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今年も日は昇る

今年の締めです。一週間前って、大掃除の日ですよね?



 「走らないでくださーい!」

 「俺は速さだ速さこそが俺だその俺から速さを奪うだとォゥ!? そんなものしん――」

 「はいはい、ルールは守りましょうねェ」

 「ぐはぁ!! 俺が……遅い。おれ……が……ぐふッ」

 「いやぁ、助かりましたアヤメさん」

 「いえいえそんな。これも仕事ですからね」

 「ええ、いつもならこんな人も少ないものなのですが、今年はやけに訓練のレベルが低いんですよねー」

 「それに、最近だとスタッフさん減っているんでしょう?」

 「ええそうなんですよ。どーも前回のが祟っているんでしょうね、若い奴らはほとんど消えてしまって」

 「了解しました。ちょっとよく見ておきます」

 「ありがとうございます!」

 「いえいえー」





 という感じで、年二回の祭典の二回目です。

 夏とは真逆の寒さ、そういった意味では、油断して体調を崩す方もいるようですが、どんな状況であれ、水分と塩分は必須です。ええ、必須です。

 先ほどの紫な人は全身になんか纏って走っていたので私の粛清対象。どんなに早くても当ててしまえばコチラノもんですよ。


 「さぁて、とりあえず端とはスタッフさんがさすがにいるので大丈夫ですが、中の方は手が回っていなくて混乱をきたしているところもあるようですねぇ」


 見渡す限りの人、人、人。


 「お、赤縞の囚人服の人発見」


 すごい、まさか本当にいるとは……リアルで。


 「はーい皆さん、ここまで来たからには自身の戦利品アヴァロンを手にして帰ってくださいねー! いいかー! 言える言葉はこの三つ! 押さない! 駆けない!! 死ぬんじゃねぇぞ!!!」

 「「「おー!!!」」」

 「ただいまトイレサークルは四時間待ちです! ですが安心してください、四時間待っても四時間待たなくてもゲットできる嫁はいますし出来ない嫁もいます!! 私が証人です!」

 「そのピンクのライト……姫がお待ちでは?」

 「わたしは外れた者だ……しかし、この戦場で頑張れば遠くにいる姫もお喜びになられると信じ……スタッフとなりました!」


 今回も今回でカオスすぎません?

 前回に比べて快適な環境だからって、半袖で来たり海パン一丁は命に係わる気がしますが……。


「はーい、パッカー完売ですよー!! いいですかー、焦らず走らず、方向転換ですよー」

 「あの、『激おこの里』の最後尾ってどちらですか?」

 「あちらでーす。と、に、か、く、あちらでーす!(十回から先は覚えていない)」


 大変そうだなぁ。スタッフが死にかけているじゃないですか。

 とりあえずは、外は大丈夫だと確認できましたし、中見ますかぁ。





 「あぁ~疲れたぁ……ンっそこそこ」

 『お疲れ、アヤメ』


 えぇえぇ、本当に疲れましたよ。今年も終わりだっていうのに。


 「いいですぇ……もうちょっと右、右」

 『はいはいっと』

 「それにしても、この後は年間行事ですかぁ」

 『おっと、そういえば。まぁがんばってよ』

 「好きに言ってくれちゃって……あの王様、魔法耐性あるせいで大変なんですからね」

 「知ってるよ」

 「んぅ……憂鬱」


 ――リーン ――ゴーン ――ガーン


 今年も明けましたか。

 それでは、明けましておめでとうございます。



明日はもしかしたら更新できないかもしれませんが。

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