表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

さらわれる?

隣のお爺さんは言った。

「かわいい犬だねー」

「そうかね?昨日、そこの畑のあぜ道で拾ったんじゃよ。」


おじいちゃんは隣のお爺さんに話しながら足で壺に泥を被せている。

いや、もう見られたし……無理、無理無理無理無理。

隣の爺さん、ガン見してるし!!


「その犬貸してくれない?」と隣のお爺さんが言った。


いやーやめて!おじいちゃん、意地悪じーさんに僕を貸さないで!

僕、撲殺されるー ボコボコにされるー

イヤイヤイヤイヤ!


「バカ言うんじゃないよ。ペットを貸す馬鹿はおらんじゃろ。」

おじいちゃんの声は冷たかった。

センキューおじいちゃん。涙目になるよ……


「そりゃ、そうだな。僕、今、一人暮らしだからさ、ちょっと寂しくて……」


「そうだったな。カミさんは気の毒だったな……」


「婆さん……良い女だったよ。あの、忌々しいタヌキのせいじゃ。タヌキめ……」


え、隣のお爺さんって、あの強欲、愛犬虐待のお爺さんじゃないの?

それに、今、タヌキって、『狸』て言ったよね?

それって、畑荒らして、お婆さん騙して、撲○した、あの極悪タヌキ????


おじいちゃんが隣のお爺さんを見て憐れむように言った。


「あのさ……見た?壺の中身、見えちゃったよね?

小判……少しなら分けてやらんこともないよ。

口止め料ね……人に言うなよ。

警察とか税務署にも。あと、うちのカミさんには絶対ダメ!!!」


「お、おう。」


二人のお爺さんは固い握手を交わした後、畑の木陰で大判小判を数え始めた。


「紳士協定じゃ。」


なんだよこれ??ここはどこ?今日はいつ??昔じゃないの?


そして……なんで僕は人間なのに犬に変身してるんだ?


「わわワン、ワオーン!(助けて、佐藤ー!)」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ