そして再び。
あの夜、わたしは宮原先輩とすごく距離が縮まった気がした。特になにもなかったけどそれがまた先輩の好感度を高めた。
紗江子に先輩とバーに行ったこと、椿の態度のこと、先輩の家に行ったこと全て話すと色々と突っ込まれた。
『てかまず、宮原先輩と久利生くんのバーに行ったの??…』
『えっうん、そうだけど…なんで??』
『いや、だってさ一応特別なとこで出会った異性のお店にオトコ連れて行っちゃったらちょっとイヤな思いすると思うけど……?』
『そうかなぁ。だって別に椿とはこの前知りあったばっかでただの知り合い程度ぢゃん?』
『でもさ、会って2回目のオンナに特別なカクテル作ってその名前をスミレにしちゃうんだよ?!』
『それはそうだけど、ああゆう仕事してたらそうゆうのってある話しなのかなと…。
もちろん嬉しいけどねっ。!』
『……。まぁスミレがそう言うならそれでいいけどさ。次は気をつけなよ!
それでそのあと酔って目が覚めたら先輩の家に居たと。』
『もう本当にビックリした!!
だってあの先輩の寝室に寝てたんだもん!!』
わたしはあの時の気持ちを紗江子に話すと紗江子は
ハイハイ、と話を聞いてくれた。
あの日から1週間が経った今、先輩と良好な関係が続いている。
実は今日も朝から駅前のカフェで偶然会って一緒に会社に出社したのだ。
先輩ファンの女性陣からは恨まれそうで怖いけど…。
その日の夜は椿のいるバーに行くことにした。
今日は1人で行くと決めていたから。
〔何であの日あんな態度してたのか聞いてやる!
( *`ω´)私に対してもだし先輩に対してもさ!〕
バーに着き、中へ入るとあのボーイの子が受付にいてすぐ私に気が付いた。
『すみれさん!ご来店ありがとうございます!
今日はお一人ですか?』
『うん。』
『ではあちらの奥のカウンターにどうぞ!
オーナー、キッチンにいるんで声かけておきますから!』
〔あの子いつも気が効くよね〜♪(´ε` )
私がなにか言う前に気がつくっていうね。
絶対サービス業向いてるわ!〕
わたしがカウンターに座り、目の前にあるお酒のボトルを眺めていると椿がやってきた。
『いらっしゃいませ…。
今日は1人なんだ。』
ちょっと不機嫌そうな声。
『今日は1人。
てゆうか、この前もそうだけど今もなんか機嫌悪くない??』
『そお?…別にそんな事ないよ。
なに飲む?』
『そうかなあ…。紗江子と来た時と違う気がする。
ぢゃあ…今日はSUMIREで。』
『……おっけー。』
〔なーんか違うよね?!
イライラするー( *`ω´)!〕
『なんでか分からないけど私だってお客さんの1人なんだからねー。』
『女の子に生理現象があるように男にだってあるんだよ。』
『男なんだからあるわけないでしょ!』
『それに近いことはあんの。
なんか気分が上がらないってゆうか、そうゆう事もあんだって。』
『ふーん…。
まぁそうゆうことはあるかもね〜…。』
椿特製のカクテルが出来上がり、今日で二回目の
SUMIREを飲んだ。
『…うん!
やっぱり美味しいっ!』
私は満面の笑顔で椿にそう言った。
『………この前の男さ、お前に気がありそうな。』
『えっ!?なに急に!!』
『そんな気がするってか…あれはそうだろうね。』
『先輩が私に気があるわけないぢゃん〜。
いい後輩とは思ってくれてるだろうけど!
ぢゃなきゃ家に入れたりしてくれないよね!』
『家!?…あいつんちに行ったの?』
『うん。この前ここ来た帰りにわたし悪酔いしちゃったみたいで先輩の車で寝ちゃって。
気がついたら、先輩のベッドで目が覚めたの!』
『……で、?』
『で?……って???』
『だからそれだけなわけ?』
『!それだけに決まってるでしょ!
変な想像しないでよね!』
『あっそう…。
男と女なんだからあり得るんぢゃないかと思っただけー。』
『椿だったらあり得ちゃうわけ??』
『さあ?どうだろね〜。
あり得るかもだし無いかもだし!』
『なにその曖昧な返事は!』
ちょっとだけ元気になったかな??
そんな気がした!
『すみれはあいつのこと好きなわけ?…』
『……うん。
気になる存在って思ってたんだけど、最近は
好きになってきてるかな…!』
『……ふーん。…』
『なんで??』
『別に。…なんかそんな気がしたから。
けど、あいつはやめておいた方がいいんぢゃね。』
『なんで!?』
『男からみた俺がそう思うから。』
『それだけ!?』
『そっ。
いかにも女の子が好きそうな完璧王子様って感じがするけど、中身は分からないってこと。』
『確かに…先輩自分で言ってた。
自分を見せてるつもりで付き合っても結局そうぢゃないってなる…みたいなこと。』
〔椿はなにが言いたいわけ…(´Д` )!
先輩はやめとけみたいな言い方しちゃってさ!〕
『まぁ実は自分の思ってる自分と違う…とかそうゆうのって意外とあるもんなんぢゃんって俺なら思っちゃうけどね。
それをわかってやれてなかったそのオンナも悪いでしょ。俺みたいな小僧がいうのもなんだけどさ。』
椿は慣れた手つきでフルーツをカットしていた。
『はいよ。
今日仕入れてきためちゃくちゃ甘いフルーツ盛り合わせ。』
『えっ…でも私っ』
『こんなのサービスに決まってんぢゃんッ。
…この前俺が態度悪かったッてゆうお詫びみたいな。』
〔椿ってこんなに良いところあるんだ!(◎_◎;)
ドキッとしちゃうとこだったあ…!(◎_◎;)〕
『あっ…うん。
ぢゃあ…お言葉に甘えて、いただきます…!』
と1つ口に入れようとした時だった。
また例の3人組の女達が入ってきて椿を呼んでいた。
『オーナー!
4番カウンターお願いします。』
ボーイの子が呼びにきて椿はわたしのカウンターを離れた。
その代りにあのボーイの子が付いた。
『なんかすみれさんが来店してる時にかぶってあの3人組さん来てる気がしますよね〜偶然にも。』
『確かにそうだよね。
この前もこんな感じだったしね。』
『あの3人組のうち2人はオーナーに気がありますからね、多分。』
『へー。椿モテモテだね!』
『この前来店する度にしつこく連絡先聞かれて仕方なく教えたってオーナー言ってたけど、もしかしたらもうそうゆう関係になっちゃったかもですね…!』
わたしは椿が出してくれたフルーツとカクテルを飲み干し、お店を後にした。
連絡先ね…。
そういえば知らないな…
…
…
!?
そういえば名刺に書いてあったっけ!
わたしは椿にもらった名刺を見るとそこにちゃんと書いてあった。
今度連絡をしてみようか…な。
わたしはお酒の余韻にひたりながら
夜風が吹く中をきって歩いた。
つづく。




