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王国簒奪物語  作者: 慈架太子


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80/98

第十二章:自立への道


戦争終結から、3年後。


リベラ王宮の農業省。


タイシは、最新の食料データを確認していた。


農業大臣のハンスが、報告していた。


「タイシ様」


「最新の食料統計がまとまりました」


タイシは、資料を受け取った。


---


**【リベラ共和国・食料事情(3年後)】**


**総人口:1,350万人**

- リベラ本土:580万人

- 移民村合計:770万人(自然増加)


**食料生産量:**

- 穀物生産:1,500万トン/年

- 小麦:800万トン

- 米:400万トン

- その他穀物:300万トン


- 野菜生産:300万トン/年

- 果物生産:150万トン/年

- 畜産物:

- 肉類:80万トン/年

- 乳製品:100万トン/年

- 卵:20万トン/年


**食料必要量:**

- 穀物:1,080万トン/年

- 野菜:220万トン/年

- 果物:110万トン/年

- 畜産物:165万トン/年


**食料充足率:**

- 穀物:139%(420万トン余剰)

- 野菜:136%(80万トン余剰)

- 果物:136%(40万トン余剰)

- 畜産物:121%(35万トン余剰)

- **総合食料充足率:135%**


**食料備蓄率:**

- 現在の備蓄量:

- 穀物:2,000万トン(2年分)

- 野菜(保存可能):100万トン(6ヶ月分)

- 果物(保存可能):50万トン(4ヶ月分)

- 畜産物(保存可能):100万トン(8ヶ月分)


**備蓄率:**

- 穀物備蓄率:200%(2年分確保)

- その他食料備蓄率:平均60%(6-8ヶ月分)


---


**【グランディア帝国・食料事情(3年後)】**


**総人口:2,280万人**


**食料生産量:**

- 穀物生産:1,080万トン/年

- 野菜生産:150万トン/年

- 果物生産:50万トン/年

- 畜産物:80万トン/年


**食料必要量:**

- 穀物:1,200万トン/年

- 野菜:150万トン/年

- 果物:80万トン/年

- 畜産物:120万トン/年


**食料充足率:**

- 穀物:90%(120万トン不足)

- 野菜:100%(充足)

- 果物:62.5%(30万トン不足)

- 畜産物:66.7%(40万トン不足)

- **総合食料充足率:82%**


**リベラからの食料輸入:**

- 穀物:120万トン/年

- 果物:30万トン/年

- 畜産物:40万トン/年


**輸入後の充足率:100%**


**食料備蓄率:**

- 穀物備蓄:200万トン(2ヶ月分)

- その他食料備蓄:ほぼ無し

- **総合備蓄率:8%**


---


タイシは、資料を置いた。


「帝国の備蓄率がわずか8%」


「これは危険だ」


「だが、今日は別の話をしよう」


タイシは、次の資料を開いた。


「新生市で、マスク魔法の教育を開始する」


---


その日の午後。


新生市の中央広場。


2万人の市民が集まっていた。


タイシは、演説を始めた。


「皆さん!」


「今日から、マスク魔法を教えます!」


人々が、どよめいた。


「マスク魔法!?」


タイシは、実演した。


「ウォーターマスク!」


タイシの手から、水球が出現した。


そして、近くにいた魔物(実験用に捕獲したもの)の顔に飛んだ。


水球が、魔物の顔に張り付いた。


魔物は暴れた。


だが、30秒後。


魔物は倒れた。


窒息死した。


人々は、驚愕した。


「すごい!」


「魔物が、一瞬で!」


タイシは、説明した。


「ウォーターマスクは、水の仮面です!」


「相手の顔に水球を張り付け、窒息させます!」


「魔物を狩る時に、非常に有効です!」


「なぜなら」


タイシは、倒れた魔物を見せた。


「体に傷がありません!」


「つまり、素材の価値が下がりません!」


「毛皮も、肉も、全て無傷です!」


人々が、歓声を上げた。


「それはすごい!」


タイシは、続けた。


「さらに、ソイルマスク、ファイヤーマスクもあります!」


「ソイルマスクは、土の仮面!」


「ファイヤーマスクは、炎の仮面!」


「これらを使い分けることで」


「様々な魔物を、効率的に狩れます!」


---


**【マスク魔法の詳細】**


**ウォーターマスク:**

- 効果:水球を相手の顔に張り付け、窒息させる

- 持続時間:30秒-1分

- 消費MP:50

- 有効な魔物:ほぼ全て

- 利点:素材を傷つけない


**ソイルマスク:**

- 効果:土の塊を相手の顔に張り付け、窒息させる

- 持続時間:20秒-40秒

- 消費MP:40

- 有効な魔物:水系以外

- 利点:水がない場所でも使える


**ファイヤーマスク:**

- 効果:炎を相手の顔に張り付け、窒息+火傷

- 持続時間:10秒-20秒

- 消費MP:60

- 有効な魔物:炎耐性がない魔物

- 利点:倒すのが最速


---


タイシは、後ろを指した。


そこには、100体のティーチャーゴーレムと魔導型ゴーレムが並んでいた。


「ティーチャーゴーレムが、皆さんに魔法を教えます!」


ティーチャーゴーレムNo.1が、前に出た。


「皆さん、こんにちは」


「私は、ティーチャーゴーレムNo.1です」


「マスク魔法の指導を担当します」


人々は、驚いた。


「ゴーレムが喋った!?」


---


**【マスク魔法訓練プログラム】**


**第1ヶ月:基礎訓練**

- マスク魔法の理論

- 魔力の感じ方

- 基本的な呼吸法

- ウォーターマスク習得


**第2ヶ月:応用訓練**

- ソイルマスク習得

- ファイヤーマスク習得

- 実戦での使用方法

- 魔物の生態学習


**第3ヶ月:実戦訓練**

- 森での実地訓練

- 魔物との戦闘

- 解体技術の習得


**訓練費用:無料**

**訓練時間:1日2時間**

**参加者:1万人**


---


3ヶ月後。


訓練生1万人全員が、マスク魔法を習得した。


そして、魔物狩りを開始した。


半年後。


新生市の市場には、魔物素材の店が100軒も並んでいた。


市民の月収は、大幅に増加した。


- 農業収入:500金貨/月

- 魔物狩り収入:1,200金貨/月

- 合計:1,700金貨/月


---


その頃。


タイシは、別の問題に取り組んでいた。


新生市の人口増加だ。


リベラ王宮の会議室。


タイシは、結婚斡旋ギルドの代表、ロザリンドと会っていた。


ロザリンドは、40歳の女性。


長年、結婚斡旋業を営んでいた。


「タイシ様」


「お呼びでしょうか?」


タイシは、頷いた。


「はい」


「新生市の人口を増やしたい」


「結婚と出産を促進してほしい」


ロザリンドは、微笑んだ。


「承知しました」


「実は、移民村には独身者が多いんです」


「元奴隷だったため、結婚の機会がなかった」


「ですが、今は違います」


「安定した収入がある」


「結婚の条件は整っています」


タイシは、尋ねた。


「どのように進めますか?」


ロザリンドは、説明した。


「まず、結婚相談所を移民村に開設します」


「独身者を登録し、マッチングします」


「そして、集団お見合いイベントを開催します」


タイシは、頷いた。


「素晴らしい」


「予算は、いくら必要ですか?」


ロザリンドは、答えた。


「年間1,000万金貨あれば」


「4つの移民村全てで、事業を展開できます」


タイシは、即座に答えた。


「承認します」


「すぐに始めてください」


---


6ヶ月後。


移民村で、結婚ラッシュが始まった。


新生市だけで、月に5,000組のカップルが誕生していた。


集団結婚式が、毎週開催された。


そして、1年後。


出産ラッシュが始まった。


新生市だけで、年間10万人の赤ちゃんが生まれた。


タイシは、新たな問題に直面した。


「保育施設が足りない」


「そして、教師も足りない」


タイシは、決断した。


「保育ゴーレムとティーチャーゴーレムを大量生産する」


---


**【保育ゴーレム】**


**外見:**

- 身長:160cm

- 優しい女性の顔

- 柔らかい素材で覆われている


**機能:**

- 赤ちゃんの世話(授乳、オムツ交換、あやす)

- 幼児の教育(言葉、数字、基本的なマナー)

- 安全管理(24時間監視)

- 遊び相手


**生産数:**

- 新生市:2,000体

- 希望市:2,000体

- 自由市:2,000体

- 平和市:1,000体

- 合計:7,000体


---


**【ティーチャーゴーレム(教育用)】**


**機能:**

- 小学校レベルの教育

- 個別指導

- 24時間対応

- 多言語対応


**生産数:**

- 合計:5,000体


---


1年後。


移民村には、充実した保育・教育施設が整っていた。


保育ゴーレムが、赤ちゃんを世話している。


ティーチャーゴーレムが、子供たちに勉強を教えている。


親たちは、安心して仕事ができた。


そして、人口は急増した。


**【移民村人口推移】**


**建設時(3年前):**

- 新生市:200万人

- 希望市:200万人

- 自由市:200万人

- 平和市:120万人

- 合計:720万人


**現在(6年後):**

- 新生市:280万人(+80万人、出生率40%)

- 希望市:270万人(+70万人、出生率35%)

- 自由市:260万人(+60万人、出生率30%)

- 平和市:165万人(+45万人、出生率37.5%)

- 合計:975万人(+255万人、増加率35.4%)


---


同じ頃。


タイシは、新しいプロジェクトを始めていた。


ゴーレムカーの開発だ。


リベラ王宮の開発室。


タイシは、設計図を描いていた。


「移民村が増え、国土が広がった」


「人々が自由に移動できる手段が必要だ」


エドガーが、尋ねた。


「ゴーレムカーとは?」


タイシは、説明した。


「ゴーレムが動力の車だ」


「小型ゴーレムをエンジンとして搭載する」


「4人乗り」


「最高速度、時速60キロメートル」


「航続距離、500キロメートル」


エドガーは、驚いた。


「それは…革命的ですね」


タイシは、頷いた。


「ああ」


「これがあれば、リベラ本土から新生市まで」


「1日で移動できる」


---


3ヶ月後。


ゴーレムカーの試作機が完成した。


**【ゴーレムカー仕様】**


**外観:**

- 全長:4メートル

- 全幅:1.8メートル

- 全高:1.6メートル

- 重量:800kg


**性能:**

- 最高速度:時速60km

- 航続距離:500km

- 乗車人数:4人

- 動力:小型ゴーレムエンジン


**機能:**

- 自動運転機能

- 安全停止機能

- 道路認識機能

- 障害物回避機能


**価格:**

- 1台:500金貨


---


タイシは、スミス商会の代表、マイケル・スミスを呼んだ。


同席したのは、責任者のレイチェル、そして補佐のクリス、ヒューズ、アマンダ。


「マイケル」


「このゴーレムカーを、商会で販売してほしい」


マイケルは、ゴーレムカーを見て、目を輝かせた。


「これは…素晴らしい!」


「タイシ様、これは革命的な商品です!」


レイチェルが、すぐに分析を始めた。


「市場調査の結果、移動手段への需要は非常に高いです」


「特に、移民村間の移動は現在、馬車で丸1日かかります」


「これなら、数時間で移動できる」


クリスが、補足した。


「価格設定が重要です」


「あまり高いと、庶民が買えません」


ヒューズが、言った。


「製造コストは?」


タイシは、答えた。


「1台、原価350金貨」


「商会に卸す価格は、1台400金貨」


「販売価格は、商会で決めてください」


アマンダが、計算した。


「卸値400金貨なら」


「販売価格は500金貨が適正です」


「利益100金貨」


「この価格なら、平均的な家庭でも購入できます」


マイケルは、頷いた。


「承知しました!」


「1台500金貨で販売します!」


「初回1,000台、すぐに販売準備に入ります!」


レイチェルが、言った。


「販売店舗は、リベラ本土20店、移民村各10店で展開します」


「宣伝も、大々的に行います」


タイシは、微笑んだ。


「頼もしいですね」


「皆さんなら、成功させてくれると信じています」


---


6ヶ月後。


ゴーレムカーは、大ヒットした。


リベラ共和国内を、無数のゴーレムカーが走っていた。


人々は、自由に移動できるようになった。


リベラ本土から新生市へ。


新生市から希望市へ。


希望市から自由市へ。


道路には、ゴーレムカー専用のレーンが設けられた。


交通ルールも整備された。


**【ゴーレムカー普及状況】**


**生産台数:**

- 年間生産:10万台


**販売台数:**

- 累計販売:30万台(3年間)


**普及率:**

- リベラ本土:1世帯に1台(50万世帯中30万台、60%)

- 移民村:1世帯に0.5台(200万世帯中100万台、50%)


**経済効果:**

- 販売額:1億5,000万金貨/年

- 雇用創出:5,000人


---


そして、ある日。


タイシは、自室でステータスを確認していた。


「ステータスオープン」


光のパネルが現れた。


そして、タイシは驚いた。


---


**【タイシ・ステータス(移民村建設後)】**


**基本情報:**

- 名前:タイシ

- 年齢:28歳(戦争時22歳→6年後)

- 種族:人間(転生者)

- 職業:宰相、魔法使い、都市建設者

- 称号:【異界の賢者】【五カ国の救世主】【超大魔法使い】【戦争終結者】【都市創造者】(NEW!)


**レベル:**

- 現在レベル:**820** ←(前回:750)


**基礎ステータス:**

- HP:28,500 / 28,500 ←(前回:24,500)

- MP:45,000 / 45,000 ←(前回:38,000)

- 筋力:650 ←(前回:580)

- 敏捷:750 ←(前回:680)

- 体力:700 ←(前回:630)

- 知力:1,350 ←(前回:1,150)

- 精神力:1,480 ←(前回:1,280)

- 魔力:1,650 ←(前回:1,450)


**新規習得スキル:**

- 【都市建設 Lv.10】(NEW!)

- 大規模都市を魔法で建設できる


- 【人口管理 Lv.8】(NEW!)

- 人口動態を把握し、最適化できる


- 【交通管理 Lv.7】(NEW!)

- 交通インフラを設計・管理できる


- 【ゴーレム量産 Lv.10】(NEW!)

- ゴーレムを大量生産できる

- 生産速度が10倍


**既存スキルのレベルアップ:**

- 土魔法:Lv.20 ←(前回:Lv.18)

- 水魔法:Lv.20 ←(前回:Lv.18)

- 火魔法:Lv.20 ←(前回:Lv.18)

- 空間魔法:Lv.15 ←(前回:Lv.12)

- 創造魔法:Lv.15 ←(前回:Lv.10)

- カリスマ:Lv.15 ←(前回:Lv.12)

- 経済学:Lv.12 ←(前回:Lv.10)


**新規特殊能力:**

- 【国家建設者】(NEW!)

- 国家レベルのプロジェクトを成功させる能力


- 【人口増加促進】(NEW!)

- 支配下の地域で出生率が1.5倍になる


**称号効果:**

- 【都市創造者】:都市建設スキル+500%、人口増加率+50%


---


タイシは、ステータスを見て、呟いた。


「レベルが820…」


「70も上がった」


「4つの移民村を建設し、975万人の生活を支えた」


「その功績が、経験値になったのか」


タイシは、微笑んだ。


「だが、これで終わりじゃない」


「まだまだ、やることがある」


---


その日の夕方。


タイシは、王宮のバルコニーに立っていた。


眼下には、リベラ王都。


その先には、4つの移民村。


新生市、希望市、自由市、平和市。


合計975万人が、そこで暮らしている。


そして、道路には無数のゴーレムカーが走っている。


タイシは、拳を握った。


*私は、この国を豊かにする*


*全ての人が、幸せに暮らせる国に*


*それが、私の使命だ*


---


**【リベラ共和国・最新データ(6年後)】**


**人口:**

- リベラ本土:650万人 ←(戦前:500万人、6年で+150万人、増加率30%)

- 移民村:975万人 ←(受入時:720万人、6年で+255万人、増加率35.4%)

- 総人口:**1,625万人**


**人口推移:**

- 戦前(0年):500万人

- 2年後:1,270万人(本土550万+移民720万)

- 3年後:1,350万人(本土580万+移民770万)

- 6年後:1,625万人(本土650万+移民975万)


**人口増加の内訳(6年間):**

- リベラ本土:

- 自然増加(出生):+120万人(年率約3.3%)

- 移民村からの移住:+30万人

- 合計:+150万人

- 移民村:

- 自然増加(出生):+255万人(年率約5.9%)


**出生率(年間):**

- 移民村:35%(結婚・出産促進政策の効果)

- リベラ本土:20%(安定した経済成長)

- 全体平均:28%


**年齢構成(全体):**

- 0-14歳:420万人(25.8%)

- 15-64歳:1,100万人(67.7%)

- 65歳以上:105万人(6.5%)


**経済:**

- GDP:30億金貨/年

- 一人当たりGDP:185金貨/年


**インフラ:**

- ゴーレムカー:50万台

- リベラ本土:30万台(普及率60%)

- 移民村:20万台(普及率40%)

- 道路総延長:10万km

- 鉄道総延長:8,000km


**食料生産(増加分):**

- 穀物生産:1,800万トン/年(+300万トン)

- 必要量:1,300万トン/年

- 充足率:138%

- 備蓄率:200%(2年分)


**幸福度:**

- 非常に幸せ:65%

- まあ幸せ:32%

- 普通:2%

- 不幸:1%


---


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