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魔法と力(完成版)

作者: fairyhunter

「使命を・・・思い・・・出せ・・・」

この声とともに俺は目をさます。この頃へんな夢を見る。それは使命を思い出せというものだ。俺の名前はレン・オルグライト。魔法学校に通っている中学二年生だ。といっても俺はなぜだか魔術が使えない。だから成績は最低クラスだ。まぁ運動神経はいいけどな。そして俺はまたまたなぜだか小学生のときの記憶がない。本当に謎ばかりだ。って

レン「遅刻だぁぁぁぁぁ」

登校した瞬間に学校のチャイムがなる。

レン「ふぅ ギリギリセーフゥ」

セツナ「おせぇぜぇ」

レン「寝坊しちまってよぉ。セツナは?」

セツナ「なめんなよぉ。俺はちゃんと七時におきたぜぇ」

マルル「君たちは遅いでしゅ」

レン「ならマルルは何時におきたんだよぉ」

マルル「ぼくはでしゅねぇ、もちろん六時におきたんだよぉ」

教室ではいつもどうりの会話がなされていた。そんななか一人の生徒が呟く。

男子「今日はマーガレット先生の授業じゃねーかよぉ。だりぃ」

そう。マーガレットとは女の先生のくせに男らしい言葉を使う。

マーガレット「なんか私の噂してるか?おいおいSTの時間だろ?はやく座れよ。」

皆「ふぁーい」

これもいつもどうりだ。そしていつもどおりに学校が終わる。そしていつもどおりに家に帰る・・・と思っていた・・・が帰り道セツナがこんなことを言い出した。

セツナ「立ち入り禁止のドアいってみたくね?」

立ち入り禁止のドアというのはこの魔法都市にあるものでそこは関係者以外立ち入り禁止だ。そこに入った関係者以外の者はもう二度と魔法都市には戻ってこれないらしい。

マルル「そうでしゅねぇ。僕も行ってみたいと思ってたんでしゅよぉ」

セツナ「じゃぁ決まりでいいよな?もちろんレンもくるよな?」

レン「あ・・・あぁ、行くか」

ということで俺たちは立ち入り禁止のドアの前に立っている。

セツナ「よし。じゃぁあけるぜぃ。」

マルル「まつでしゅ。ここっていつも鍵がかかってるんじゃなかったでしゅか?しかも鍵なしで開けようとした人が前怒られてたでしゅよ。」

セツナ「まっ、幸運を祈ろうぜぃ・・・ならあけるぜぃ」

マルル「OKでしゅ」

レン「分かった」

この時俺は思った。ここを開けると俺の人生が変わってしまうのではないか・・・と。

その考えが頭によぎったときセツナがドアを開けた。鍵はかかっていなかった。ドアの先には特に何もない、たんなる平地だった。皆が安堵した時に突然遠くから轟音がなった・・・。そして前から傷を負っただれかがやってくる。

「おい なんでお前らがここにいるんだ?さっさとかえれ。」

そいつはマーガレット先生だった。

マルル「なんで先生がここにいるんでしゅか?」

マーガレット「話は後だ。私は今から治療をしにいく。お前達は学校の校門前にいろ。あそこを見られたからにはすべてはなさなくてはならない。いいか?」

レン「は・・・はい」

セツナ「分かったぜぃ」

マルル「はいでしゅ」

学校まではそう遠くない。そして俺たちはさっきのことを話し合っていた。

レン「あれはなんだったと思う?」

セツナ「あの音といい、先生の怪我といい・・・。なんか戦争でもしてんじゃねぇの?」

マルル「この平和な魔法都市ででしゅか?」

セツナ「まぁ先生がすべて話すっていってんだからここで考えなくてもいいんじゃねぇかぁ?」

そうやって校門前でしゃべっていると、先生が来た。怪我は魔法で治したと思われるが、まだ傷は残っている。よほど大きな怪我がったのだろう。と考えてるとマーガレット先生は口を開いた。

マーガレット「今から話すことは誰にも言うな。わかったな。」

レン「はい」

マーガレット「なら今から個室に入りすべてを話そう。ついてこい。」

さっきよりも距離は短いはずなのにさっきよりも十倍近く距離が感じられた。

マーガレット「なら、何から話そうか。まずお前らはさっきのを見て何を感じた?」

マルル「戦争・・・でしゅかね?」

レン「まぁそうだな。」

セツナ「そうっぽいぜぃ」

マーガレット「そうだ。あれは戦争だ。」

マルル「なんで戦争なんかしてるんでしゅか?」

マーガレット「これを話そうとすれば昔のことになるがいいか?」

セツナ「いいぜぃ」

マーガレット「昔この世の中・・・というよりこの地球では力が人々を支配していた。そいつらは異常に身体能力が高かった。そしてその力に対抗するために魔法というものが作られた。そして今戦争をしてるってわけだ。」

セツナ「つーことはよぉ。この魔法都市はちっぽけな存在ってことかよぉ?」

マーガレット「そうだ。この魔法都市は地球のほんの一部でしかない。そしてこの戦争のことを知っているものは、魔法都市にはいない。」

マルル「えっ?でも言い換えてみればこの魔法学校は力側と対抗するために学んでいるってことでしゅよね?なら僕達の母親は知ってるはずでしょ?」

マーガレット「ちょっと違うな。この魔法学校は別に戦うために作られたところではない。単なる学校だ。たぶんみんなの家族・・・すまんレン。」

レン「いいですよ。続けて下さい」

マーガレット「まぁセツナ・クロニクルとマルル・ロータスの母親や父親は戦争に関係ない仕事だろ?」

マルル「まぁ考えてみればそうでしゅね」

セツナ「そうだなぁ」

マーガレット「ちなみに戦争をしている魔法側の者たちは立ち入り禁止のところで戦う訓練をしている。」

マルル「なるほどでしゅね」

マーガレット「そしてもう一つ。言っておかなければならないことがある?」

レン「なんですか?」

マルル「なんでしゅ?」

セツナ「なんだぜぃ?」

マーガレット「それは・・・あなた達にもその魔法軍学校に通ってもらう。まぁもちろん入学金は免除ってことで」

レン「・・・えっ?」

セツナ「マジかよぉ」

マルル「つ…つまり・・・どういうことでしゅか?」

マーガレット「まぁ・・・学校を転校しろってことだな」

衝撃だった。やはりあのドアを開けることによって俺の運命は変わってしまったのだ。

マーガレット「それと最後にお前ら三人に聞きたいことがあるんだが?」

レン「はい?」

マーガレット「お前ら・・・本当に三人だけだったか?」

レン「え・・・えぇもちろん」

マーガレット「ならいいが・・・ならあれは私の見間違いか。まぁいいこのことは家族には・・・というか誰にもはなすなよ。まぁお前らの両親には私が伝えておこう・・・ではまた明日学校でな。残り少ない学校生活を楽しみたまえ。」

マルル「ん?残り少ないってあと何日ぐらいなんでしゅか?」

マーガレット「まぁざっと二週間ぐらいかな?」

またも衝撃だった。そして俺たち三人が帰っている途中、都市全体に放送がかかった。

放送「今、魔法学校の近くで暴れている人がいます。住民はただちに自宅に避難してください。」

レン「おいおい。あぶねぇな。かえろーぜ?セツナ」

セツナ「帰る?なんでだよぉ。俺たちは魔法軍学校に通うんだぜぃ。いってみるしかないだろぉがよぉ。」

マルル「うーん。まぁ僕はみんなに合わせるでしゅ。」

レン「まぁしゃーないからいってやるよ。」

セツナ「よし。じゃあ走るぜぃ」

俺たちが走っているとき、俺の頭の中では 使命を思い出せ という言葉が頭の中をこだましていた。

そんなことを考えているときに俺たちの目の前で、暴れている生徒を発見した。

セツナ「おいぃ。何暴れてやがんだぁ?」

男「あァ?なんかいったかァ?」

マルル「いったでしゅ。暴れるのはやめるでしゅよ。」

男「ぎャァぎャァうっせェなァ。ん?お前は俺たちの仲間じャねェのかァ?」

誰がだ?と思った瞬間相手が俺を指さして言った。

男「おめェだろォがよォ。おめェは俺たち力側の人間だろォがよォ。」

衝撃だった。ていうか今日は衝撃を受けるのが多い。

男「おいおい。使命を思い出せやァァァァァ」

ん?このセリフ・・・と思ったとき急に頭痛が俺を襲った。

レン「俺は・・・いったい何なんだ?俺は何なんだぁぁぁぁぁぁ」

男「そうかァ。知らねぇのかぁ?おめェがなんでここにいるのか・・・そしてなんで小学生時代の記憶がないのか。そしてなんで魔法が使えねェってことをよォォォォォ」

俺は何も答えることができなかった。なぜならいろいろな考えが頭の中をぐるぐるしていたからだ。

男「おィおィ。何にも言えなくなッたんですかァ?なら言ってやろォじャねェかよォ。まずてめェは力側の人間なんだよォ。だから魔法が使えねェんだよォ。まァてめェはそこらへんある村のガキだったんだけどなァ。力側の王がお前を選んだんだよォ。そして何でてめェがここにいる理由は・・・スパイなんだよォ。いい情報はつかんだかァ?」

レン「ふ・・・ふざけんなぁぁぁ。俺は・・・俺は・・・魔法使いだぁぁぁぁ。だってよぉ魔法学校に通っているし魔法都市にも住んでんじゃねぇかぁぁぁぁ」

何を言っているんだ。と自分でも思った。相手の意見が百パーセント正解とは言えない。だがその説明がしっくりきてしょうがなかった。でも自分で力側と認めたくなかった。そう思っていると誰かが声を出した。

マルル「そんなこと関係ないでしゅ。レンは僕達の仲間でしゅ。というかなんであんたはここに来たんでしゅか?」

男「あァ?おめェ、ですュですュうっせーんだよォ。ここに来た理由ゥ?分かんねーのかァ?馬鹿ばっかりだなァ。簡単なことだろォがよォ。連れ戻しにきたんだよォ。そのレンって呼ばれてる奴をよォ。つーかよォ、おめェうぜェから殴ッていいかァ?」

レン「やめろ。マルルは関係ねーだろ」

男「関係ねェだとォ?そんなの関係あるかァ?俺が殴りてェッつたら殴るんだよォ。分かるか?あァ?」

そう言った瞬間敵がマルルに殴りかかった。だがマルルは殴られなかった。なぜならセツナがマルルをとっさの判断でタックルしたからだ。

セツナ「あぶねぇなぁ。大丈夫かぁ?マルル?」

マルル「はいでしゅ。あいつがレンを連れて行くって言うなら僕は戦うでしゅ。僕はレンと違って魔法が使えるんでしゅよ。」

そういうとマルルは地面に魔法陣を書き始めた。というより二秒くらいで書き終わった。

マルル「冥界よりくるでしゅ。ローズ・バード!」

とマルルがいうと魔法陣からバラの大きな鳥が現れた。鳥というか竜や朱雀に近い。

マルル「いくでしゅ。ローズフェザーブレイク!」

この瞬間バラの羽が相手に向けて発射された。これはかわせないっと思った。が相手はかわしながらマルルに近づいて行った。だがマルルは動かなかった。

セツナ「マルル!なにしてやがる。はやく動きやがれ!」

マルル「う・・・まだ待ってくだしゃい。」

と言った瞬間マルルは殴りとばされた。そしてマルルが書いた魔法陣からマルルが離れる(とばされた)とローズ・バードは消えていった。多分術者が離れると魔力が供給されなくなり、

地球には居られなくなるのだろう。そんなことよりマルルが殴られたときに俺はキレかかっていた。

男「おィおィ。魔法都市の人間ッてのはこんなに弱えェもんなのかァ?あァ?クズばっかだな」

レン「・・・んな」

男「あァ?しっかりしャべれや。」

レン「・・けんな」

男「あァ?」

レン「ふざけんなっつってんだろ。俺を攻撃すんのはかまわねぇ。でもなぁマルルは関係ねぇって何回いったらわかるんだよぉぉぉぉぉ」

カッとなった俺は敵に殴りかかっていた。だが敵はひらりと俺のパンチをかわした。

男「そんな攻撃じャ何年かかッてもあたらねェぞォ」

その通りだ。と俺は思った。だがただ殴りかかること以外にはいい作戦を思いつけなかった。

男「おィおィ。長考とかしてんじャなねェよォ。誰かシンキングタイムあげたかァ?あァ」

敵がそう言ってもなにも言い返せない。何か・・・何かいい手はないのか・・・と思っていると・・・

セツナ「俺も戦っていいかぁ?」

とセツナが言った。

レン「だめだ!お前はこの戦いに関係ねぇだろ」

セツナ「この戦いに関係あるなしの問題じゃねぇ。俺は・・・マルルを殴ったこいつが許せねぇだけだぜぃ。」

レン「で・・・でも」

セツナ「俺もお前もあいつを殴りてぇってのは同じだろ?まぁお前に何言われても、俺は戦うぜぇ」

レン「お・・・おう。分かった。でも一つだけ条件があるんだが」

セツナ「なんだぜぃ?」

レン「まず・・・俺にあいつを殴らさせろ。」

セツナ「始めからそのつもりだぜぃ。まぁ俺もお前とは違って魔法が使えるからな。お前はただあいつに殴りかかってくれぃ。俺が全力で補助すんぜぇ。」

レン「おう」

男「おゥおゥ。相談は終わったかァ?ならいくぜェ」

と言った瞬間に相手は俺に殴りかかった。

レン「は・・・速い」

男「おめェがおせェんだよォ」

と言われ俺は殴り飛ばされる。俺はなかなかのダメージを受けたが立ち上がれないわけでなかった。俺が立ち上がった瞬間相手に異変が起きた。

男「な・・・なんだァ?これはよォ」

と、言いながらあいつは地面を蹴っている。どちらかというと音を出しているみたいだった。

セツナ「レン!あいつの後ろから殴りかかれ!」

レン「お・・・オッケー」

俺は内心 無理だろ 思っていた・・・。

レン「くらえぇぇぇぇぇ」

と言いあいつの後頭部を殴る。その瞬間相手が吹っ飛んだ。

レン「当たった!?」

おれとセツナは敵の近くに行く。もう敵は気を失っていた。

セツナ「おいおいこいつどうするぅ?」

レン「と言ってもなぁ。マーガレット先生でもよぼか。」

セツナ「おう」

と話していたらマーガレット先生がきた。

マーガレット「おいおい おまえらこんなところでなにしてる!早く家に避難しろといったろーが・・・これお前らがやったのか?」

セツナ「そうだぜぇ。すげぇだろ。まっ 魔法軍学校に通うんだからあたりめーだな」

マーガレット「ばかやろう!」

セツナ「へ?」

と言った瞬間マーガレット先生はセツナの胸ぐらをつかむ。

マーガレット「仲間が怪我をおってんだろーが。だから避難しろといったのに。あとなぁオルグライト」

レン「はい?」

マーガレット「後で私のところに来い」

レン「は・・・はい」

セツナ「俺はどーすればいいんだぁ?」

マーガレット「お前はマルルを連れて病院に行って来い」

セツナ「分かったぜぇ。じゃーなレンまた明日会おうぜぇ」

レン「おう。じゃーなー」

といい俺はセツナと別れた。そして今日二回目の個室に入る。

レン「またここか」

と俺が呟いた瞬間マーガレット先生は

マーガレット「モニターを見ろ」

と言った。そこにはさっきの戦いが映っていた。

レン「なんですか?これ」

なんのことかは分かっていたがとりあえず聞いてみた。

マーガレット「これはさっき監視カメラに映っていたものだ。」

レン「相手強かったんですよ」

マーガレット「そんなことどーでもいい。この瞬間をみろ」

と言ってあるシーンを見せた。

レン「こ・・・これは・・・。」

そこには俺が力側の人間だと宣言された瞬間が映っていた。

マーガレット「おまえがスパイだったことはまだ信じられない。だがお前は魔法を使えないし、おまえが力側の人間だと疑いがかかった時点でおまえをここにはおいていけないんだよ」

レン「そ・・・それって?」

マーガレット「お前にはこの魔法都市から出て行ってもらう。今すぐだ。」

俺はこんなに簡単に人生ってもんは変わってしまうんだな。と思った。

それからの記憶ははっきりしていない。まぁたぶんマーガレット先生に連れられて魔法都市から出されたのだろう。立ち入り禁止区域はさっきとは違いもう轟音は鳴っていなかった。

レン「はぁ。これからどうするかなぁ」

それから俺は大体三時間ぐらいあるいた。とりあえず町でも探すか。と思っていると・・・

女の子「ねぇ。あなた誰?」

と後ろから言われた。振り返ってみるとそこには小学四年生ぐらいの女の子が木刀を持っていた。服はとてもファッションセンスがあるとは思えない動きやすさだけを追求したようなものだった。

レン「おいおい。女の子がそんなもん持ってたらだめだろ。」

と俺は言った。

女の子「こんなものみんな持ってるよ」

と意外な答えが返ってきた。

レン「はい?みんな?」

女の子「うん。みんな」

と女の子は言ったが、周りには人っこ一人いない。

レン「おいおい。実はそーゆーのにあこがれてるだけで誰ももってねーんじゃねーの?」

女の子「も・・・持ってるもん」

レン「例えば?」

女の子「お・・・お母さんとか?」

レン「レディースじゃねーかお前の母さん!んで今もお前の母さんそれ持ってんの?」

女の子「そ・・・それは・・・。」

レン「やっぱりもってねーんじゃねーの?」

女の子「今はお母さんはいないの。」

俺はしまったと思った。

レン「そ・・・それは済まない」

女の子「ううん。いいの。そのお母さんを今探してるから。」

レン「お前、名前は?」

女の子「私の名前はシオン・マーガレット」

レン「マーガレット?」

あぁ先生の娘さんか。今からはあえねぇなと思った。

レン「俺もお母さん探しに付き合ってやるよ」

シオン「ほ・・・ホント?」

レン「あぁ」

それから俺はシオンのお母さんの話を聞いていた。

レン「お母さんはどんな感じの人?」

しているが聞いてみた。

シオン「昔は一緒に暮らしてたの。」

レン「どこで?」

シオン「ここからは遠いけどあっちのほうだよ」

といい俺が歩いてきたほうの右のほうを指差した。

レン「ふーん」

っておかしくないか?マーガレット先生は魔法側の人間だろ?魔法も使えるし・・・。

シオン「んでね。出ていくときにスパイがどーのこーの言ってたの。」

は?意味わかんねぇ。もしマーガレット先生がスパイならなんで魔法が使えるんだ?・・・まさか力側の人間も魔法が使えるのか?ならなんでおれは使えない?まぁまた今度考えてみるか。

レン「まぁとりあえず。村でも探すか。」

シオン「うん!」

それから二時間ほど歩くと・・・

シオン「あっ。村だよ!」

レン「おぉホントだ。」

シオン「ほんとだってなによ!」

レン「すまんすまん。まぁ行くぞ」

村に入ると一人の俺と同い年くらいの男が話しかけてきた。

男「おいおい他所もんか?」

レン「誰?」

男「俺はリリィ・グランディだ。」

レン「リリィ?」

どこかで聞いたことのある名前だ。

リリィ「ん?お前誰かに似てるな。名前は?」

シオン「私の名前はシオン・マーガレット」

リリィ「お前に聞いてねーよ。お前は?」

レン「俺の名前はレン・オルグライトだ。」

リリィ「嘘・・・だろ?」

何が?と思った。

リリィ「ひっさしぶりぃぃぃぃぃぃ。誰かに似てると思ってたんだけどレンかぁ。お前今日泊まるとこあるか?」

レン「ねぇけど」

リリィ「なら今日俺んち来いよ。お前もな」

シオン「ホント?ありがとー」

リリィ「まぁいいってことよ。俺もいろいろ話したいしな」

レン「は?」

それから五分くらい歩くとリリィの家についた。

レン「お前一軒家かよ。いいなぁ」

リリィ「そうでもねぇよ。広すぎるくらいだ。」

シオン「あのぉ。お母さんは?」

レン「仕事か?」

リリィ「お母さん・・・いや両親は人質に取られた。」

レン&シオン「え?」

リリィ「この村の新しい村長は頭がおかしいんだよ。」

レン「その話しっかり聞かせろ。」

リリィ「お前がここにいた時の村長を覚えているか?」

レン「まずそこがよくわかんねぇんだよな。」

リリィ「は?なにが?」

レン「まず俺この村知らねえんだよな。」

リリィ「何!」

レン「だーかーらぁ。俺小学生時代の記憶がねえんだよな。」

リリィ「・・・。なるほどな。」

レン「何が?」

リリィ「お前は自分が何か分かってるか?」

レン「確か・・・。スパイだったよな。」

リリィ「それは知ってんのか。」

レン「まぁいろいろあったからな」

リリィ「そ・・・そうか。」

レン「んで。何がなるほどなんだよ。」

リリィ「あぁ。おまえはスパイとして選ばれた。だがお前は反対した。理由は友達と遊んでいたい。というものだった。それでも王はお前が欲しかったらしいな。そこでお前の両親が人質にとられ、お前は王の所に行ったというわけだ。」

レン「そこで記憶が消されたってわけか。」

リリィ「まぁそーだな。」

レン「んで村長がどうしたって?」

リリィ「あぁ。忘れてた。んでお前が連れてかれてから、村長が変わったんだ。」

レン「なんで?」

リリィ「知るかよ!んでその村長は俺たちを従わせるために、とりあえず両親を人質として取った。それから・・・。この村を小さくしたな。」

レン「小さくとは?」

リリィ「面積を狭くしたんだ。多分狭いほうが村を治めやすいんじゃねーの?」

レン「ふーん。」

リリィ「まぁとりあえず風呂入ってこいよ!お前らが上がるまでには夕飯を作っといてやるよ。」

レン「お前ら・・・っておれシオンと入るのか?」

リリィ「え?じゃねえと「その小学一年生一人だと怪我するぜ。」

シオン「だ・・・誰が小学一年生だ!私は中学一年生だ!中学だよ中学!」

レン&リリィ「はい?」

シオン「で・・・でも一緒に入ってほしいな。」

レン「何デレてんだてめぇ。木刀もってちゃかわいいもんもかわいくなくなるぞ。」

シオン「う・・・うるさい!うるさい!うるさい!」

リリィ「まぁ二人だ入ってくるってことでいいよな。」

レン「ま・・・まぁいいぞ。」

リリィ「とりあえず適当に服置いとくぞ。残念ながら女の子の服はねえけどな。」

レン「あったら引くぞ。」

リリィ「まぁこの部屋出て右に曲がったらあるから。あと着てた服は洗濯しておくから。多分明日乾かすと思うぜ。」

シオン「ありがとう。」

レン「じゃあ行くか。」

シオン「うん!」

まぁ風呂の中では別になんの過ちも犯さずふつーに入った。悪かったな。

レン「ふぅ気持ちよかったぁ」

シオン「そういう言葉使わないほうがいいとおもうよ。」

レン「まさかお前に注意されるとはな。」

シオン「そ・・・その言い方はちょっと傷つくよ!」

レン「ごめんごめん。つーかこの服なんか重くないか?」

シオン「そ・・・そういえばそうよね。なんでなのかな?」

リリィ「二人とも上がったか?」

レン&シオン「うん」

リリィ「なら早く来いよ。飯できたぞ。」

小走りでリビングまで行くとテーブルの上には魚の塩焼きはお米など一般家庭で今日はこれよと母が言ったときに息子が、え?となるぐらいショボかった。

レン「こーいうときはシチューと決まっているもんだと思っていたのだが。」

シオン「でもこれおいしいよ。」

そういった瞬間に俺がシオンの方をみると魚を一匹丸呑みしていた。

レン「な・・・何してんだおめー突っ込みどころが多すぎんだろ。」

リリィ「まぁいいっていいって。俺たちも早く食おうぜ。」

俺は夕飯を食べているときに服のことを聞いた。

レン「なんかさぁ。この服重くね?」

リリィ「あぁ。それか。俺はもう慣れちまったんだけどよ、なんか村長がこれからはこの服を着ろって言ってさぁ着てんだわ。」

レン「なんでまた。」

リリィ「知ってたら言うぞ。まぁ生地をみると鉄かなんか練りこまれてない?」

鉄は練りこむものなのか?と思った。

シオン「まぁまぁまぁ。トレーニングと思ったらいいんじゃないの?」

レン「なるほどなぁ。まあいっか。」

リリィ「そんなことより、お前の昔の話聞きたくないか?」

聞きたくない!と即答したつもりだったのにそれより先にシオンが

シオン「聞きたい!」

と言いやがった。

リリイ「こいつさぁ昔好きな女の子にさぁ」

シオン「うんうん」

そことき話したことを書くつもりはない。というかオレ自身は考え事をしていたからあまり覚えていない。というか自分の知らない過去を話されるのはいい気分ではない。まぁ考え事は何かというと、俺の両親も同じところで人質として取られているのではないか?というこだ。そのことを夕飯が終わってからリリィに聞いてみた。

レン「お前の両親のとこに俺の両親もいんのかな?」

リリィ「知らねぇよそんなこと。まぁ今日は早く寝ろよ。」

レン「おう。」

リリィ「お前らは同じ部屋でいいよな。」

レン「もう。どうでもよくなってきたわ。」

シオン「ど・・・どうでもよくないわよ!」

リリィ「まぁいいだろ。じゃな。」

レン「お・・・おう。」

シオン「ちょ・・・待ちなさいねぇ。ねぇ!」

レン「あきらめな。」

シオン「あんたは何にも思わないの?年ごろの男女が同じ部屋で寝るのよ!」

レン「お前に限って・・・それはない。」

シオン「な・・・何よそれ!どういう意味?」

レン「どういう意味?っていわれても言った通りだよ。」

シオン「むぅ。」

レン「まぁ布団も用意されてることだし。寝るぞ。」

シオン「う・・・うん。」

おれが布団に入ってシオンも入ったことを確認してから・・・

レン「んじゃもう消すぞ。」

シオン「うん。」

消灯をしてもすぐに眠れなかった。疲れているはずなのに今日はいろいろありすぎて頭の中がぐちゃぐちゃになっていった。俺はもう魔法都市に帰れねぇんだなと思った。頭の中で気持ちが整理された瞬間何故か涙がでてきた。涙を拭こうとしたとき俺の手ではないものが俺の涙拭いた。驚いた瞬間・・・いや驚く前に

シオン「なんで泣いてるの?」

マジでびびった。なんで?って思った。なんかシオンが俺の布団に潜り込んでいた。

シオン「私なんかじゃ頼りないかもしれないけど、思っていることは口に出した方がいいよ。」

レン「大きなお世話だ。」

と言ったつもりだったがしっかりいえてなかったらしい。シオンは微笑んでいた・・・と思う。顔が見れなかったからな。

レン「な・・・泣いてなんかねぇし。」

シオン「ふーん。そっか。」

少し笑いが混じってやがった。ぶっ飛ばすぞ!と思ったがまぁいいか。

シオン「レン君は一人じゃないよ。私とリリィがいるよ。ね?」

レン「誰が一人だと言った。」

シオン「そんなこといってぇ。私のことギュっとしてるくせにぃ。大丈夫!私はどこにも行かないよ」

まじか!と思った。そーいやぁいつの間にかこいつを抱いてるな。いやいやそういう意味じゃなくてよぉ。

レン「ね・・・寝るぞ!」

シオン「元気・・・出た?」

レン「びっくりするぐらいにな。」

シオン「んじゃ。おやすみ。」

レン「いやいやいや。自分の布団に戻れ。」

シオン「すーすー。」

レン「こ・・・こいつ。狸寝入りしてやがる。まぁいいか。」

そっからはマジで寝た。なんにもなかったぞ。マジで。

シオン「あさだよ!」

パッと目が覚める。

レン「今何時?」

シオン「九時だよ。」

レン「そ・・・そうか。リリィは起きてんのか?」

シオン「まだ私も起きたばっかりだよ。」

レン「分かった。顔でも洗ってくる。」

シオン「うん!」

俺は洗面台に向かった。顔を洗っている途中に少し考え事?をしていた。

レン「シオンのやつ。いらん気遣いを・・・。昨日のことをなかったように振る舞いやがって。まぁそれがあいつなりのやさしさなのかねぇ?」

と俺は呟く。

レン「すまんすまん。なら朝飯でも食いにいこか。」

シオン「食べに行くって言ってもリビングに行くだけじゃないの!」

レン「ゆ・・・許せ」

シオン「まぁ。行くわよ」

二人でリビングに行くとテーブルにはトーストが二枚と目玉焼きが二枚置いてあった。

シオン「あれ?リリィは?」

と言ったとき後ろから

リリィ「夕べはお楽しみでしたか?」

と聞こえた。俺がすぐさまつっこもうとしたとき

シオン「うん!」

と言った。なんで?と思った。

リリィ「マジか!おいぃぃ。」

そらそうだろう。もしやっぱりなとか言われるとたまったもんじゃねぇ。

リリィ「とられたぜ。お前には負けたぜ!」

たまったもんだった。まじパネェっす。

レン「シオン。飯食うぞ。」

リリィ「照れちゃってぇ。またまたぁ。」

シオン「照れちゃだめだよぉ。」

レン「し・・・しばくぞ!」

シオン「さっさ。ご飯食べよ?」

レン「言われなくても食うぞ!」

飯を食っているときにリリィが俺に尋ねる。

リリィ「今日はどうするつもりだ?」

レン「今日はっつっても昨日は何もしてねぇぞ。」

リリィ「ナニも?」

レン「死にさらせ。」

シオン「簡単に死とか言っちゃだめだよ!」

年下に注意されてしまった。

レン「んでどうする?」

シオン「んーっとねぇ。とりあえずこの辺をぶらぶらしてみたい。」

レン「観光に来たんじゃねぇんだぞ。」

ん?でもここのデータを取るのにはいいか。

レン「まぁいっしょに行ってやるよ。リリィも一緒に来るか?というよりかは一緒に来てくれた方が楽なんだが。」

リリィ「あぁ。洗濯物とかいろいろと終わらせねぇといけねぇからやめとくわ。」

レン「一人暮らしも大変なんだなぁ。」

リリィ「二人も居候が増えたからな。」

レン「一晩だけだろーが。」

シオン「今のはすまんなとか言うタイミングだよ。」

リリィ「そーだそーだ。」

レン「う・・・うるせぇ。さっさと飯食うぞ。」

シオン「うん!」

俺は朝飯を食いながら考え事をする。さっきから何を考えているかというと、この村・・・いやこの国の治め方についてだ。たとえば俺の国?というか魔法都市では王が市民に無理なことを言ってねぇし、もしもの時は魔法で国を鎮めることだって可能だ。ただ・・・この村だったらどうだろうか?村長が無理なことを言っているから反乱ぐらいはあるんじゃねぇの?多分この村を小さくしてコソコソできなくしても、一致団結したら勝てるんじゃねぇの?ならなんでこの村の人間は反乱しない?

レン「リリィ。この村の人間は反乱とかしねぇのか?」

リリィ「そういやぁそんなこと考えもしなかったな。」

なんでだ?

リリィ「でも噂なんだけどよ。村長を攻撃しようとしたら、人質が守るんだとよ。」

レン「ふーん。」

心でも操られてんのか?と思った。まぁいいか。そんなことをしているうちに昼飯は食い終わる。

レン「シオン行くぞ!」

シオン「うん!」

レン「リリィ。昼飯までには戻ってくるよ。」

リリィ「おう。」

村に出てもあまりない殺風景の村だ。なんか日本語がおかしくなったが雰囲気は分かってもらえただろうか?まぁちょこちょこ家があるぐらいだ。

レン「観光出来るとこがねぇな。」

シオン「あっ。公園だよ!」

そんなことでテンションを上げるな!と思ったがまぁいいか。

レン「行ってみるか。」

シオン「うん!」

公園に行ってみると小さな子供がまぁまぁ遊んでいた。だが大人は一人も見当たらない。というかこの村でまだ大人に会っていないんだが・・・。

シオン「私あの中であそんできていい?」

レン「勝手にしろ。」

シオン「ぶぅ。遊びたいくせにぃ。」

レン「やかましい!」

それから推理の続きをする。

人質が守るってことは人質はあっちでいい思いをしてるってことか?絶対忠誠?・・・あぁ。子どもに手を出すぞぉみたいな感じか?・・・いやいやいや。反乱してきたってことは自分が助かるかもしれねぇんだぞ?むしろ大人も反乱に参加すべきでは?ならどうやって村を治めるんだ?疑問は増えるばかりだ。そんなことを考えているとシオンが話しかけてきた。

シオン「さっきさぁ子ども達にきいてみたんだけど、やっぱりみんな両親が人質に取られたんだって?」

レン「な・・・なんてこと聞いてんだ!ばかか?おめー。失礼過ぎんだよ!おまえ親がいない気持ちはかってんだろ!」

と言いながらもナイス!と心のなかでつぶやいてしまった。

シオン「ご・・・ごめんなさい。」

レン「まぁいい。んなことよりこれからどうする?」

シオン「どうするって言っても遊ぶけど?」

レン「分かった。俺はちょっと違うとこに行ってくるわ。」

シオン「違うところ?」

レン「村長のところにな・・・。」

シオン「私も行く!」

レン「だめだ。危なすぎる。」

シオン「分かった。」

そういうとシオンは遊んでいたグループに戻った。やっぱり村長のとこにいくのが一番近道だろうと思った。それから五分ほど歩くと、こんな残念な村には似つかない大きな体育館みたいな建物があった。大体村の中央あたりだろう。たぶんここだろと思った。入口らしきところに近づくと警備員みたいなやつが二人いた。そりゃそうか。さぁてどーすっかなぁ。と思いながら草むらに隠れるが・・・。

警備員「おい。そこにいるのは誰だ?」

ば・・・ばれたぁぁと思った。

シオン「そこを通してよ。」

お前かよ!と思った。

警備員「お嬢ちゃん。さっさと帰りな。痛い目見るよ。」

シオン「それはそっちなんだよ。」

警備員「そんなの木刀一本では僕達には勝てないよ。」

と言い警備員が近づく。助けに行くか!と思った瞬間シオンが木刀を相手の顔面に振り当てた。

警備員「いったいなぁ。僕も手荒なまねはしたくなかったんだけどなぁ。」

と言って警備員がシオンめがけて突進する。がシオンはそれをひらりとかわし。相手の後ろの首に木刀を振る。

警備員「かはっ」

と言って、警備員が倒れた。気絶したのだろうか?するともう一人の警備員が拳銃を取り出した。これはやべぇな。とおもったがシオンは警備員に近づいていく。あいつ・・・拳銃を知らないのか?と思った。その時パンッと銃声が響いた。え?と思ったがそれをシオンはかわしまたも警備員は木刀の餌食になった。

シオン「もう一人草むらに隠れてるでしょ?出てきなさい。」

レン「俺だよ俺。」

シオン「アーホントダー」

レン「知ってただろ。てめー。」

シオン「まぁね。」

レン「っつってもこれからはあんな危険なマネすんなよ。」

シオン「心配してくれるんだ?」

レン「う・・・うるせぇ」

シオン「まぁいこ!」

と言った瞬間入り口から男が出てくる。

男「おいおい。銃声鳴らしたから出てきたらこんなガキ二人かよ。」

こいつ村長か?

シオン「ガキって言うな!」

男「ガキじゃねーか。まぁとりあえず入れよ。」

入ってみるとやっぱり体育館そのものだった。村長のイメージが崩れた。村長ってのはわらの家に住んでておじいちゃんというイメージがあった。そして体育館の奥の方には大人がいっぱいいた。つーか全員寝ていた。多分人質だろう。

男「なんでおめぇらはここに来た?」

シオン「村長をぶっ飛ばすためだよ。」

男「ほぉ。言うねぇ。俺をなめてはいけねぇぜ。」

やはりこいつが村長だった。

村長「ならまずは女からぶっ殺すか。」

シオン「やれるもんならやってみなさい。」

しまったなぁ。拳銃うばっときゃよかった。ってそんな場合じゃねぇ。まぁシオンはつえぇから大丈夫だろう。と思ったんだが。まずはシオンが相手に近づき木刀を上から振り落とす。がそれを横にかわしそのまま右腕で村長はボディブローを繰り出した。シオンは壁までぶっ飛んだ。と書こうと思ったのだが、全然飛ばなかった。村長・・・力ないなぁ。と思った。シオンも余裕の表情だった。だけどわざと痛がるふりをしていた。

村長「おいおい。もう終わりか?」

と言った瞬間シオンは木刀を村長にめがけて投げた。終わったなと思った瞬間、村長の前に人質が現れた。と言うよりかはすごいスピードで引っ張られてきた。そして人質に木刀が当たる。

村長「今のはびびったぞ。」

ビビったのはこっちだバカヤロー。なんかいろいろおかしいだろ。と思っていると。村長がスキアリッみたいな感じでシオンに殴りかかった。かわせるなと思ったが、シオンはその拳にあたりに行くような形で殴られた。そのまま壁までぶっ飛んだ。なぜだ?と思った。

村長「次はお前だな。」

レン「ま・・・待て待て待て。別に戦うつもりはない。と言いたいがホントは戦おうとしていた。でも戦う気が失せたよ。あんた名前は?」

村長「アンタっていうな。俺の名はマグネス・ブライトだ。」

レン「分かった。んじゃシオン帰るぞ!」

シオン「う・・・うん。」

レン「んじゃ。そういうことで。」

そっから俺たちは全速力で体育館を出た。

村長「いやいやいや。帰らすわけねーだろ。」

と言ったっぽいが、そんなこと知るかばーか。

それから俺たちは体育館の周りを調べることにした。すると穴が一つあった。こんなもの開いていたかな?と思ったが多分大人が隠していたのだろう。脱出用の穴かな?と思った。

レン「帰るか!」

シオン「うん。」

それからおれはシオンとさっきのことを話していた。

レン「ホントに人質が村長を守りに来たな。」

シオン「う・・・うん」

レン「まぁそのことじゃなくて俺はお前にいろいろ聞きたいんだが。」

シオン「私も言いたいことがあるんだけど。」

レン「さっきのことでか?」

シオン「うん。」

レン「なら今から俺が聞くことと同じことだと思うから質問に答えてくれないか?」

シオン「分かった。」

レン「まず一つ目に、おまえ痛かったか?」

シオン「んーっと。全然痛く無かったよ。なんか同じ人間なのに全然強くなかった。」

レン「分かった。次になんで拳に当たりにいった?んでなんで飛ばされた?」

シオン「それかぁ。なんか引っ張られたんだよ。んでなんか飛ばされた?」

レン「なるほどな。まぁ無事でよかった。まぁとりあえずかえろか。昼飯食おうぜ。」

シオン「うん!」

それからダッシュで家に帰るとリリィが焼きそばを作っていた。

リリィ「おぉお帰り。もうちょっとで出来るから部屋で待っといて。」

シオン「うん!」

それから俺たち二人は部屋に戻った。シオンはこの家を探検するとか言って、部屋を出て行った。そこでまたも推理を始めた。体育館に仕掛けがあったのか?でもなにかスイッチを押したわけでもないだろ?しかも今さっききたばっかのシオンも食らっただろ?シオンにはなにか仕掛けをされたか?・・・。ボディブローのときか?いやいやいや。シオンのお腹に何かついていたわじぇじゃねーだろ。なら・・・。来る前に仕掛けられた?どうやって?と考えているうちにシオンが本を一冊もってきた。なぜかシオンの服には釘が何本かついていた。

シオン「ねぇねぇねぇ。この本すごくない?」

レン「まず、おまえなんで釘つけてんだ?」

シオン「あぁ。道具箱ひっくり返したからかなぁ?まぁそんなことよりこれ見てよ」

その本の題名を見てびっくりした。そこには{魔法と力}と書いてあった。

レン「ちょっとそれ読ませろ。」

目次を見たら{魔法と力の関係}と言うものがあった。何?力側の人間が魔法について知っているのか?そのページにはこう書いてあった。

{力側の人間は運動神経が高い。何故か?それは魔力を知らず知らずのうちに使っているからだ。そして魔法都市の人間はその魔力を使って魔法を使っている。すなわち運動神経が高くない力側の人間は魔法が使えるということだ。}

な・・・なるほど。それなら説明がつく。何がかというとこの村・・・いやこの国の治め方だ。それは王や村長が魔法使いだということ。これですべて説明がつく。そしてさっきのことも・・・。でもなんでここにこの本があるんだ?とりあえずリリィに聞いてみるか。

リリィ「おーい。ご飯出来たぞ。降りてこーい。」

シオン「いこっ。」

レン「分かった。」

リビングに行き俺たちは焼きそばを食べた。おれはさっきのことをリリィに聞いてみた。

レン「おまえこの本しってるか?」

とさっきの本を見せた。

リリィ「しらねぇよ。」

レン「ならいい。お前の両親と俺の両親は仲がよかったか?」

リリィ「あぁ。すっげー仲よかったぜ。」

なるほど。これですべて説明がつく。なんでこの本がこの家にあるのか。なぜ俺がスパイに選ばれたのか、そしてこの村長がやったことの意味がな・・・。

レン「リリィ、シオン。ちょっと頼みごとしてもいいか?」

リリィ「おう」

シオン「うん!」

レン「明日・・・村長を倒そうと思う。」

リリィ「はい?」

シオン「おぉぉぉ」

リリィ「ど・・・どうやって?」

レン「いまから作戦を伝える。まずは明日リリィはこの村の子どもを全員村から出してくれないか?」

リリィ「いいけどなんでだよ。」

レン「なんでもだ。次に、人質も外に出してくれ。というかこれは今日の夜にしてほしい。というか子どもを外に出すのも夜中がいい。」

リリィ「なんでだよ。」

レン「村長が寝たとこを狙うんだよ。」

リリィ「わ・・・分かった。」

レン「子どもは寝ちまうから今から打ち合わせしに行くぞ。」

リリィ「つーか人質はどうやって助けるんだよ。」

レン「人質は脱出用の穴を壁にあけてるんだよ。多分今日ぐらいであくと思う。」

リリィ「ならほっとけばいいじゃねぇか。」

レン「だめだ。それだとだめなんだよ。」

リリィ「理由は?」

レン「言えない。」

リリィ「何でだ?」

魔法についてお前が知っちまったらお前も戦争に参加せざるおえなくなるだろーが。

レン「信じてくれないか?」

リリィ「しょうがねぇな。」

レン「あと俺は夜徹夜すっから寝とくわ。」

リリィ「なんで?」

レン「ちょっとな。」

リリィ「じゃあみんなに伝えてくるわ。シオンちゃんはどうする?」

シオン「私はレンと一緒にいるよ。」

リリィ「むぅ。分かった。じゃあ行ってくる。」

リリィが家を出てから俺はシオンに話しかけた。

レン「おまえ、村長ぶん殴りたいか?」

シオン「もちろん!」

レン「ならお前も徹夜しろ。」

シオン「なんで?」

レン「明日の朝、あいつが目を覚ましたらバトルスタートだ。」

シオン「う・・・うん。」

レン「んじゃ。ねるか」

シオン「レンの布団はいっていい?」

レン「勝手にしろ。」

シオン「勝手にするね。」

といってまたも入ってきた。もうなれた。寝よう。

リリィ「おきろぉ。夜飯だぞぉ。」

俺とシオンははっ目を覚ました。夜飯はシチューだった。

レン「何で今日なんだよ!」

リリィ「まぁいいじゃねぇか。」

レン「んで。話はついたか?」

リリィ「おう」

レン「んじゃあ。避難させたらおまえもそこにいてくれ。」

リリィ「わ・・・分かった。」

レン「あと服乾いてるか?」

リリィ「おう。なら夕飯のあと風呂入ってこいよ。風呂場に置いとくぜ。」

レン「分かった。」

シオン「早くご飯食べよーよー。」

レン「そーだな。ではいただきまーす。」

シチューは結構うまかった。うまいなとシオンと話しているとリリィが俺に尋ねてきた。

リリィ「なんでおれやみんなは村から出ないといけねぇんだよ?」

と・・・当然の質問だな。でもどうする?どうやって答えようか。

レン「まぁ簡単に言えばもう一回人質になっちまうんだよ」

リリィ「なんで?」

レン「それを知ったらお前ら露出狂になるぜ。」

リリィ「なんでだよ!」

シオン「まぁまぁまぁ。ご飯の時ぐらいおちつこーよー。」

リリィ「シオンちゃんが言うなら許す。そーだそーだ。シオンちゃん。」

シオン「ん?」

リリィ「今日は俺といっしょに風呂にはいらな」

シオン「レンと入る!」

リリィ「くっ。やられたぜ。一緒に入ってきな。」

飯が終わり俺たちは風呂に入った。今日も何事もなく終わってよかったよかった。風呂からでるとき俺はシオンに言った。

レン「この村の服は絶対着るなよ。」

シオン「な・・・何で?」

レン「何でもだ。」

それから俺たち二人は部屋に戻りみんなが村を出るまで待った。と言うよりかは三時ぐらいまで待った。それまでこれからの作戦を伝えた。それからはかなり暇だった。そして三時なった。

レン「いくか!」

シオン「もう待ちくたびれたよ。」

レン「木刀持ったか?」

シオン「うん!」

そして俺たちは決戦の地体育館に行った。中に入ると寝ている村長しかいなくて人質は外に逃げていた。

レン「よし!ならシオンはその辺に隠れておいてくれ。」

それから三時間ぐらい待つと村長の目覚まし時計が鳴った。村長は目を覚ます。目を覚ました瞬間村長の顔が青ざめた。

村長「人質が・・・いない?」

ようやく気付いたかカスが!と思った。

レン「どうですか?いい目覚めでしょ。一人ってのは。」

村長「お前がやったのか?」

レン「びみょーなとこですね。実際の所人質が穴あけてたんでね。」

村長「ふーん。無駄なことを。」

レン「それが無駄じゃないんですよ。」

村長「無駄じゃない?」

レン「あなたの効果の範囲外に彼らがいますからね。」

村長「なんだと?」

レン「俺さぁ。初めから疑問に思ってたんだよなぁ。なんで村を小さくしたのかってさ。」

村長「それは見張るためだ。」

レン「人質の行動もろくに見張れないのに?」

村長「くっ」

レン「そしてなんでこの体育館が村中央にあるか。なんで村人の着る服を変えさせたか。その服になんで鉄の釘がくっついたか。なんで寝ている人質が村長を守ったか。なんで村長が肉弾戦に弱いのか。なんでシオンがふっとばされたのか。その理由は。」

村長「理由は?」

レン「あなたが磁力を操る魔法使いでその範囲がこの村全体だからだ。服には細かい磁石でも練りこんでたんだろ?」

村長「何でそのことが分かった。魔法使いなんて知らないだろ!」

レン「俺はもともとこの村に住んでいて、スパイとして魔法都市に行かされたんだよ。」

村長「もしかして・・・あのガキか!」

レン「そりゃどーも。そして俺はこの町に偶然帰ってきた。そして昔友達だったというやつの家である本を見つけたんだ。」

村長「ある本?」

レン「その本の名は{魔法と力}だ。」

村長「何!」

レン「多分この本はおれの母さんがなかなかやばいとこから盗んだんだろう。だから俺をスパイとして雇い、ょ両親を人質にしたんだろう。でもその本は友達の母さんの所にいってんだよ。」

村長「ふーん。でもな。そんなことごちゃごちゃ言ってっけど、結局服きてりゃあ俺にはかてねぇよ。」

レン「この服さぁ。この村のもんじゃねぇぜ。」

村長「何!」

レン「あと・・・後ろにも注意しとけよ。」

そういって村長が振り返った瞬間

シオン「くらえぇぇぇぇぇ!」

といって村長の頭に一発ぶちかました。村長はそっこーで気絶した。俺は村長を負ぶって村の外に出た。

リリィ「おぉぉぉぉぉ。どうやって倒したんだよ!」

レン「まぁちょっとな。まぁこいつはここにおいて俺たちはもう行くわ。あとはお前らでなんとかしろよ。」

リリィ「お・・・おう。」

レン「シオン!行くか?」

シオン「うん!」

そういって俺たちは歩き出した。

シオン「なんでお母さんに会いにいかなかったの?」

レン「あぁ。俺は一人で生きてきた人間だからな。」

シオン「なんか今のレンの顔、悲しそうだった。」

レン「気のせいだよ。それより今からどこいく?」

シオン「んーっと。ここから近いし私の村に招待するよ!」

レン「うっし。分かった。道案内頼むぜ。」

シオン「うん!」

それからおれはシオンの後をついていった。


なんか最後の方はねむたかってぐっちゃぐちゃになってもたwww

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