好き嫌い好き嫌い…好き…………… ?
拓人さんと連絡を取る頻度
椿と連絡を取る頻度
気付けば同じくらいになっていた。
泊まりに行く回数も前ほどでもなくなって
会う回数だってまた少なくなってる…
わたしは今日こそ
拓人さんに気になってる胸の内を聞こうと思う
あの日椿と会ってから
5日ほど経ってようやくのことだった。
椿は…
前より優しい気がした。
メッセージのやり取りでは
拓人さんの話には触れず
お互いの1日の出来事や面白い話しとか
私を気遣ってくれてるような内容ばかり
たまに電話をしてきては
ふざけた話で笑わせてくれたり…
わたしも前以上に
椿に心を開いていっている自分がいた。
『お邪魔します…。』
『あっすみれか。
仕事お疲れ。今日先に帰って悪かったな…
デスクの上に置いたメモ、読んだ?』
『…うん。読んだよ。
お疲れ様…。』
『…………元気…ないな…?…
…まぁ…そうだよな。
……ごめん。』
『………別に先に帰った事とかそうゆうので元気がないわけぢゃないからね…?』
『……わかってるよ。』
『ここ最近、拓人さんの仕事が忙しいのは分かったけど
……なんか明らかに私を避けてるような気がする…』
『避けてるなんてそんなわけないだろ。
…そう思わせた俺が悪いけど、すみれらしくないな…』
『……そうだよ。
私らしくなくなったのは今の拓人さんがそうさせた……』
わたしは気持ちが高ぶって思いのまま話した。
『………ずっと話さなきゃいけないと思いながら
話せずにいたことがある。』
『………
その話の内容が原因なの……?』
『そうゆうわけぢゃない…。
これはあくまでも俺がそうしようと決めたことで
原因はまた他にある。』
『…………一体どうしたの……??』
拓人さんはカウンターのイスに座りながら
話し始めた。
『俺さ…、大学卒業してこの会社入って
最初は結構色々頑張ってたんだよ。
大学の成績もトップクラスだったからそれに恥じないようにとか、そんなもんかと周りに思われるのとか嫌でこの社内でも〝俺が居れば大丈夫〝そう言われるように努力した。
その甲斐あって今の位置にいるんだけどさ……』
『……。うん。分かってるよ。
拓人さんは才能もあるけど、努力してきたことも。』
『…………すみれは俺の理解者だよな。』
『……そうだよ?………
理解してる…。』
『ぢゃあ、俺は頼りになるか?』
『もちろん……。
………何でそんな事聞くの?……』
『不安や心配なこと全てを俺に話してるのか?…』
『………………話せてないこともあるよ…
でもそれは…』
『久利生 椿には話せるんだろ?……
俺の事や他のこともさらけ出せるんだよな…』
『違うっ!………
椿はトモダチのような感覚で……それでっ……
なんか…………』
『……トモダチか…。』
『…………信じてもらえないかもしれないけど』
『…………………よく連絡取り合ってるんだもんな
………あいつと。
それで何にもないなんて言えるのかよ………』
わたしは耳を疑った
『えっ……?
………………』
『だから、心も体も本当に何にもないなんてありえるのかって言ってるんだよ』
わたしの心を引き裂くような言葉だった
『……ひどい………拓人さん………っ…………!!』
『…俺は最低なんだよ。
すみれのこと好きだ、愛してる、信じてる、そんなこと言ってても
心の中ぢゃ不安だったよ。
だからそうやって最低な事考えてるどーしようもない男なんだよ。』
『……でもっ…、、!
それと拓人さんが変わってしまったことと
どう関係があるの……?!
わたしはそれが聞きたいっ……』
『……はぁ……………
今日……、話そうと思ってたけどやめた』
『…なんで…
なんでそんなに辛くあたるの……??』
『別に辛くあたってるんぢゃない。』
『…………どうしてか………私には………』
『すみれ……………。』
拓人さんは椅子から立ち上がると
わたしの手を握り、こう言った
『別れよう』
つづく。




