仲直り
昨日そのまま寝てしまった私は朝からシャワーを浴びた。
顔を化粧水で保湿して髪の毛を乾かし水をコップ一杯飲んだ。
ピンポーン……
?誰だろう。
わたしはロビーのカメラをタッチしてみてみると
そこには拓人さんの姿があった。
!?
『たっ拓人さん……今ロビーの鍵開けますっ…!
あのっ…505号室です…』
『………ありがとう………。』
あれ!?
わたしスマホの電源切ったままだったからか…!!
スマホをチェックしてみると
拓人さんからの着信、メッセージ、
紗江子からのメッセージ、
……
そして椿からも来ていた。
ピンポーン……
もう一度、今度は家の直接のインターホンが鳴ったので
玄関の鍵を開けた。
『……拓人さん…。
…わたしの部屋で良ければどうぞ………。』
『………うん………。
今日、お兄さんは…?』
『次の日が休みだと遊びに出るので今いないんです。』
『………そっか。
ぢゃあ…挨拶はまた今度だね……。』
拓人さんの声のトーンはどこか落ち着いているように聞こえた。
そして私達はわたしの部屋に入った。
『昨日は……本当にっ…………』
わたしが謝ろうとした時だった。
『めっちゃ心配した
電話しても出ない、メッセージも返ってこない
まちでなんかあったのかと思った』
そう言いながらわたしを力強く抱き締めた。
『…………ごめんなさい…。
色々と本当に………………』
『俺、すみれの家知らなかったから紗江子ちゃんの彼氏つたいで住所教えてもらってさ…』
『うん………。』
拓人さんは少し落ち着き、2人でソファーに座った。
『実はわたし、昨日帰ってきてから電源切ってそのまま寝ちゃって……。
拓人さんが心配してるとも知らないで…。』
『いいんだ。
何もなく無事ならそれに越した事はないんだから
本当に良かったよ。
…俺ずっと後悔しててさ…。』
『……………それは私の方こそ…。』
『隠すとかそうゆう意識があって言わなかったんぢゃないってゆうことを信じてほしい……。
ホント何もないから。』
『………うん………もちろん信じてる…。
ただあのピアス見つけた時、すごく胸が痛んだの…
そうゆう気持ちが久しぶりでそれが何なのかわからなかった…。』
『……わかるよ。その気持ち。
…俺もすごく胸が痛くなった。
いつもと違う香水の匂いがした時。』
『……ごめんなさい………。』
『いや、ただ俺が嫉妬しただけなんだ。
……こんなんでバカだよな。』
『…わたしだって嫉妬した……。
拓人さんが他の女の人とっ…て考えただけでも嫌だった。』
『……俺は菫だけだよ。
心も体も菫以外入る隙間はないよ』
『うん……。
………私も………。』
わたしは同じような言葉で返答できなかった。
〝私も〝
なんてゆう曖昧にも聞こえるような言葉でしか伝えられなかった
そのあと私達は色々な話をした。
物事についての価値観や捉え方、今まで話したことないような話をした。
『拓人さんはアドレス帳に異性の連絡先って
結構入ってる……?』
『うーん…結構なのかは分からないけど普通にはいるよ。
ほぼ学生時代からのだけど。
どうして??』
『そうゆう人達の中で実は拓人さんのこと好きな人とかいるのかなぁって…思って…。』
『いやいやいないってそんなの!』
『それは拓人さんが気づいてないだけとかありそうだよ…。』
『例え仮にいたとしても、俺が揺るがなければ問題ない話でしょ?』
『……うん…。』
『ぢゃあ当たり前に大丈夫だよ。
てか俺より菫の方だよ!心配なのは。』
『私なんて周りの友達からしたら全然少ない方だし
まったく心配する必要ないよっ!』
『どーかなー。
菫って鈍感なとこあってでもその鈍感さがまた男の心をくすぐるんだよね、きっと。
計算ぢゃなくて素だから余計に。』
『全然くすぐらないから大丈夫!
…あっ…そういえば、このピアスその人に返す?』
『そーだなぁ。
あっちが言ってきたらでいいかなって思ってるんだよね。
いちいち俺から連絡するのもって感じだし。』
『そっか。そうだよね。
この前わたし持って帰って来ちゃったから拓人さんに渡しておくね。』
『わかった。』
拓人さんは急にわたしの手を握ってきた。
『どうしたの?…』
『……この部屋に何人の男が入ったのかなーと思ってさ』
『…………何人だと思いますか?』
『……分からない………
片手に数えるくらい?…』
『………1人です。』
『ゔっ…1人ってまたリアルな数字だな……』
『……拓人さんが初めての1人ってこと…。』
『え…俺が?!……
今まで家で遊んだりしなかったの…?』
『兄が意外とその辺うるさいのと、わたしも家にはあんまり呼ぶ気になれなくて。』
『そっか……。
てか嬉しいよ。
…初めてとかさ………。』
なんとなくそうゆう雰囲気になりかけ
キス寸前のところで、拓人さんのスマホがしつこく鳴った。
『……ずいぶん長く鳴ってるし出てみたら?』
『…うん、多分あいつだと思うんだけど。』
あいつ??
拓人さんは電話に出ると飲み?の話か何かの返答をしているようだった。
『ホントごめん!
今日の朝、高校時代の友達から夜飲まないかって連絡来てたんだけどそれどころぢゃなかったから返事してなくてさ。その催促だった。』
『そうだったんだ。
行くの??』
『行くんだけど、菫も一緒にどお?
俺の友達にも紹介したいし。』
『うん。
わたしも拓人さんの友達に会ってみたい。』
『良かった。
今日会うのは高校時代の友達の1人で、親友なんだ。』
『そうなんだ!
楽しみ。』
こうして私達は拓人さんの友達を交えて飲むことになった。
この飲み会が、のちに思わぬ偶然を呼び込むことになるとは今はまだ誰にも分からなかった。
つづく。




