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婚約破棄されたので隣国に行きます!

作者: 温故知新

ご都合展開でめっちゃ短いです(笑)


日間ランキングにランクイン!

「あぁ、もう! あのバカ王子、本当にやってくれたわね!」



 王家主催の夜会で、公爵令嬢である私アリス・レイティアは、婚約者の王太子殿下に婚約破棄された。


 理由は簡単。私が『聖女』と崇め奉られている義妹を虐めていたから。


 実母が亡くなった直後、継母と共に来た義妹は、魅惑的な体つきと可愛らしい顔立ちで、とにかく周りに取り入るのが上手い。


 だから、回復魔法や浄化魔法が使えない義妹が『聖女』と呼ばれたのは、義妹が周りに取り入った結果である。


 しかし、実際は見た目も中身も悪役令嬢そのもので、義母が来てから、下女同然の扱いになった私に、毎日危害を加えているのだ。


 そんな裏表の激しい義妹に、面食い殿下が一目惚れしたのは必然だった。



「でも、どうして周りの人達は義妹の言葉を全く疑わないの!? 王太子妃教育で忙しい私に、義妹を虐める時間があるわけないじゃない!」



 義妹に絆されている家族や使用人達が、彼女の言葉を疑わないのはまだ分かる。


 けど、平民や貴族、果ては王族まで彼女の言葉を疑わないのはおかしい!



「お陰で、夜会に参加していた家族や貴族達から嘲笑を浴びせられ、帰りの馬車も出してくれない始末。本当に何なのよ!」



 王太子が義妹に一目惚れした時から、何となくこうなるんじゃないかと分かっていたとはいえ、こんなのはあんまりだわ!


 歩いて屋敷に戻ってきた私は、使用人達に白い目を向けられながら部屋に戻ると、急いで家出の準備をする。


 何せ、明日には聖女を害した罪で捕えられ、即日処刑されるからだ。


 これは、執務室で1人、父の仕事をしていた時に発覚したことである。


 ちなみに、夜会がある今日、私はこの家から廃嫡されていることになっている。


 王太子の婚約者が私から義妹に変わると分かっていたからしたのだろう。


 それも、あの強欲な義妹が言い出したことなのでしょうけど……本当、クズな両親だわ。


 まぁでも、ゲーム本編では、婚約破棄された瞬間にその場で処刑されたから遥かにマシよね。


 例え、その場で処刑されなかった理由が『夜会を楽しみたい!』という義妹のワガママからだったとしても。



「3歳の頃に前世の記憶を思い出し、自分が前世でプレイしていた乙女ゲーの悪役令嬢であることが分かってから、破滅フラグ回避に奔走する傍ら、万が一に備えての準備をしてきた」



 本当はフラグ回避をして、ワガママで傲慢な義妹と仲良くなりたかった。


 前世で推しだった殿下と本当の夫婦になりたかった。


 でも、ヒロインである義妹が無事にハーレムエンドを迎えた今、それはもう叶わない。



「お母様の実家である隣国の辺境伯家には手紙を出してある。後は、今夜中に屋敷を出て、明日には隣国に着くようにしないと!」



 辺境伯家には、既に私の現状を伝えている。

 そして、隣国に渡った際は辺境伯家の住み込みメイドとして働く予定だ。



「下働きの大半が下級貴族や平民だから問題ないと思うけど……よし、準備万端!」



 トランク1つで屋敷からこっそり抜け出した私は、そのまま隣国へと旅立った。


 でもまさか、辺境伯の息子が実は幼馴染で、そんな彼から溺愛されるなんて、この時の私は思いもよらなかった。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!


そして、ブクマ・いいね・評価の方をよろしくお願いいたします!

(作者が泣いて喜びますし、モチベが爆上がりします!)


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― 新着の感想 ―
[良い点] ギュッと要素が詰まっていて読み応えがありました〜♪
[一言] 妹は魅了の術でも使ってそうですね
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