表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/262

13話 「町にお出かけ その4」

 うちのお店らしい魔道具店にやってきました!



「うぐぅううう!!!!!!(なんだこりゃ!!!!!!)」



 建物の大きさが尋常じゃないです。さっき行った町長の屋敷の何倍もあります。中規模ぐらいのショッピングモールですよこれ。



「メンテちゃんは初めてねえ。これはナンス家が経営しているお店なのよ」



 ナンス家がお金持ちなのはわかっていました。使用人がいっぱいいるからね。でも僕が思ってた以上にお金を持っているのではないでしょうか? 町を歩いているときに視線を感じるわけはこれだったのでしょう。美形だからと思っていましたが違ったようです。この町の有名人だからじろじろされたのです。


 正直これを継いで生きろといわれたらプレッシャーで押しつぶされそうですよ。



「みんな行くわよー」

「「おー」」



 まだ中に入ってないのに期待しまくりです。何が売っているのでしょうね。



 ◆



「いらっしゃいませ……って旦那様?! 奥様もどうなされましたか?!」

「ニン、今日は私達をお客様として扱いなさい」←タクシーさん

「はっはっは、お忍びだ!」

「フフッ、ニンちゃん頑張ってるわね。今日は家族みんなで来てみたのよ」

「こんにちは。今日はよろしくお願いします」

「ニンあそぼー」

「えっぐ」


 お店に入ってすぐに挨拶をしてきた彼女の名前はニン・キスギ。町ではこの店で一番人気のある店員と噂されている。男性はお店を見に来ただけなのに、彼女のために何か買ってしまうとか。ナンス家の屋敷のそばに住んでおり、たまに遊びに来るのである。


 実はナンス家周辺の家は全部使用人の家であり、町まで歩いた道もほとんどナンス家の所有地らしいよ。僕とんでもない家に生まれちゃったよ。



「えええ?! 今日は町長さんに挨拶に行くとしか聞いてなかったですよ」

「はっはっは、サプライズだよ。言ったら面白くないじゃないか」

「も~、心臓に悪いですよ」



 ここを落ち着かせるために私が動きますぞ!



「うぐぅー。えぐううう」

「どうしたのメンテちゃん? ニンちゃんに何か伝えたいのかしら」



 ニンをずっと見てバタバタと動きます。ニンが近くにやってくると腕を伸ばして、必殺の抱っこアピールです。



「えっと、メンテくん抱っこしてもいいですかね?」

「フフッ、いいわよ」

「いくよメンテくん、それっ」

「あぐー!」



 ニンが僕を抱っこしました。すかさず胸に飛び込みます。すりすりくんかくんか。これは最高です!!!! 大きすぎず小さすぎない適度な大きさ、そしてこの弾力。ゲヘヘへ、よだれが止まりませんなあ。



「うぐぅ~」

「メンテくん甘えん坊ですね~」

「わたしも抱っこー」



 アーネがニンに突っ込んできました。僕は落ちそうになりびっくりしました。アーネと僕はかわりばんこでニンに抱っこして貰いました。アーネもまだ抱っこされたいお年頃なようです。アーネが抱っこされている間は、母が僕を抱っこしてくれました。



「メンテ様は今日ずっとベビーカーで座っていました。たまには抱っこされたいのでしょうな」



 その通り。さすがは優秀な執事です。そういうところは好きです。



「だあぶぅ~」

「おやおや、こんな老いぼれのところがいいのですか?」

「うぐぅ」

「メンテ様はかわいいですなあ」



 今日はタクシーさんにも抱っこしてもらいます。僕は性別問わず甘えるのが好きなんですよ? 決しておっぱいのためとやましい気持ちはないのです!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ