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恋あい気分  作者: ハム子
14/50

見えない心の傷





『ねえ‥。

なんでお寺にいると思ったの‥??』


『あいつと出会った頃からちょくちょくこの寺の話しを聞いてたんだ。

おばあちゃん子でよくここで遊んだ話とか、

何かあった時はここに来るとか‥。』


『そうだったんだ‥‥。

‥いるとしたらどの辺にいるのかな?‥‥

手分けして探してみる??‥』


『そうだな‥。せっかく2人で来たならその方が効率がいいな。』



私達は二手に分かれて彼を捜す事にした。



〔それにしても‥‥うちらより年下なのに一体何があってお寺にくるんだろ‥

好きな人はパワースポットとかたまに来ると身を清められるとか聞くけど、彼を見た感じだとそうゆう感じもしないし‥‥。〕


とりあえず私はお寺の場所案内や言い伝えが書いてある札が立っている場所を目安に捜す事にした。

私自身こういう場所にあまり来ないため勝手がわからないのもあり、失礼のないような行動を取ろうと思った。


そして15分くらい歩いたあと、人があまり来なそうな池の近くにあの彼のような後ろ姿を見つけた。


私はそっと近づいてみた。


『‥‥あの‥‥』


近づいて見ると間違いなく彼だと思い、声をかけた。


『‥‥?‥

‥えっ‥‥‥!?

すみれさんがこんなとこで何してるんですか!?』


『あっいやっ‥!

私は椿と一緒にあなたを捜しに来ただけでっ‥』


『‥‥‥。

そう‥すか‥‥』


わたしは彼を見つけた事を椿に連絡しようとスマホを取り出した。


『あの、、

椿さんには連絡しないでもらえますか‥』


『‥‥‥でもっ‥‥‥』


『きっと‥

椿さんならこの場所にすぐ辿り着くはずですから‥』


『‥‥‥‥‥。』


無言で頷く事しか出来なかった。


〔今わたしがこの場にいたってなにも出来ないし彼のことなんにも知らないからうまくかける言葉もでてこないし‥早く椿こっちきて‥/ _ ;‥〕



『‥俺、最低ですよね‥‥』


『‥‥‥仕事無断欠勤したこと‥‥?』


『‥はい‥‥‥。最低だってわかってたんですけど

‥‥』


『‥‥‥そっか。』


『理由、聞かないんですね‥‥。』


『‥‥‥わたしはあなたとまだ何度かしか会ったことないし理由なんて聞く立場ぢゃないしね‥。』


『‥そうっすよね‥‥。』


『でも話を聞くことなら出来るよ‥‥?

話してくれるなら。』



わたしは今この状況になった以上そう言うのが1番だと思った。

本当は私なんかより椿に最初に話すのが筋だと思うけど、彼は理由を誰かに話したそうだったからそれが私でもいいような気がした。



『簡単に言うと、

彼女にフラれたんです。

てかただそれだけといえばそれだけなんです。』


『うん。』


『けど‥‥フラれ方が、怒りを通り越して虚しいって感じで‥‥。』


『予想外の出来事が起きたって感じなの?‥‥』


『はい‥‥。

俺が親友だと思ってた奴と浮気してて‥‥、

更に妊娠したって‥‥』



〔確かに最悪なパターン‥‥。

本当に親友だったとしたら最低な親友だよね‥‥(´Д` )〕


『この子と将来結婚したいなと思って好きになって付き合って、親友に紹介して‥‥‥‥

俺が馬鹿だったんですかね‥。

そいつの事も俺だけが親友だと思ってたとか‥‥

‥‥‥考えたくないんですけど、いちいち彼女と過ごしてきた時間が頭の中に出てくるんです‥‥。』


『‥‥‥‥うん。』


『俺と付き合いながら隠れて親友と会ってたとか考えるだけで‥‥なんかやり場のない怒りが込み上げてくるってゆうか‥‥。』


『‥‥‥そっか。‥そうだよね。』


〔例えば私からしたら、紗江子が私のことを応援しながら実は宮原先輩と付き合ってて更に妊娠までしちゃったみたいな事だよね‥‥(´Д` )‥‥最悪/ _ ;

私はまだ先輩と付き合ってるわけぢゃないから傷的には深くないかもだけど、彼の状況としたら辛いよね‥‥。〕



『‥‥すみれさんならどうしますか‥‥?‥‥』



『‥!‥私なら?‥‥‥

うーん‥‥‥。どうするんだろう‥‥。

今、わたしも同じ状況になったらってゆう状況を考えてたんだけど‥‥‥。

‥‥‥たぶん私なら、すぐ気持ちを切り替えちゃうかな‥‥って思う。』


『まじですかっ‥‥!?』


『だってさ、その時の自分は誠実に相手を好きでも

相手がそうゆう事をするなら仕方ないってゆうか‥』


〔わたし‥ポジティブ過ぎるかな‥?笑

けどわたしの意見としてだから‥‥!( ´ ▽ ` )ノ〕


『まぁ‥‥それもそうですよね‥‥』


『それに10代、20代前半は傷つくことも沢山あると思うなぁ。

傷ついて勉強になることもあるしさ。』


『すみれさんも傷ついた経験とかあるんですか‥?』


『人並みにはあると思うよ!

わたしの場合は付き合う相手が結構個性的な人が多かったから、それゆえに疲れてた時代があったもん。』


〔あったあった‥‥。

あの時は疲れてたなぁ‥‥(⌒-⌒; )〕


『そうなんすね‥‥。

俺、女の子の友達とかいないんで異性からそうゆう話し聞いた事なくて今勉強になりました。』


『え!?‥異性の友達いっぱいいそうに見えるけど!!』


『それよく言われます。

‥‥今思ったのは、同性ぢゃ埋まらないものもあるんですね。』


『うん‥。確かにそれあるかもね。

性別で目線とか考え方がより違くなる分、なにかがね!』


『‥‥はいっ。俺もそう思います。』


〔おっ‥(゜O゜)

ちょっとだけ元気出た顔してる‥‥♪( ´▽`)〕


『すみれさんのおかげでちょっと元気出ました。

ありがとうございます。』


『わたしは全然大した事してないよ!!

あなたが前を向いただけだよ!』


『あっ‥俺自己紹介してませんでしたけど、

海崎斗真【かいざき とうま】っていいます。』


『わたしは、咲坂 菫です。

って知ってるよねッ。』



〔あんなに落ち込んでいた斗真くんもちょっと前向きになってくれたみたいで安心した。

失恋なんて一生の人生の中で考えたらほんのわずかな傷にすぎないよ。

今はまだ傷ついてもなんだってやり直せる時だもん。

ガンバレ斗真くん!〕



『いたっ‥‥!

やっぱココだったか‥。』


『椿さん‥!!!

あのっ‥‥本当にすいませんでした‥‥!!!』


『あぁ。』



椿がようやく到着した。



『俺‥‥こんなことしてホント最低だってわかってるんですけど‥!!

‥椿さんの店でまだ働くチャンスをくれませんか!?』


わたしは2人のやり取りを静かに見守った。

椿はいたって冷静に応えていた。


『まぁ‥

人間生きてれば嫌んなる時もあるよな。‥でも

俺はお前と付き合い長いしどんな奴かも知ってるけど、店のスタッフ連中はそこまで知らないだろ。

だから自分で心配や迷惑かけたことを詫びて許してもらえ。

俺は今後の斗真に期待するって事で今回の件はチャラにしてやるから。』


『はいっ‥‥

ありがとうございますっ!!‥‥‥』



椿の力強く優しい言葉に斗真くんは一礼していた。

斗真くんにとって椿は憧れの存在のように見えた。

椿にとっても斗真くんは特別な後輩のように感じた。


『俺は店戻る前にスミレを送ってから行くけど

斗真はどうする?』


『俺はこのままバイクで店行ってみんなに迷惑かけた事謝りに行きます!‥』


『わかった。

ぢゃあ、気をつけて行けよ。』



斗真くんはバイクに乗ったあとわたしに声をかけた。



『すみれさんっ!‥‥』


『はーい!どうしたの?』


『俺と友達になって下さいっ!

そんで、

また構ってくれたら嬉しいです!』



斗真くんはそう言うとバイクを走らせて行った。




『へえ〜、ずいぶんとあいつの心を開いたもんだね〜』


椿はいたずらっぽく少しからかうように言ってきた。



『え!‥‥いやっ‥別に私はただ話を聞いただけだし!

‥てか!!

そういう椿はずいぶんと来るの遅かったぢゃん』


『一服してたから。』


『え!?!

こんな時にタバコ!?

しかもお寺で!?』


『もちろん寺を出たとこで吸ったよ。

まぁスミレがあいつの話を聞いてくれてあいつもスッキリしたみたいだし良かったぢゃんてことー。』


『‥そんなんでいいの‥??

理由聞いてないぢゃん‥‥』


椿は車のエンジンをかけ、走り出した。


『だいたい俺の予想通りだったからいいんだよ。

それに細かいことダラダラ言いたくねーの。』


『まぁ‥‥椿がそれで良いなら良いんだけど‥。』


『そうそう。

‥むしろありがとな。』











スミレと手分けして捜すことになった時、俺はあることを思い出した。


〔確かあいつんちの墓ってこの寺の裏側にあるとかって言ってなかったけな‥‥〕


まさに俺は墓地を見つけ、あいつの名字が書かれている墓石を探した。


〔‥海崎‥‥‥

海崎‥‥‥‥‥‥‥海崎‥‥‥‥〕


そして端から順にまわって見ていくとちょうど中間あたりに、海崎の名を見つけ出した。


墓石に彫ってある名前と亡くなった日付けを確認した。

するとやはり俺の予想は的中していた。



〔海崎‥‥フミ子‥‥‥〕



今日の日付けから約2週間前に亡くなっている‥‥


それは、斗真が大好きだったばあちゃんの名前だった。



〔‥‥あいつ‥俺にも言いにくかったのか‥‥

最近忙しかったし、気にしてやれてなかったからな‥‥〕



俺はお寺の脇で、菊の花と線香を買いそっとたむけてその場を後にした。



〔きっと、ばあちゃんの死ともう1つくらいなにかあったんだろうな。あの彼女との間になにかが‥‥とか。〕



この後スミレと斗真の2人を発見した。

けどあの斗真が自分の彼女とのことを話しているのが耳に入り、俺は2人の間に入るのをやめた。


やっぱり彼女との別れも原因の1つだった。

そしてスミレにはばあちゃんの死を話さなかった。


きっと、最愛のばあちゃんも死んで

彼女や親友だと思っていたヤツにも裏切られた虚しい男だと思われたくなかったんだろう。



そしてこの事は俺の胸にしまっておくことにした。
















つづく。

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