表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/262

02話 「赤ん坊になっていた」

前回までのお話

変な男女に会ったと思ったら光に包まれた。

 私が目覚めたとき、それは赤ん坊として生まれた瞬間であった。



「おんぎゃあああああああああああ!」



 勝手に口から泣き声が出てしまう。もう本能で出てしまうううぉおおおおんぎゃあああああ!!


 この状況は、昔読んだ本とかゲームの話とそっくりじゃない? まず生まれてすぐ赤ちゃんがこんなこと考えられることからおかしいよね。言葉も赤ちゃんはわからないと思うし、普通は前世の記憶なんてないと思うんだけど……??



「元気な男の子ですよ!!」

「お、おめでとうございます」

「私たちの子よ、パパ」

「うおおお、よく頑張ったなママ!」



 周りからざわざわ声がするけど何人いるんだろう? ここは病院なのかなあ。パパママってことは、この中に私の両親がいるのだろう。目を開けてみようとするが力が入らない。これじゃあ視覚的な情報は一切入らないので、声で判断するしかなさそうだ。



「お、お……おんぎゃああああ、おんぎゃあああああああああ!!」



 自分で泣き止まないように努力したけど無理みたい。さっきから頑張っているんだけどね。


 ジェットコースターのふわっとした感じが何回もするから抱っこされてるようだ。いつから抱っこが始まったのかわからないけど、タオルみたいなのが巻いてある感じがする。みんなで順番に交代しながら私をタオルごと持ち上げているね、きっと。



「こ、この子が私の……?」

「そうよ。あなたはこれか『おぎゃああああああ』よ」



 声で判別しろ言われても自分の泣き声がうるさくてさっぱりわからない。言葉はなんとなくわかるんだけどなぜでしょう?



 よし、何が起きているかわからないからいろいろ考えてみよう!



 まずは、この世界に来る前に会った男女についてだ。祈るとか次の人生頑張れとか言われたけど、この状況の事だと思われる。なぜここに飛ばされたのかも教えてくれなかったしね。


 だが、前の世界では本とか好きだったから分かる。だからこの状況は転生だと思う。なぜ記憶を持ったままかは知らないけどきっと転生で間違いないよね。


 ん~、記憶があるけど昔の名前を思い出せないなあ。家族とか友人もいたのかな? そこらへんの記憶はさっぱり思い出せない。これは混乱しているからかな? 落ち着いたら思い出せるかもしれない。


 あとここは日本とは別の世界だと思う。だから仮に異世界ってことにするね。でも会話が日本語で認識されるのはなぜだろう? 何かの力で翻訳しているのか、元々この世界が日本のパラレルワールドとか?


 怖い世界じゃないといいんだけどね。不安だなあ……。



「よーし、いい子だよしよしよし」



 誰だか知らないけど揺らさないでよ!! あっ、なんだか眠くなって……。




 こうして赤ん坊の僕は眠りについた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ