やり投げ
アナウンサー
「さて、次はデータのまったくない新しい選手です。
さあ、助走です。
かなり、力が入っている。
投げた。
これは大きい。
のびる。のびる。どんどん、のびーる。
なんと!
競技場の外へと消えていったー!」
わたしはその様子を片田舎にある自宅のテレビで見
ていたのであるが
わたしが妻の誕生日に描いた、彼女の肖像画の眉間
に、
少し、開いた窓から、とつぜん、飛び込んで来た槍
が突き刺さった。
わたしはつぶやいた。
「なんと、不吉な!」
寝そべって、リオオリンピックを観ていた時に思いついた詩です。(競技はヤリ投げではなかったと思いますが、笑)