男の世界。
【ごめん!
今日は行けそうにないや‥‥(>_<)】
【またいつでも来いよ】
あの日椿とのやり取りはここで終わった。
先輩を選んで残ったわたしは何ができるか考えた。
先輩に何か食べたい物があるかリクエストすると、
〝手料理ならなんでも〝
と返事が来たので、わたしは冷蔵庫の中を確認して
今ある食材で作った。
そして消化の良いものを考えた結果、
長芋をすったとろろうどんと、茶碗蒸しにした。
先輩は美味しい美味しいと食べてくれて嬉しかった。
で、私は夜11時頃に先輩の家を後にした。
『って感じかな。』
『めちゃくちゃ距離縮まってるぢゃん!
私の知らない間に!!』
『まぁ‥確かにね‥!
けど、椿にも会いたいなぁって気持ちもあって。』
『え?!椿くんのことまでも?!』
『そうぢゃないんだけど!!
ただ‥椿といる時の自分て、意外と素に近い自分でいられるってゆうか‥?落ち着くってゆうか‥‥?
もちろん異性といるドキドキ感みたいなのもあるんだけど、先輩の時とはまたちょっと違うんだよね‥‥。』
『なるほどね〜。
まぁいいんぢゃない!どっちにドキドキしてたり色んな感情があったとしても!
最終的にはどっちが良いとかどっちも違うとか答えは出るんだしさ!』
私は休日に紗江子との電話でこの前のことを話した。
紗江子は相変わらずサッパリしたことを言っていた。
〔にしても‥‥今日何しようかなあ。(´Д` )
女友達と遊ぶのもちょっとだるいんだよね‥‥(´Д` )〕
『すみれー』
〔お兄ちゃん今日ヒマなのか?〕
『はーい?なにー?』
『コレ、あそこのレンタルショップに返してきてくんない?』
〔は?!(ー ー;)〕
『なんでよ?』
『いやっ出掛けんのかな、と思ったから。』
『今日はまだ出掛ける予定ないから行く気ない!
お兄ちゃんこそ出掛けないわけ?』
『夜、ユウジ達とどっかに飲み行こうかなーって思ってんだけどさァ。
おすすめの店とかない?
女の子も好きそうな雰囲気のバーとかさ。』
〔‥‥おすすめのバーといえば!!〕
『あるっ!!』
『ダメ元で聞いたんだけどあったか!
ぢゃあ今日の夜、お前もついて来て店案内して!』
『え!?ユウジ君もいるのに?!』
『別にユウジなんて昔から知ってる奴なんだから一緒に遊ぶくらいいーぢゃん。』
『‥‥‥ユウジくんてさ、顔はイケメンなんだけど
なにかがむかつくんだよね‥‥‥』
『あはははは!!
アイツにからかわれるからだろ?
放っておけばいーのいーの。』
『えー‥‥。』
〔暇だし別にいいんだけど‥‥
なーんか気が進まないなぁ(´Д` )‥‥
とりあえずなに着てく決めておこっと‥〕
ユウジくんというのは会う度に私をいじる。
すんごい大人っぽくなったねー
とか
付き合おうよー
とか
ハグしてあげるよー
とか
‥‥‥どっかのオヤジみたいなことを平然と言う。
自分の友達の妹によくそんなことが言えるよね。
顔は良いから、それで許せてるけど‥。
〔あっそうだ、椿に連絡いれとこうかな。〕
【今日、兄と兄の友達とお店に行くことになったよ!
21時頃に着くと思う(^^)
詳細はのちほど。】
〔送信っと‥。〕
ー20時35分ー
『ユウジが下に迎え来てるから早く来いよ。』
『はいはいー。
今ピアスしたらすぐ行くー。』
〔ユウジくんてこんな時間に正確だったっけ?
油断してたあ。〕
わたしは高めのヒールを履いてお兄ちゃん達が待つ車へと急いだ。
そこには夜だというのに黒光りしたセダンに乗っている2人がいた。
『菫ちゃん久しぶりー。
元気だったー?』
『ユウジくん久しぶり!
ていうか1年ちょっと会わない内に変わったね?
落ち着いたというか!』
『そお?
確かに遊んできすぎて30手前では落ち着いてたいと思ったからそう思われて良かったよ。』
〔へぇ。
人は変われるものなんだねぇ!!〕
それから車で走らせること15分。
椿の店に到着。
お店の駐車場に停めると、なんだかいつも以上に賑わっていた。
『へぇ!オシャレな店ぢゃん!
お前のどうゆう知り合いなわけ??』
『前にさ、お兄ちゃんに東都プリンスまで送ってもらったぢゃん?
その時に知り合った人。』
『ああ!まじか。
ぢゃあオーナーなんだ?』
『そうそう。
見た目によらずしっかり者。』
『菫ちゃんソイツのこと好きなの?』
『ちょっとユウジくん!!
そんなわけないんだからお店の中でそうゆうこと絶対に言わないでよ!!』
『はいはい。』
私達は雑談をしながらお店へと入った。
するとそこにはあの斗真くんの姿があった。
『すみれさん!いらっしゃいませ。
この前はありがとうございました!』
『ううん!私はなにも。
やっぱり斗真くんはここが似合うよ!』
『ありがとうございます!
オーナーから聞いてますんで、皆さんをこちらにご案内致します。どうぞ。』
そう言われ、奥の方にある大きなエレベーターに乗り二階へと移動した。
〔こんなとこあったんだあっ!(◎_◎;)
全然気づかなかったあ!!〕
『えっもしかして
オーナーさん、VIPルーム用意してくれたの?』
『俺も思った。
別に俺ら普通に下で飲めるから気使わなくて大丈夫だよ?』
『いえっ。
オーナーからの指示なので僕らで変える事はできません。なのでごゆっくりお過ごし下さい。
少ししたらお飲み物を伺いに参りますので。』
とりあえず私達は広いソファーに腰掛けた。
ユ『そのオーナーってなんてゆう名前?』
菫『久利生 椿。』
兄『久利生‥‥
ってあの久利生財閥だかコンツェルンだかの息子?』
菫『うん。そうだよ。』
ユ『なるほどね。
どうりでこの一等地にこれだけの店を構えられるわけだ!』
兄『しかも手厚い待遇してくれるなんてさすがって感じだな。
男っぽいっつーか。』
菫『椿はいつもそうだよ。
必ず恩は返す、みたいな主義だし周りの事よく気にしてる。』
ユ『多分、久利生 椿くんも遊んできたんだと思うよー。』
兄『だからそうゆう立ち振る舞いが出来るんだろうな。』
菫『‥‥要するに‥?‥』
兄『男の中には男の世界があるからな。
仁義に流儀だよ。
簡単にいえば
カッコつけられない奴は男ぢゃないってことだよ。』
〔なんだか今日のお兄ちゃんとユウジくんかめちゃくちゃカッコ良く見える!!!(◎_◎;)
なんだこの男っぽい2人は!!!(◎_◎;)〕
そんな話をしている中、部屋の扉が開いた。
椿と椿の隣に知らない女の子が1人入ってきた。
『いらっしゃいませ。
オーナーの久利生と申します。』
つづく。




