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【完結】立場を弁えぬモブ令嬢Aは、ヒロインをぶっ潰し、ついでに恋も叶えちゃいます!  作者: MEIKO
第9章・秘密の友達

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62・新たな決意

 ルーシーの意外なルーツが分かったところで、もしかしてお父様がエルバリンのご出身だったのかしら?なんて思い始める。私はベリーのお母様にしか会ったことはなかったけど…


 「そういえば殿下は、パーティーに参加してらっしゃいましたか?お見掛けしなかったような…」


 クリスティーヌが殿下にそう尋ねている。実は私もそれは思ってた!ルシード殿下は物凄く目立つ容姿をされている…あの場にいたとしたら、否応なしに目に入る筈。それなのに?と密かに心配していた。カフェテリアでパートナーにと誘っていただいて、それを断ったから?って、ちょっとだけ気にしていたんだけど…

 そんな私達の様子に、殿下はちょっと肩を竦める。


 「実は…風邪を引いてしまってね。参加出来なかったってわけさ!残念だったなぁ…」


 「か、風邪を!?」


 思ってもみなかった理由に、私達は驚く。だけど…知らない国に来て、おまけに慣れない生活。それで体調を崩すな!といっても無理というものだ…納得といえばそうだわね~せっかくお披露目も兼ねていたのに、それは残念だろう。

 そこに誰かの気配を感じてハッと見ると、殿下の侍従が上着を持って現れる。そしてそれを殿下の肩にサッと掛け、「まだお寒うございますから…」と言って元の場へと下がっている。いつの間に人が?とキョロキョロと見渡すと、ルシード殿下と行動を共にしている先程の侍従、それと護衛騎士とみられる二人が、少し離れたところに控えている。だけどこれって…一国の第一王子という立場の側近の少なさに驚く。


 ──もしかして、エルバリンから一緒に来たのはこの人達だけなの?少な過ぎないかしら…

 ルシード殿下はまだ王太子という身分にはなっていないようだけど、エルバリンは第一子が後を継ぐのが慣例だ。そしてそれは未だ一度も破られたことはない。だから…ルシード殿下が王になるのは決まっているんだと思うけど…違うのかしらね?


 「ねえ、お兄様。ルシード殿下を御守りする者が少ない気がするんだけど…ここに泊まっていただいて大丈夫なの?何かあったら…って心配にならない?」


 隣にいるお兄様に、そう耳打ちする。もしもこの家で殿下に何かあったとしたら、ルーベルト家が責任を問われてしまうだろう。そう考えて心配になってしまって…

 それにお兄様は、メガネをキラリと光らせながら笑う。


 「アハハハッ、アリシアは心配性だな?でもありがとう!我が家を心配してくれたんだな。このルーベルト邸は、皇居よりも安全だと言われているから…大丈夫!」


 ま、眩しっ!ホントにメガネ、光ってるから不思議~特殊効果付き?それにアンドリューは、バッと身を乗り出している。売っている店…聞き出してあげようか?


 「なになに?私がこちらに泊まってるから心配に?だけど…皇帝陛下もルーベルト邸なら泊まって大丈夫だからと、勧めていただいたんだけど?」


 ──へっ…どういうこと?


 「やだわぁ~アリシアちゃんたら!この帝国一の剣士が我が家にいるのよ?それにディランだって、なかなかの手練れだしね」


 「て、帝国一の剣士が!?それって…お祖父様のこと?」


 そうとしか思えず、思わずそう聞いた。それに叔母様もお兄様も、笑顔で首をフルフルと振った。えっ…それじゃ誰なの?ルーベルト家のお抱え騎士のことなのかしら?


 「それは違うんだ。まあ、お祖父様も相当に腕は立つお方だけどね。実は…お父様だ。現ルーベルト侯爵だよ」


 それにはここに居る大半の者が、信じられない!という顔でお兄様を見つめる…嘘でしょう?と。失礼すぎる?

 叔父様といえば、お兄様のお父様だとは思えないほど、普段のほほんとしていらっしゃる。背もお兄様程は高くもないし、いつだって笑顔で「いらっしゃ~い」なんて言ってくれるけど…そんな方なのに?


 「ふふふっ、そうなの!お父様からそこを見込まれて我が家の婿にと望まれたのよ。だけど普段の姿からは想像出来ないでしょう?イザとなったら安心なんだから」


 叔母様もそう言って笑うけど…知らなかったわ!ただの気のいい叔父様なんだと思ってた…


 「それにね、危ない時には何かビュッと出てくるらしいわよ?何かは知らないけど」


 キャロラインまでもそう言って微笑んでいる。だから…何がビュッって出てくる訳?怖いわよ!

 お兄様は皇居にある温室のセキュリティ強化を担ってらしたし、きっとこの屋敷も何かしら仕掛けてあるのだろう。これもまた全部キャロラインの為に!熱い…熱いわぁ~


 「だから安心してこちらに滞在出来るんだ。ホントは侍従のマーティンだけでいいくらいなんだよね。まあ、行き帰りには騎士は必要だろうけど」


 なかなか王族も大変そうだ…なんて思う。だけどルーベルト殿下って、こんな時期に国を空けてもいいのかな?とも思う。いくら王太子になることが決まっていたとしても、成人を迎える直前のこんな時期に…まあ、これも全てスティーブ殿下が悪いんですけどね!


 そしてあと一週間で、お兄様は卒業を迎える。お兄様という最大の味方が学園に居なくなるのは不安だけど、これからも私は守る!キャロラインをはじめとする大好きな親友達を…そして私自身を!

 




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