特別な日
わたしたちは12月24日をもって付き合う事になった。
昨日のイヴは元々予約しておいてくれたレストランでクリスマスディナーを食べに行った。
今日25日は拓人さんのマンションでまったり過ごす事になった。
『そういえば菫って兄妹とかいるの?』
『兄が1人います。
そういえば、拓人さんと同い年なんですよ!』
『まぢで?
俺兄貴っぽい感じになってないよね?!笑』
『あーもう全然違います!
一度もそんなふうに思ったことないですから!』
『そっか。なら安心したよ。』
『拓人さんは確か妹さんいるんですよね?』
『うん。俺の3つ下だから25だね。』
『私こそ妹さんと年が近いですけど
妹的な感じになってませんよねっ?』
『ないない。あり得ないよ。
もしそんなんなら好きにもなれないし、
出来ないでしょ!…色々とさ…。』
『出来ない…ですか?色々と…???』
わたしはその意味を考えていた。
!?!
『まさか言わせたいとか?笑』
『…あっ!!いえ…!
今分かりました!…鈍くてすいませんっ…!!』
昨日の事を思い出し、わたしは1人赤面していた。
付き合った日の夜中に先輩と初めてそうゆう関係になったのだ。
先輩はとても優しく丁寧で性格が出ていると思った。
きっと経験人数もそれなりにあるんだと思うけど。
『うぅん。全然いいんだけどさ。
…そういえば最近泊まりばっかだけど、菫1人暮らしなんだっけ?』
『そうです。
あっ…わたし的には1人暮らしのようなものなんですけど
例の兄と2人暮らしみたいな感じで…』
『そうだったのか。
兄貴から連絡きてたりするの?』
『来る前に毎回私から連絡いれておいてます。
そんなにうるさい訳ではないんですけど意外と心配性で…笑』
『心配する気持ちも分かるなぁ。
これだけ可愛い妹がいればさ。』
『兄にとってみたら私なんて可愛げのかの字も無いと思います!』
『いやいや、絶対そんなことないよ。
今度会わせてよ。挨拶したいから。』
『ぢゃあ…今度わたしのマンションに泊まりに来てください!兄には伝えておきますので。』
『りょーかい。』
それから私達はDVDを見たりゲームをして遊んだ。
拓人さんといると何をしても心が満たされる。
好きという気持ちと安心という気持ちが重なり合うという感覚。
『拓人さん、私今日は家に一旦帰りますね。
明日仕事ですし新しい着替えも無いので。』
『…うん。わかった。
車で送ってくよ。』
わたしがコートを着ようとした時拓人さんがわたしを抱きしめた。
『夢ぢゃないよね』
『……どうしたんですか…?
夢なわけないぢゃないですか。』
『昨日俺ら付き合って…抱き合ったよね』
『……はい。もちろんそうです。』
『……帰る前にもう一度したい』
拓人さんはそう言いわたしの手を引き、
寝室へと2人で入った。
そのあと車で送ってもらい、わたしはマンションへと帰った。
拓人さんと付き合ったこと、椿には言った方がいいかな。
別に言わなくてもいいのかもしれないけど
色々心配してくれたり椿にはなんだかんだお世話になったしなぁ…
そんなことを考えながら玄関のドアを開けると
そこには女物のパンプスがあった。
誰か泊まったのか。
まぁクリスマスだったんだからそうだよね。
わたしは帰ってすぐお風呂であったまりたかったので
湯張りをした。
拓人さん、〝夢ぢゃないか〝なんて聞くなんて
ちょっと不安になっちゃったのかな…
でも椿のことなんて別に好きぢゃないしそんなふうに見えるはずないし……
『…あっお前帰ってたんだ。
俺風呂入りたいんだけど。』
『わたしも入りたくて今お湯張ってるんだけど。』
『てか椿と付き合ったか?このクリスマスにでも』
『え?!何で椿になるの!?』
『んだよー
ちげーのか。ぢゃあもう1人いた年上のやつ?』
『うん…そう!
今度お兄ちゃんに挨拶したいって言ってたからよろしくね!』
『おうっ。俺が審査しねーとな。』
『余計なことはしないでよね!
お兄ちゃんこそ誰か来てるんでしょ??』
『そうそう。寝てるけど。』
『寝てるって彼女なの?』
『いや、昨日3対3で飲み会してさ
んで泥酔して家まで帰れないっつーからうちに連れてきただけ。』
『嘘だー』
『まぢなんだなーコレが。
今日の昼までユウジとタカと他の女の子2人来ててみんないたから。』
兄が指差す方を見ると確かにリビングはみんながいたような形跡があった。
別に私はどうでもいいんだけどね笑
『その人一回も起きないの??』
『夜中に水欲しいって一回起きてミネラルウォーターあげてまたすぐ寝てたな。』
『ふーん。
お兄ちゃんが随分と優しいぢゃん。』
『いやいや、俺はいつでも優しいんだけど
めっちゃ俺の好みだったから余計にねー。』
『あっそう。
付き合ったら紹介してねー。
っ!ぢゃ、私先にお風呂入るから!』
あのお兄ちゃんが女の子の話をあんなふうにしてくるの初めてな気がする!
だいたいわたしが聞いても遊び、とか付き合う気ないとかそんなことばっか言う癖に!
いや…でも実は本気の恋もしてるけどわたしには言いたくないのか…。
まっどうでもいいんだけどね!
わたしは1時間くらいお風呂に入ってゆっくりした。
てかわたし…
あの憧れだった先輩と付き合って
しかも男女の関係になったんだよね…
そう考えるとわたしこそ夢見たいな話なんだよね…!!
思い出すだけで恥ずかしすぎる!!
わたしは肌水と乳液をパタパタとつけ
髪の毛を乾かした。
スマホを見ると拓人さんから画像が送られていた。
開いてみると、わたしの寝顔や料理しているとこ
お風呂上がりの時の写真だった。
ただ最後の1枚はみんなとパーティしている時のだった。
そこにはもちろん椿もいる。
わたしはその椿の顔を見たら
やっぱり拓人さんと付き合ったことを伝えた方がいいと思った。
来週にでもお店に行こう。
わたしはその写真を保存し、鍵を付けた。
つづく。




