレの前に来ると、まるで壊れ易いシャボン玉でも掴むかの様に繊細に乳房に触って来た。

その余りにも優し気な触り方に、先程の遊馬のただ揉み倒す様な触り方と違い、安心する様な心地良さがしてずっとそのまま触って居て欲しいとさえ思う。

そしてそのゆっくりと()ねる様な触り方が、乳房の奥から確かな快感を引き出して来る、オレはその感じに身を委ねた。

ジュン……、オレはショーツの中に異変があった事に気が付く。

(えっ、コレは…濡れたのか⁉)

オレは下腹の奥の微かだが確かな疼きを感じ、ショーツのクロッチ部分に違和感を覚える。

(股間が濡れるってコレはオレは発情して居る…つまり男を受け入れる準備をオレの身体がして居る訳か…)

一心不乱にオレの乳房を撫ぜる俊をオレは見ると…遊馬の様な若気に走って我を忘れた情動での揉みし()きでは無く、恥ずかし気ではあるが慈しむ様な優しい撫ぜ方をして来る俊に(ほだ)される。

オレはそんな俊になら身を任せても良い様にさえ思えて来た。

(ああ…コレでオレの思惑の半分は出来る目処が立ったなぁ…やはりコイツ等とならオレは……)

「お…おい俊、もういいだろう、ソレより次に行こうぜ」

遊馬が俊の肩を揺らして言ってくる。

「次って何だい?」

俊が訝る様に聞くと。

「もちろん次は下だよ、パンツを取ってもらうのさ」

遊馬は鼻息荒く言う。

「パッ…パンツって、幾ら何でもそれは…」

「真琴はワイ等が見たいと言ったら見せてくれるって言ったんだぜ」

俊は驚き口籠るが、遊馬は完全に熱に浮かされた様になってオレに言ってくる。

「えっ…あっ…う…うん」

オレは流石に下もという事に躊躇するが、去っき言った手前仕方無く頷く。

オレはゆっくりと立ち上がり、ワンピースを足元に落とす。

ショーツ一枚の裸体になって立つと、俊と遊馬は見惚れる様にオレの身体を見てきた。

オレは胸を片腕で隠し、もう片腕をショーツに沿わせる。

(水着でもう裸同然の姿を見せてるんだ、平気平気)

オレは自分を鼓舞しながらショーツを下ろすために指を差し込む。

(あっだけどショーツを脱いだらクロッチが濡れてるのがバレてしまう…それはちょっと恥ずいなあ)

そう思ってショーツを下ろすのを躊躇(ためら)って居ると…。

ビシャアアーン!ガラガラガラ‼

突然稲光りがして落雷が近くに落ちる。

「ヒヤアーーッ」

遊馬が叫び転がる様に“秘密基地”の奥に逃げ出す。

(ああ…そう言えば遊馬は子供の頃から雷が苦手だっけ)

オレは“秘密基地”の奥で震える遊馬を見てそう思った。

ドザーーッ、と夕立が降ってきて辺りが薄暗くなって来た。

裸同然のオレは急に肌寒くなって鳥肌が立って来た。

そんなオレに俊は、床に落ちてるブラジャーとワンピースを拾って渡して来て、身支度を整えるまで明後日の方を向いてくれた。

オレ達三人は、夕立が止むまで身を寄せ合って過ごす。

三十分ほどで夕立は止み、雲間から青空が見えて来た。

夕立のせいですっかり頭が冷えた遊馬と俊は、そろそろ戻ろうという事になる。

“秘密基地”から河原に降りる前、オレはもう一“度秘密基地”の中を振り返った。

(ココはオレ達が思春期の始まりと性の芽生えを感じた所…そして今日オレ達はまた男子と女子の一つのステップをココで上がった様だ)

そんな事を思いながらオレは“秘密基地”を後にした。

********************

夕方頃にオレはマンションに帰り着いた。

「おかえりーっ」

そう言って恵美姉ちゃんが迎えてくれる。

夕食前にオレはシャワーを浴びようと風呂場に入った。

冷たい水を浴びながら、身体の芯…下腹の奥にジンジンとする火照りがある事を自覚する。

その火照りはその後、夕食を取りリビングでくつろぎ奈っちゃんと遊んで、就寝する頃まで続いた。

(今日は俊や遊馬とあんな事をしたからなのか?)

オレは自分に問いつつ眠れず寝返りをうつ。

(オレの身体はもう男を受け入れてそう云う事を出来る準備は出来てるんだ…後はオレの心と思い切りだけ…)

オレは悶々とした思いに耽って行く。

(あっ…そう言えばソロソロ女の子の日が近いんだったっけ…この火照りはきっとそのせいだよ)

そんな風に思い、問題を先送りにしてオレはまた寝返りをうつ。

そしてオレはため息を一つ吐き、ソロソロと指を股間に忍ばせて行く。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ