最終回 夢はその手に(ルビナ視点)
「シャーロット様、貴女がいた頃のパラシアスになりましたよ。でも私はこれ以上の国をそして世界を作りたいと思っています。どうか見守って居てください」
「師匠、貴方が守り見守ってきた国に、新たな王が生まれました。その方ならば、師匠が言っていたシャーロット様のような...いえ、それ以上の王となります。師匠に安心して貰えるよう私も精進致します」
パラシアスを取り戻す戦いから半年、パラシアスは今まで以上の活気を取り戻し、税に怯えることも王族の暴挙に恐れることも無くなった。
アンス国、ミクラナ帝国との同盟も続いていて、お互いがお互いを助けられる平和な関係を続けている。
私の目標 は現実味を帯びてきていて、きっと実現するのもそう遠くない未来のはず。
「ルビナ王、そろそろ行きましょう」
「ええ、国に戻らないとね」
私とリーヴァは落ち着いてきた頃に、シャーロット様と羅刹様、そしてエフィーナ様の墓参りをしていた。
何があろうとも、私達に道を示してくれたのは初代パラシアスの王族方だ。
私達の国も他国からの認識を改められている。
同盟国であるアンス国、ミクラナ帝国からは英雄の国と呼ばれ、他国からも独裁国家とは言われなくなっていた。
「リーヴァ、ありがとうね」
「いえ、全てはルビナ王から始まった事です。貴女が夢を諦めず進み続けたからこそ、今があるのです」
「そうね...まだやり残した事がたくさんあるわ」
あの魔のもの..ボティスの言っていた「あの方」という存在についても、同盟内では捜索中だ。
他国にも協力を仰いでいる。
もし、「あの方」という存在がボティス以上の強さを持つならば、国同士が手を組一丸となって戦う他ない。
多少の不安はあるけれど、きっと解決出来るはずだ。
「後、私の事はルビナでいいのよ?シャーロット様と羅刹様がそうだったように」
「申し訳ありません。慣れないものでして」
「それもそうね」
私とリーヴァも、シャーロット様と羅刹様と同じような関係になっていた。
王と専属騎士...そしてそのままでもそれ以上の関係。
王族を憎んでいたリーヴァが、今では同じ王族になっている事に少しの違和感は拭えないけれど、きっと上手くいく...
「認められていない第3王女でも、ここまでの事が出来るのね」
「ルビナ王だったからこそです」
森を歩きながら、私は感傷に浸っていた。
家族から蔑まれ、王族の能力のなかった、ただ弱いだけの第3王女が今では王になり、その国を豊かにしている。
国民が私の事を王だと思ってくれて、以前と違い憎まれることもなくなった。
私はこれからもパラシアスの王としての責務を果たし、私の夢である世界の平和を叶えたいと思う。
私についてきてくれる人達の為にも、私は進み続ける。




