表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】立場を弁えぬモブ令嬢Aは、ヒロインをぶっ潰し、ついでに恋も叶えちゃいます!  作者: MEIKO
第11章・アリシア危機一髪

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
82/96

82・ルシードのお茶会

 皇居に到着すると、今回はちょっと大人数なのでズラリと馬車が並んでいる。それも物凄く大きくて豪華な馬車ばかりだ。そして来たもの順に降りてゆき、私達の順番がやって来た。それで三人で降りると…


 「アリシア様!今日はようこそおいでくださいました」


 いつものように満面の笑顔でジャックマンが出迎えてくれている。だけど…他の人そっちのけだけどいいの?よっぽど皆んなの方が身分が高いし…と、そのジャックマンの行動にはちょっと面食らう。公爵家が三人で、侯爵家が一人、一番下の伯爵家が私なんですけど?皇居の侍従長ともなると、相当偉いから大丈夫なのかもね。それにしても今日は、かなりの歓待ぶりだと思う…久しぶりだからかなっ。


 皇居の広い玄関ホールには、今回招待された殆どの者が集まっている。家から付いて来た使用人の手前、ほんの少し手を振る程度で声を掛け合うことはしない。いつも騒がしい面々が、まるで借りてきた猫のようになっていて、思わずフフッと笑ってしまう。この中の殆どが皇居でのお茶会など初めてだろうし、緊張するわよね。だけど…私は余裕があるわよ?と胸を張った。


 それから各家の使用人達は、いつものように別室へと案内されることになる。他の人達はキョロキョロと見渡し不安気な顔をしている中、ロッテは「行ってきまーす!」と言いながらとっとと行ってしまう。あの子、物凄く慣れてるから!恐ろしい子…。おまけにロメオもかつて知ったる家のように、私に向かって拳を胸の前で握り、ガンバ!ポーズをしてくる…余裕過ぎるでしょう?それに何を頑張るってーのよ。


 「緊張するわよね…」


 「何だか落ち着かないなぁ」


 招待された私達だけになったところで、やっといつものようにブツブツ言い出した。やっぱり皆んな、緊張しているよう。そんな私達にジャックマンは声を掛ける。


 「皆様大丈夫ですよ。別に皇帝陛下にお会いする訳じゃありませんから。ウィリアム様は陛下に良く似てらっしゃって、大らかな方ですし」

 

 ウィリアム殿下が?陛下に似てらっしゃるなら大丈夫かも。スティーブ殿下はどこか威圧的なところがあったけれど、そうでないなら良かった!あの優しい皇后様のお子だものね。それにジャックマンがそう言うし…大丈夫な気がしてきた!


 それからジャックマンの後ろを、ゾロゾロと付いて行く。すると…ヤバっ!アンドリューと副会長、手足同じ側が出てる~

 緊張するのは皆んな同じなのねぇと、どこか安心しながら歩くと、一度も足を踏み入れたことがない皇子宮にやって来る。ジャックマンによると、この皇子宮は二人の皇子の為に造られたとのこと。それがスティーブ殿下がいなくなり、今はお一人でこの大きな建物を使われているそう。こんな大きなところに一人でなんて、お寂しいだろうな…と思ったりして。だけど、どういうお方なんだろう?


 上品で洗練された皇后宮とは違い、落ち着いた木目調のどこか男性的な印象の内部。前世日本人の私には、こういった方が懐かしい感じがして落ち着く。

 そして奥まで進むと、突然開けたところに出て…


 「うわ!何?ここは…」


 確かにここは室内なのに、天井が全てガラス張り!サンルームみたいなものかしら?それほど強い光ではなくて、柔らかな日差しが降りそそぐよう。その一面ガラスの窓からは、大きな池と美しい庭園が見える。何度も皇居に来ているのに、まだまだ知らないところがあるのだと驚いて…


 「そうこそ!皆さん」


 その声に目を向けると、にこやかな笑顔のルシードが。そしてその隣には…


 「はじめまして!この帝国の第二皇子であるウィリアムだ。皆さんよりは、かなり年下だが…よろしく頼む。アハハッ」


 そう歯を見せて豪快に笑う、ウィリアム殿下に目を奪われる。ホントに…そっくり!まるで皇帝陛下のお若い頃のよう。もちろん私は見たことはないが、お若い時はきっとこういうお姿だったのだろうと思わせる。おまけに三つも年下だなんて思えない!あのお美しい皇后様を思い浮かべて、どこか似てらっしゃると思ってたんだけど…陛下100%!へえぇ、遺伝って不思議だわぁ~


 それから一人一人、上の身分から挨拶を返していく。そして…いよいよ私の番が!


 「ランドン伯爵家アリシアでございます。本日はお招きいただきまして、光栄でございます。また皇子殿下とは…」


 「君がアリシアか!前から会いたいと思っていたんだ。あっ…ゴメンね!挨拶の腰を折ってしまった。でも…初めてだとは思えないし、是非今後とも頼むね」


 こんなところまで陛下にそっくり!と、初めて皇帝陛下にお会いした時を思い出す。それに笑顔で「是非お願い致します」と答える。


 「さあさあ、知らない間柄でもないし、皆んなこっちに!」


 ルシードがそう言って、奥のテーブルへと誘ってくれる。今日はいつもとはちょっと違って、完璧な王子ぶりで迎えてくれている。それにほんの少し笑ってしまいながら近付くと…


 「会長はこちらへ。副会長はそっち!アンドリューとブリジットは隣がいいよね?フィリップはその間に!」


 などと言いながら席を割り振って…えっ?私ここなの。

 何故かルシードとウィリアム殿下に挟まれた席に座る私が。


 ──今日は…主役じゃないんですけど!何故ここに?

気に入っていただけたらブックマーク、下の評価をよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ