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王国簒奪物語  作者: 慈架太子


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第十三章:国土開発と輸出拡大


戦争終結から、7年後。


リベラ王宮の国土開発省。


タイシは、巨大な地図を広げていた。


リベラ共和国全土の地図。


詳細な地形、未開地、開発可能地域が記されていた。


国土開発大臣のトーマスが、説明していた。


「タイシ様」


「国土調査が完了しました」


「リベラ共和国の総面積は、15万平方キロメートル」


「そのうち」


トーマスは、地図を指した。


**【リベラ共和国・国土利用状況】**


**総面積:15万km**


**現在の利用状況:**

- 都市部:1万km(6.7%)

- リベラ本土:3,000km

- 新生市:2,500km

- 希望市:2,000km

- 自由市:2,000km

- 平和市:500km


- 農地:3万km(20%)

- リベラ本土:1万km

- 移民村:2万km


- 森林:5万km(33.3%)

- 魔物生息地:3万km

- 一般森林:2万km


- 未開地:6万km(40%)

- 平原:3万km

- 丘陵:2万km

- 山岳:1万km


**開発可能地域:**

- 未開地平原:3万km

- 農地転用可能:2万5,000km

- 都市開発可能:5,000km


タイシは、地図を見て言った。


「未開地が6万平方キロメートルもある」


「特に平原は、農地に最適だ」


「これを開発すれば、食料生産を大幅に増やせる」


トーマスは、頷いた。


「はい」


「ただし、開発には労働力が必要です」


「人手だけでは、10年かかります」


タイシは、微笑んだ。


「大丈夫だ」


「私には、魔法とゴーレムがある」


---


翌日。


タイシは、未開地の平原に立っていた。


同行したのは、エドガー、リカルド、そして5,000体のゴーレム。


タイシは、広大な平原を見渡した。


「ここを、全て農地にする」


「面積2万5,000平方キロメートル」


タイシは、両手を地面に向けた。


「土魔法」


「大地変革!!!」


「ゴゴゴゴゴ!!!」


大地が、動き始めた。


整地される。


石が取り除かれる。


土壌が改良される。


排水路が作られる。


灌漑水路が形成される。


3時間後。


2万5,000平方キロメートルの平原が、完全に農地化された。


碁盤の目のように整然とした、巨大な農地。


エドガーは、呆然とした。


「これは…」


「信じられない」


「3時間で、これだけの農地を」


タイシは、膝をついた。


「はぁ…はぁ…」


「さすがに、疲れた」


リカルドが、タイシを支えた。


「タイシ様!」


「無理をしないでください!」


タイシは、微笑んだ。


「大丈夫だ」


「これで、リベラの食料生産は倍増する」


---


1週間後。


新しい農地に、移民村からの入植者が移動してきた。


10万世帯、50万人。


各世帯に、5ヘクタールの農地が割り当てられた。


合計50万ヘクタール。


残りの200万ヘクタールは、大規模農場として運営されることになった。


ゴーレム農機を使った、機械化農業。


---


3ヶ月後。


リベラ王宮の会議室。


タイシは、最新の農業データを報告していた。


「新農地の開発により」


「食料生産量が大幅に増加しました」


**【リベラ共和国・食料生産(新農地開発後)】**


**穀物生産:**

- 旧農地:1,800万トン/年

- 新農地:1,200万トン/年

- 合計:**3,000万トン/年**


**野菜生産:**

- 旧農地:300万トン/年

- 新農地:200万トン/年

- 合計:500万トン/年


**果物生産:**

- 旧農地:150万トン/年

- 新農地:100万トン/年

- 合計:250万トン/年


**畜産物:**

- 旧施設:200万トン/年

- 新施設:100万トン/年

- 合計:300万トン/年


**食料必要量(人口1,625万人):**

- 穀物:1,300万トン/年

- 野菜:250万トン/年

- 果物:130万トン/年

- 畜産物:200万トン/年


**食料充足率:**

- 穀物:231%(1,700万トン余剰)

- 野菜:200%(250万トン余剰)

- 果物:192%(120万トン余剰)

- 畜産物:150%(100万トン余剰)

- **総合食料充足率:200%**


**余剰食料:**

- 合計:2,170万トン/年


国王が、驚いた。


「2,170万トンも余剰がある!?」


「これは、どうするんだ?」


タイシは、答えた。


「輸出します」


「帝国、サウザン連邦、イースタン商業同盟」


「そして、ノーザン王国にも」


宰相が、言った。


「だが、輸送手段が問題だ」


「これだけの量を運ぶには」


タイシは、遮った。


「既に準備してあります」


「スミス商会のゴーレムトラックです」


---


その日の午後。


タイシは、スミス商会の本社を訪れた。


応接室。


マイケル・スミス、レイチェル、クリス、ヒューズ、アマンダが出迎えた。


「タイシ様」


「お待ちしておりました」


タイシは、座った。


「マイケル」


「ゴーレムトラックの件だが」


「大幅に増産してほしい」


マイケルは、頷いた。


「承知しております」


「実は、既に準備を進めておりました」


レイチェルが、資料を見せた。


「現在、ゴーレムトラックの生産台数は」


「月間500台です」


「在庫は、2,000台」


「さらに、各地に代理店を展開しています」


**【ゴーレムトラック・現状】**


**仕様:**

- 積載量:10トン

- 最高速度:時速50km

- 航続距離:1,000km

- 動力:中型ゴーレムエンジン

- 価格:2,000金貨


**生産台数:**

- 月間生産:500台

- 累計生産:15,000台


**在庫:**

- スミス商会倉庫:2,000台


**代理店網:**

- リベラ本土:50店舗

- 移民村:40店舗(各10店)

- 帝国:20店舗

- サウザン連邦:15店舗

- イースタン商業同盟:10店舗

- ノーザン王国:5店舗

- 合計:140店舗


**販売実績:**

- リベラ国内:8,000台

- 輸出:5,000台

- 合計:13,000台


クリスが、補足した。


「ゴーレムトラックは、大人気です」


「特に、商人たちが買っています」


「馬車の10倍の速度で、20倍の荷物を運べますから」


ヒューズが、言った。


「さらに、ゴーレムは疲れません」


「24時間稼働できます」


「人件費も、飼料代も不要です」


アマンダが、計算結果を示した。


「運送コストは、従来の5分の1です」


「投資回収期間は、わずか1年」


タイシは、頷いた。


「素晴らしい」


「では、こう提案したい」


タイシは、書類を取り出した。


「スミス商会に、2,000台のゴーレムトラックを発注する」


「納期は、6ヶ月」


「用途は、食料輸出事業だ」


マイケルは、目を輝かせた。


「2,000台!?」


「それは…大口注文ですね!」


タイシは、続けた。


「さらに、スミス商会に提案がある」


「食料輸出の独占代理権を与える」


「リベラの余剰食料2,170万トンを」


「スミス商会が一手に引き受けて、各国に販売する」


マイケルは、立ち上がった。


「タイシ様!」


「それは…!」


レイチェルが、すぐに計算した。


「2,170万トンの食料」


「平均価格を1トン50金貨とすると」


「総額10億8,500万金貨!」


「スミス商会の手数料を10%とすると」


「1億850万金貨の収入!」


クリスが、興奮した。


「これは、スミス商会始まって以来の大商談です!」


ヒューズが、言った。


「ですが、資金が必要です」


「ゴーレムトラック2,000台の購入」


「倉庫の建設」


「人員の雇用」


「総額で、5,000万金貨は必要です」


タイシは、微笑んだ。


「政府が、無利子で融資します」


「返済期間は10年」


「これで、資金問題は解決するはずだ」


マイケルは、深く頭を下げた。


「タイシ様」


「ありがとうございます!」


「必ず、成功させます!」


---


6ヶ月後。


スミス商会は、2,000台のゴーレムトラックを受領した。


そして、食料輸出事業を開始した。


**【食料輸出事業の概要】】**


**輸出先と輸出量:**


**グランディア帝国:**

- 穀物:1,000万トン/年

- 野菜:100万トン/年

- 果物:50万トン/年

- 畜産物:50万トン/年

- 合計:1,200万トン/年

- 輸出額:6億金貨/年


**サウザン連邦:**

- 穀物:400万トン/年

- 野菜:80万トン/年

- 果物:40万トン/年

- 畜産物:30万トン/年

- 合計:550万トン/年

- 輸出額:2億7,500万金貨/年


**イースタン商業同盟:**

- 穀物:200万トン/年

- 野菜:50万トン/年

- 果物:20万トン/年

- 畜産物:15万トン/年

- 合計:285万トン/年

- 輸出額:1億4,250万金貨/年


**ノーザン王国:**

- 穀物:100万トン/年

- 野菜:20万トン/年

- 果物:10万トン/年

- 畜産物:5万トン/年

- 合計:135万トン/年

- 輸出額:6,750万金貨/年


**総輸出量:2,170万トン/年**

**総輸出額:10億8,500万金貨/年**


**スミス商会の収益:**

- 手数料(10%):1億850万金貨/年

- 運送費収入:2,000万金貨/年

- 合計収益:1億2,850万金貨/年


---


同時に、魔物素材の輸出も拡大した。


移民村で狩られた魔物素材。


毛皮、牙、羽、核、肉。


これらも、スミス商会が一手に引き受けた。


**【魔物素材輸出】**


**年間生産量:**

- 新生市:200万トン

- 希望市:180万トン

- 自由市:160万トン

- 平和市:100万トン

- 合計:640万トン


**輸出先:**

- サウザン連邦:300万トン(魔法触媒需要)

- イースタン商業同盟:200万トン(武器・防具材料)

- ノーザン王国:100万トン(貴族の嗜好品)

- その他:40万トン


**輸出額:**

- 平均価格:1トン200金貨

- 総額:**12億8,000万金貨/年**


**スミス商会の収益:**

- 手数料(10%):1億2,800万金貨/年


---


1年後。


リベラ王宮の会議室。


タイシは、最新の貿易統計を報告していた。


「食料と魔物素材の輸出により」


「リベラの貿易収支は、大幅に改善しました」


**【リベラ共和国・貿易統計】**


**輸出:**

- 食料:10億8,500万金貨

- 魔物素材:12億8,000万金貨

- ゴーレム製品:5億金貨

- その他:2億金貨

- 合計輸出額:**30億6,500万金貨/年**


**輸入:**

- 鉱物資源:3億金貨

- 高級品:2億金貨

- その他:1億金貨

- 合計輸入額:6億金貨/年


**貿易収支:**

- **+24億6,500万金貨/年**(大幅な黒字)


**GDP:**

- 国内生産:35億金貨

- 輸出純増:24億6,500万金貨

- 合計GDP:**59億6,500万金貨/年**


**一人当たりGDP:**

- 356金貨/年(7年前の7倍以上)


国王は、報告書を見て、感嘆した。


「すごい…」


「GDPが60億金貨近くに!」


「7年前は、わずか5億金貨だったのに」


宰相も、言った。


「これは、大陸で最も豊かな国になりましたね」


タイシは、微笑んだ。


「はい」


「ですが、まだ終わりではありません」


「これから、さらに発展させます」


---


その夜。


タイシは、王宮のバルコニーに立っていた。


眼下には、光輝く王都。


その先には、4つの移民村。


そして、新しく開発された広大な農地。


道路には、無数のゴーレムトラックが走っている。


食料を運ぶトラック。


魔物素材を運ぶトラック。


リベラの富を、各国に運んでいる。


タイシは、呟いた。


「7年前、この国は戦争に勝った」


「だが、それだけでは不十分だった」


「真の勝利は、経済的繁栄だ」


「国民が豊かに暮らせること」


「それこそが、平和の証だ」


タイシは、拳を握った。


「そして、私はまだ、やり遂げていない」


「全ての人が幸せになる世界」


「それを、必ず実現する」


---


**【リベラ共和国・最新データ(7年後)】**


**人口:**

- リベラ本土:650万人

- 移民村:975万人

- 新農地入植者:50万人

- 総人口:**1,675万人**


**国土利用:**

- 都市部:1万km

- 旧農地:3万km

- 新農地:2万5,000km

- 農地合計:5万5,000km(総面積の36.7%)


**食料生産:**

- 穀物:3,000万トン/年

- 野菜:500万トン/年

- 果物:250万トン/年

- 畜産物:300万トン/年

- 充足率:200%

- 余剰:2,170万トン(全量輸出)


**魔物素材生産:**

- 年間640万トン

- 全量輸出


**経済:**

- GDP:59億6,500万金貨/年

- 一人当たりGDP:356金貨/年

- 貿易黒字:24億6,500万金貨/年


**輸送インフラ:**

- ゴーレムトラック:15,000台

- スミス商会保有:2,000台

- 民間保有:13,000台

- ゴーレムカー:50万台


**スミス商会の躍進:**

- 年間収益:2億5,650万金貨

- 食料輸出手数料:1億850万金貨

- 魔物素材手数料:1億2,800万金貨

- その他:2,000万金貨

- 従業員数:5,000人

- 代理店数:140店舗


**幸福度:**

- 非常に幸せ:70%

- まあ幸せ:28%

- 普通:1.5%

- 不幸:0.5%


---


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