第十七章:地下の宝
戦争終結から、14年後。
リベラ王宮の資源調査局。
タイシは、局長のドミニクと共に、巨大な地図を見ていた。
地図には、リベラ全土の地形が詳細に描かれていた。
そして、無数の印。
ドミニクが、説明した。
「タイシ様」
「2年かけた資源調査が、完了しました」
「リベラには、想像以上の鉱物資源が眠っています」
タイシは、驚いた。
「そんなに?」
ドミニクは、頷いた。
「はい」
「特に、北部山岳地帯と」
「西部の丘陵地帯に、大量の鉱脈があります」
ドミニクは、報告書を開いた。
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**【リベラ共和国・鉱物資源調査報告】**
**調査期間:2年間**
**調査範囲:国土15万km$00B2全域**
**調査方法:**
- 地質調査
- 魔法探査(土魔法による地下透視)
- ゴーレムによる試掘
**発見された鉱物資源:**
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**【1. 鉄鉱石】**
**埋蔵量:推定50億トン**
**主要鉱山候補地:**
**北部山岳鉱山(仮称):**
- 位置:リベラ北部、標高2,000m地帯
- 推定埋蔵量:30億トン
- 品位:鉄含有率65%(高品質)
- 露天掘り可能
**西部丘陵鉱山(仮称):**
- 位置:リベラ西部、標高500m地帯
- 推定埋蔵量:20億トン
- 品位:鉄含有率55%(中品質)
- 坑道掘り
**年間採掘可能量:**
- 北部山岳:1,000万トン/年
- 西部丘陵:500万トン/年
- 合計:1,500万トン/年
**現在の鉄消費量:**
- リベラ国内:100万トン/年
- 輸出可能量:1,400万トン/年
**経済効果:**
- 販売価格:50金貨/トン
- 年間収益:7億金貨(1,400万トン×50金貨)
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**【2. 銅鉱石】**
**埋蔵量:推定10億トン**
**主要鉱山候補地:**
**東部銅山(仮称):**
- 位置:リベラ東部、海岸近く
- 推定埋蔵量:7億トン
- 品位:銅含有率25%(高品質)
**中央銅山(仮称):**
- 位置:リベラ中央平原地下
- 推定埋蔵量:3億トン
- 品位:銅含有率18%(中品質)
**年間採掘可能量:**
- 東部銅山:300万トン/年
- 中央銅山:200万トン/年
- 合計:500万トン/年
**現在の銅消費量:**
- リベラ国内:50万トン/年(電線、建材)
- 輸出可能量:450万トン/年
**経済効果:**
- 販売価格:100金貨/トン
- 年間収益:4億5,000万金貨
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**【3. 金鉱石】**
**埋蔵量:推定5,000トン**
**主要鉱山候補地:**
**北部金山(仮称):**
- 位置:北部山岳地帯の川沿い
- 推定埋蔵量:3,000トン
- 品位:金含有率5g/トン(砂金含む)
**西部金山(仮称):**
- 位置:西部丘陵地帯
- 推定埋蔵量:2,000トン
- 品位:金含有率3g/トン
**年間採掘可能量:**
- 北部金山:50トン/年
- 西部金山:30トン/年
- 合計:80トン/年
**経済効果:**
- 販売価格:10,000金貨/トン
- 年間収益:8,000万金貨
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**【4. 銀鉱石】**
**埋蔵量:推定50,000トン**
**主要鉱山候補地:**
**南部銀山(仮称):**
- 位置:南部森林地帯
- 推定埋蔵量:30,000トン
- 品位:銀含有率100g/トン
**東部銀山(仮称):**
- 位置:東部海岸地帯
- 推定埋蔵量:20,000トン
- 品位:銀含有率80g/トン
**年間採掘可能量:**
- 南部銀山:500トン/年
- 東部銀山:300トン/年
- 合計:800トン/年
**経済効果:**
- 販売価格:500金貨/トン
- 年間収益:4,000万金貨
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**【5. その他の鉱物】**
**石炭:**
- 埋蔵量:30億トン
- 年間採掘可能量:1,000万トン
- 年間収益:5億金貨
**石油:**
- 埋蔵量:5億バレル
- 年間採掘可能量:1,000万バレル
- 年間収益:10億金貨
- 注:まだ利用技術なし(将来的資源)
**天然ガス:**
- 埋蔵量:1兆立方メートル
- 年間採掘可能量:100億立方メートル
- 年間収益:5億金貨
- 注:まだ利用技術なし(将来的資源)
**希少金属:**
- ミスリル:100トン(魔法武器・防具に使用)
- オリハルコン:50トン(最高級武器に使用)
- アダマンタイト:30トン(最高級防具に使用)
**宝石:**
- ダイヤモンド:10万カラット
- ルビー:50万カラット
- サファイア:50万カラット
- エメラルド:30万カラット
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**【鉱山開発による総経済効果】**
**年間総収益(推定):**
- 鉄鉱石:7億金貨
- 銅鉱石:4億5,000万金貨
- 金鉱石:8,000万金貨
- 銀鉱石:4,000万金貨
- 石炭:5億金貨
- 希少金属・宝石:2億金貨
- **合計:約20億金貨/年**
**雇用創出:**
- 鉱山労働者:10万人
- 精錬所労働者:5万人
- 運搬・管理:3万人
- 合計:18万人
**GDP への影響:**
- 現在のGDP:70億金貨
- 鉱山開発後:90億金貨(約30%増加)
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タイシは、報告書を読み終えた。
「ドミニク」
「これは…すごいな」
「リベラは、鉱物資源の宝庫だったのか」
ドミニクは、頷いた。
「はい」
「特に、鉄鉱石50億トンは驚異的です」
「これは、世界最大級の埋蔵量です」
タイシは、地図を見た。
「なぜ、今まで気づかなかったんだ?」
ドミニクは、説明した。
「いくつか理由があります」
「第一に、鉱脈が深い場所にありました」
「第二に、リベラは農業国だったため、鉱山開発の技術がありませんでした」
「第三に、人口が少なく、労働力が不足していました」
ドミニクは、続けた。
「しかし、今は違います」
「タイシ様の土魔法があれば、深い鉱脈も簡単に掘れます」
「ゴーレム技術があれば、労働力も問題ありません」
「人口も1,800万人に増えました」
「鉱山開発の条件が、全て揃ったのです」
タイシは、決意した。
「分かった」
「鉱山開発を開始しよう」
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1週間後。
タイシは、北部山岳地帯を訪れていた。
同行したのは、ドミニク、そして鉱山技術者のドワーフ、グレタ。
グレタは、タイシの妻の一人。
ドワーフ族は、鉱山技術に優れている。
グレタが、山を見上げた。
「タイシ」
「この山、すごいな」
「鉄の匂いがする」
タイシは、微笑んだ。
「さすが、ドワーフだね」
「においで分かるのか」
グレタは、笑った。
「当然だ」
「ドワーフは、鉱物と共に生きてきた」
「鉄、銅、金、銀」
「全部、においが違う」
グレタは、地面を触った。
「この下に、巨大な鉄鉱脈がある」
「深さ100メートルくらいか」
ドミニクが、資料を確認した。
「その通りです、グレタ様」
「魔法探査でも、深さ80-120メートルに鉱脈を確認しています」
タイシは、魔法を唱えた。
「アースビジョン」
タイシの目が、青く光った。
地下が、透けて見える。
深さ100メートル。
巨大な鉄鉱脈。
幅500メートル、長さ5キロメートル。
まさに、宝の山。
タイシは、言った。
「確認した」
「この下に、30億トンの鉄鉱石がある」
「今から、鉱山を作る」
タイシは、手を地面に置いた。
「アースシェイピング・グランドスケール」
大地が、動き始めた。
山の斜面に、巨大な階段状の構造が形成された。
露天掘り鉱山。
深さ300メートル、直径1キロメートル。
わずか10分で、巨大鉱山が完成した。
グレタは、驚愕した。
「タイシ…」
「お前、化け物か」
「ドワーフが100年かかる工事を、10分で終わらせた」
タイシは、苦笑した。
「まあ、魔法の力だからね」
次に、タイシは採掘用ゴーレムを召喚した。
「ゴーレムクリエイション・マイニングタイプ」
光が集まり、巨大なゴーレムが出現した。
**【採掘ゴーレム・仕様】**
**外観:**
- 身長:10メートル
- 素材:鋼鉄
- 特殊装備:ドリル腕、クレーン腕
**性能:**
- 採掘速度:100トン/時間
- 稼働時間:24時間/日
- 日産能力:2,400トン/日
**耐久性:**
- 10年間メンテナンス不要
**台数:**
- 北部山岳鉱山:100台
- 西部丘陵鉱山:50台
- 東部銅山:30台
- その他:20台
- 合計:200台
タイシは、100台の採掘ゴーレムを一気に召喚した。
グレタは、もはや言葉を失っていた。
「…お前、本当に人間か?」
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3ヶ月後。
北部山岳鉱山が、本格稼働を開始した。
採掘ゴーレム100台が、24時間体制で鉄鉱石を掘り続ける。
日産24万トン。
年間8,760万トン。
ドミニクが、報告した。
「タイシ様」
「採掘量が、予想を大幅に超えています」
「当初は年間1,000万トンの予定でしたが」
「年間8,760万トンも採掘できています」
タイシは、驚いた。
「そんなに?」
ドミニクは、頷いた。
「はい」
「採掘ゴーレムの性能が、想定以上でした」
「このペースなら、30億トンの鉄鉱石を」
「34年で掘り尽くせます」
タイシは、考えた。
「でも、年間8,760万トンも売れるのか?」
ドミニクは、資料を見せた。
「世界の鉄需要は、年間5,000万トンです」
「リベラが8,760万トンを供給すれば」
「世界の鉄需要の175%をカバーできます」
「つまり、世界中の鉄をリベラが独占できます」
タイシは、首を横に振った。
「いや、独占はよくない」
「価格が暴落する」
「それに、他国の鉱山が全て潰れる」
タイシは、決めた。
「年間採掘量を、2,000万トンに制限する」
「1,000万トンを国内消費」
「1,000万トンを輸出」
「これなら、世界の鉄需要の20%で」
「適正価格を維持できる」
ドミニクは、理解した。
「承知しました」
「では、採掘ゴーレムの稼働を調整します」
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1年後。
リベラの鉱山開発が、軌道に乗った。
**【リベラ鉱山開発・実績(1年後)】**
**稼働中の鉱山:**
**1. 北部山岳鉄鉱山**
- 採掘量:2,000万トン/年
- うち輸出:1,000万トン
- 収益:5億金貨/年
**2. 西部丘陵鉄鉱山**
- 採掘量:500万トン/年
- うち輸出:400万トン
- 収益:2億金貨/年
**3. 東部銅山**
- 採掘量:300万トン/年
- うち輸出:250万トン
- 収益:2億5,000万金貨/年
**4. 中央銅山**
- 採掘量:200万トン/年
- うち輸出:150万トン
- 収益:1億5,000万金貨/年
**5. 北部金山**
- 採掘量:50トン/年
- 収益:5,000万金貨/年
**6. 南部銀山**
- 採掘量:500トン/年
- 収益:2,500万金貨/年
**7. 中央石炭鉱山**
- 採掘量:1,000万トン/年
- うち輸出:800万トン
- 収益:4億金貨/年
**合計収益:15億5,000万金貨/年**
**雇用:**
- 鉱山管理者:5,000人
- 精錬所労働者:20,000人
- 運搬・営業:10,000人
- 合計:35,000人
**GDP への影響:**
- 鉱山開発前:70億金貨
- 鉱山開発後:85億5,000万金貨(22%増加)
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リベラ王宮の会議室。
タイシは、スミス商会のマイケルと会談していた。
マイケルが、言った。
「タイシ様」
「鉱物資源の輸出も、スミス商会に任せていただけますか?」
タイシは、頷いた。
「もちろんだ」
「君たちは、すでにゴーレムトラック、ゴーレムカー、ゴーレム船の販売で」
「世界中にネットワークを持っている」
「鉱物資源の販売も、最適だろう」
マイケルは、深く頭を下げた。
「ありがとうございます!」
レイチェルが、資料を出した。
「鉱物資源の輸出先ですが」
「以下のように提案します」
**【鉱物資源・輸出先】**
**鉄鉱石:**
- イースタン商業同盟:500万トン(鍛冶技術が発達)
- サウザン連邦:300万トン(建材需要)
- ノーザン王国:200万トン(武器需要)
- 帝国:200万トン(復興需要)
- 魔族領:100万トン(魔法武器需要)
**銅鉱石:**
- イースタン:200万トン(電線需要)
- サウザン:100万トン(装飾品需要)
- その他:100万トン
**石炭:**
- 帝国:400万トン(暖房需要)
- ノーザン:200万トン(暖房需要)
- その他:200万トン
クリスが、補足した。
「特に、イースタンは鍛冶技術が発達しているため」
「鉄鉱石の需要が高いです」
ヒューズが、計算した。
「手数料を10%とすると」
「スミス商会の年間収益は、1億5,500万金貨増加します」
アマンダが、まとめた。
「スミス商会の総収益は」
「現在の5億金貨から、6億5,500万金貨になります」
マイケルは、興奮した。
「素晴らしい!」
「リベラは、本当に豊かな国です!」
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2年後。
リベラの鉱物輸出は、世界経済を変えていた。
**【世界への影響】**
**イースタン商業同盟:**
- リベラの鉄鉱石で、鍛冶産業が急成長
- 武器・農具の輸出が3倍に
- GDP が15億→20億金貨に
**ノーザン王国:**
- リベラの鉄で、武器が充実
- 防衛力が向上
- GDP が4億→5億金貨に
**サウザン連邦:**
- リベラの鉄・銅で、建設ラッシュ
- 新都市が5つ建設
- GDP が10億→13億金貨に
**グランディア帝国:**
- リベラの鉄・石炭で、復興加速
- 貧困率が35%→28%に改善
- GDP が5億→7億金貨に
**魔族領:**
- リベラの鉄で、魔法武器生産
- 防衛力向上
- GDP が3億→4億金貨に
**世界全体:**
- 総GDP:107億→134億金貨(25%増加)
- リベラの鉱物資源が、世界経済を牽引
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その夜。
タイシは、グレタと共に、バルコニーに立っていた。
グレタは、タイシの腕に抱きついていた。
「タイシ」
「お前のおかげで、リベラは世界最大の鉱物資源国になった」
タイシは、微笑んだ。
「君の技術も、大きかったよ」
「ドワーフの鉱山知識がなければ、うまくいかなかった」
グレタは、笑った。
「がはは!」
「お互い様だ!」
グレタは、真剣な表情になった。
「タイシ」
「お前は、本当にすごいよ」
「15年前、リベラは貧しい農業国だった」
「今は、世界最大の経済大国だ」
「農業、工業、商業、鉱業」
「全てで、世界をリードしている」
タイシは、遠くを見た。
「でも、まだ足りない」
「世界には、まだ貧困がある」
「帝国の貧困率は28%」
「世界平均は20%」
「1,600万人が、貧困に苦しんでいる」
タイシは、拳を握った。
「鉱物資源で稼いだお金を」
「世界の貧困削減に使う」
「全ての人が、幸せになるまで」
「私は、戦い続ける」
グレタは、タイシを抱きしめた。
「分かってる」
「お前は、そういう男だ」
「だから、私はお前を選んだ」
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**【リベラ共和国・最新データ(14年後・鉱山開発前)】**
**総人口:1,800万人**
**経済:**
- GDP:70億金貨/年
- 農業:20億金貨
- 工業:30億金貨
- 商業:20億金貨
- 鉱業:未開発
- 一人当たりGDP:389金貨/年
**鉱山調査結果:**
- 調査完了鉱山:7カ所
- 推定埋蔵量:鉄50億トン、銅10億トン、金5,000トン、銀50,000トン、石炭30億トン
- 開発計画:タイシの土魔法で各5時間×7カ所=35時間で完成予定
**開発後の予測データ:**
- 年間収益:15億5,000万金貨
- GDP予測:85億5,000万金貨
- 雇用創出:35,000人
- 世界GDP予測:134億金貨(リベラ64%)
**輸出品目(現状):**
- 食料:1,760万トン(年間10億8,500万金貨)
- 魔物素材:年間12億8,000万金貨
- ゴーレム製品:年間10億金貨
- **輸出総額:約34億金貨**
**タイシの家族:**
- 年齢:36歳(戦争時22歳→14年後)
- 妻:5人
- 子供:5人(5-7歳)
**次章予告:**
タイシが土魔法で7つの鉱山を開発する。
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