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第25章 この星は一体・・・

コスモの絆☆☆☆   第25章 この星は一体・・・


~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~~


Scene.43



「ナティス君、きっと立花博士も理解してくれるよ。そもそもこれまでの全ての事象や今目前で起こっている現実は地球上では考えられないことばかりではないかね。これから起こり来る未来など一寸先をも測り知ることなんて出来ないのさ。」

相馬船長は疲れきった表情のナティスに休養をとるように告げた。




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☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~



乗客たちはそれぞれの思いにふけっていた。


「どういうことなの?もう一羽現れたと思ったら飛んでっちゃた。不思議ね。」

カウンター席でいつものタイ国王と占星学博士雨宮女史が事の成り行きを相変わらず興味げに話す。


「奴らに先を越されたか・・・先にたどり着いていけにえになるのか、それとも新たな文明を築くのか興味深いね。」


「は?先に文明を築かれちゃったら国王様の出番がなくなっちゃいますね。」


「それは大丈夫。私に任せておきなさいっ!」


「あらま、でしたら私も大船に乗った気持ちでお手伝いいたします。」


「大船じゃなく、鳥だろ、ハハッ。」




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☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~



「せ、船長、鳥の内部からボットが何かを発見しました!」

流石助手が大声で船長を呼ぶ。


「よし、ボットの映像に切り替えろ。」


そしてボットのサーチライトが照らし出した先にはある人影が映っていた。

ボットが近づくと、どうやら女性のようだった。

二人はギョットする。何故ここに女性が・・・

席でうとうとしていたナティスが流石の大声で我に帰ると二人のところへと近寄る。


「どうかしましたか?」

二人は言葉を失ったまま、ただモニターを見続けている。

ナティスはそこに見覚えのある女性を認識するやハッとした。


「か、彼女は立花博士の奥さん―――」

眼を丸くしてナティスに振り返る二人。


「ほ、本当かね?」


「ええ、かつてお世話になった立花博士の奥さんに間違いありません・・・しかし何故・・・」



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☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~



「ボットの環境測定の結果、鳥の内部へ行く事は可能ですよね。」

ナティスが船長に言う。


「ああ。」


「でしたら私に行かせてください。」


「まてまて、かといって素人の君に何かがあっては私が困る。私が行ってこよう。」


「わかりました。お気をつけて、というか、宇宙人かもしれませんよ!立花博士の鳥に乗っていた筈の奥さんがここに居ること自体、意味が分かりません・・・」


「大丈夫さ、今更、意味の分からないことばかり起こってきたから慣れっこさ。」


「しかし・・・」


相馬船長は宇宙服に着替えるとハッチを開けて「炎の鳥」の内部へと消えていった。

流石が遠隔操作でボットを彼女のところへ近づけてゆく。

やがて相馬船長が映し出された。

ボットからの音声が入ってくる。


「つかぬ事をお聞きしますが、あなたは立花博士の。」


「はい、然様で。」


「しかし何故ここに?立花博士は?」


「先ほどなくなりました。今頃かの地に到着しているでしょうか・・・」


「なに!死んだのですか。」


「はい。突然のことでしたので私も困惑しましたが。」


「で、アナタは何故ここに?」


「私にもそれは判りません・・・」


「そうですか。では、我々の船に参りましょう。」


「そ、それはできません・・・」


「何故です。」


「そ、それは言えません。」


「何か不都合でも?」


「はい、鳥からの司令でそのようになっています。」


「何故アナタはそのようにお考えで?」


「鳥からの司令は絶対です。それを裏切れば私の身にもなにかしらの災いが起こると思えるのです。私の脳波にはそのように察知できるのです。」


「しかし、それではアナタの目的は?」


「目的など・・・・そう、夫と再会できたので他には何も・・・」

その悲しげな表情に相馬は何も声を掛けれないでいた。


するとボットから音声が流れ始める。


「奥さん、お久しぶりです、ナティスです。」


「ナ、ナティスさん・・・」


「博士には申し訳ないことを言ってしまいました。」


「いいんです、あの人、もうここにはいませんから。」


「貴方には失礼を承知で質問があります。もしかしてアナタは宇宙人ですね。」


「え、それって・・・先ほど死ぬ前に夫からも言われました。そう、アナタだったのですね、私のことを立花に吹き込んだのは。そうですか。ならば話が早いですかね。そうです、私は何を隠そう宇宙人です。立花博士の記憶を辿ってこのような形で彼と出会ったのです。

私は変幻自在なのです。アナタの見ている私すらある意味残像に違いないのです。

全て私のコントロール下にあるのです。

あなた方の記憶も、そしてあなた方の運命も。

私の意志に鳥たちも従っているのですから。」


「そ、そんな・・・・」

ナティスはあまりの衝動に言葉を失う。


「大丈夫。悪いようにはしませんから。私の星、あの「ムソルグスキィ」の全ての事象は私のコントロール下において成り立っています。さぁそろそろですかね、この鳥さんも大気圏に突入しますよ。」

幸恵がそういうと、相馬船長はハッとしたように駆け出して船内へと戻った。

そしてLIVE放送で事の次第を説明する。


「皆さん、これから「惑星ムソルグスキィ」の大気圏内に突入します。座席のシートベルトを着用して下さい!」


やがてこの「炎の鳥」も彼の地へと飛来することが約束された―――――





~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~~


///// To Be Continued ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
















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