008 半吸血鬼
目覚めたオレの目に映ったのは、濁った霧、靄、雲……そのどれでもない、朝なのか昼なのか夕方なのか夜なのかわからない、果たして本当にそれが空なのかわからない、空だった。
オレは仰向けになっていた。地面に寝ているのだろう。体は硬いものの上にあって、けれど頭だけ柔らかいものの上にあった。
起きあがる。頭があったそこを振り返り見ると、布――ブランケットだ。見覚えのあるもの。外でたとえばベンチに座るときに敷くために、病のために、学生鞄に常備しているもの。それが枕のように地面に置かれていた。
ふと近くを見ると、見覚えのある学生鞄。オレが学校に行くときに持っていく鞄を確認した。
「――おはようございます」
まるで聖書でも読みあげるかのような落ち着いた静謐な声。
その声に弾かれるようにオレはそちらを見た。
パチ、パチ……、と栄養のなさそうな砂の地面に起こされた小さな焚火。その向こうに声の主はいた。――彼女がいた。
周りにゴロゴロと転がる石。そのひとつに腰かけるように座るその肢体は、記憶にあるものと違った。果たして、彼女なのか、わからなかったほどだ。
筋肉すらない骨と皮のみだった四肢は、柔らかそうな肉がつき、瑞々しい肌に覆われている。
座ると地面にまで垂れるその髪の長さは変わらないが、砂と埃にまみれ色さえ定かではなかったそれは、こんな濁った景色のなかでも輝くような黒髪で、〝私〟の黒髪の次に美しい黒髪だと思われた。
髪の根元、頭、その顔は、これも記憶にあるものと変わっている。
痩せこけてでていた頬骨は引っこみ……焚火の灯に照らされるのはやたらツヤツヤとした頬で、まるで幽鬼のように落ち窪んでいた目元はぷくりとした涙袋が現れて、氷の精霊が棲まうようなその美しい蒼氷色の瞳を可憐に彩っている。
ボロボロで色の悪かった肌は、唇は、冬の雪化粧のなかの南天の実のよう。真っ白な肌に鮮やかな赤い唇。
彼女こそ氷の精霊なんじゃないかと思うような、美しい顔立ちをした少女。
もう一度言う。果たして、本当に彼女なのだろうか。
オレの記憶の最後にある――吸血鬼、なのか。
まるで、しぼんでいた風船が膨らんだかのように。子供くらいの体躯しかなかったはずなのだが。オレと同じ高校生くらい、目測160センチほどの背丈がある。本当に、横にも縦にも空気を入れたかのような変わりよう。
ただ、服だけが変わっていなかった。いや、服とは呼べない、ローブとも呼べないし襤褸とすら言えない、砂と埃にまみれた布を身に着ける。それを見て彼女なんだとわかる。逆に彼女だと判別できるものはそれだけなんだが。
肩から羽織っただけのようなそれは、その肩から腿まですとんと引っかかるものがないように落ちている。そう、膨らんでいない場所もあって。たぶん〝私〟よりもない。すぐにそこからは目を逸らす。
どことなく〝私〟に似た雰囲気を感じる。彼女の全体を見て思う。
きっと、傍から見たら〝私〟と彼女は姉妹に見えるんじゃないか。
そんなことを思うオレに。
「膝枕でもしてさしあげたかったのですが、女嫌いな貴方は、潔癖病の貴方は、私に膝枕なんてされたら吐いてしまうと思いまして。失礼ながら貴方の鞄を漁って、そちらの布を、ブランケットというものを使わせていただいたのですね」
貴方の持ち物を触ってしまったことには謝ります大変申し訳なかったのですね、と頭を下げる彼女に。
オレはそれはどうでもいいと。いや、決してよくはないが。
彼女が口にした言葉。
どうしても聞き逃せない単語、聞き逃してはいけない単語があった。
そうだ。オレは女嫌いで、潔癖病だ。膝枕なんてされていたら、目覚めた瞬間にその膝に吐いていただろう。その配慮には感謝しかない。
だが、そうじゃない。問題はそこじゃない。――なぜ、オレが女嫌いなのを知っている。潔癖病なのを知っている。
女嫌い、それは百歩譲ったとして。潔癖病。それを、その単語を知っているのはおかしい。ありえない。
なぜならそれは、造語。オレがつくった単語だからだ。
そもそも、どうしてこうなっている。彼女となんでこうして顔を突き合わせて話している。彼女のその風体はどういうことだ。なにがあったんだ。なにが起こったんだ。
どうして、オレは生きている。
意識が覚醒して次々と溢れてくる疑問。それをどれから処理すればいいかわからず。
口を彷徨わせるオレに。
「そうですね。いちから説明するのですね」
居住まいを正すようにオレを改めて見て、彼女は言う。
「まず第一に、私は貴方の血を吸わせていただきました」
ありがとうございます助かりましたなのですね、と頭を下げる。
「そして、貴方は〝半吸血鬼〟になりました」
顔を上げた彼女はオレの目を見てそう告げた。
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吸血鬼に吸血されるとどうなるか。
一般的な知識では、オレの持ち合わせている知識では、吸血鬼に吸血されると吸血鬼になる――吸血鬼になって、眷属になる。
吸血鬼の吸血行為とは、食事であり、繁殖。吸血鬼は吸血をして眷属を増やす。
オレのその知識に間違いはないのだろう。彼女はオレの思考を読んだように――まるでオレの思考を、知識を知っているかのように――頷いて。
「本当は、貴方を眷属にするつもりは、吸血鬼にするつもりは、なかったのですが……」
そこで若干、彼女が言い淀む。
「少し、本当に少し、貴方の血をいただくつもりだったのですが……はい、その、美味しくて。貴方の血が、美味しくて。つい、我を忘れてしまったと言いますかたくさん飲んでしまったと言いますか、半吸血鬼にしてしまったと言いますか……」
申し訳なさそうに、恥じらうように、そしてその味を思いだしているのか、ちょっと恍惚とした表情をして、頬を染めている彼女が言うには。
彼女は、ほんの少し、オレの血を飲むつもりだったのらしい。
吸血鬼の吸血行為は食事であり繁殖。それは間違っていなくてだが少し間違っていた。
正確には、食事行為と繁殖行為。別々に分けられるもの。
単純な食事行為としての吸血は、吸血対象を吸血鬼にはしない。これは飲む血の量で決められて。
一定以上の血を飲むと――対象の半分以上の血を飲むと、それは繁殖行為になる。対象は吸血鬼になる。
彼女はオレを吸血鬼にするつもりはなかった。少しだけオレの血を飲んで、わずかにでも吸血鬼としての力を取り戻せば――魔力を取り戻せば。瘴気に対する結界をオレに施すことができた。
だから、彼女がオレを吸血鬼にしたのは……半吸血鬼にしたのは、本当に、つい、のことだったと言う。
ちなみに半吸血鬼とは、完全な吸血鬼ではないということ。
あヤバいのですね、そう思って、彼女は半分手前、中途半端に吸血を止めてしまったらしい。
「で、ですが、半吸血鬼化したことで、貴方に魔力が生まれたことで、永続的な瘴気抵抗ができたのですね」
ごほん、とひとつ咳払いをしてから。
「瘴気に対する【結界】を張ろうにも、それは永続的なものではないのですね。定期的に張りなおす必要があって、その都度、貴方の血を飲まなくてはならなかったのですね」
都度吸血されていたら、都度彼女に触れられていたら、オレは精神的に瘴されて死んでいただろう。死因が変わるだけだ。
「〝『魔力瘴気』――ですか。魔力の溜まり、魔力溜まり、という話でしたが〟」
「はい。この大陸には濃密な魔力が……大気を覆うほどに濃い魔力が溢れていて。濃すぎる魔力というのは人間にとっては毒なのですね。正確には、魔力のないまたは少ない者にとっては、ですが」
この大陸の……この汚れた景色。――靄でもない霧でもない雲でもない空のなにか、大気の鼠色は、魔力瘴気と呼ばれるものらしい。
瘴気、その名がつけられているだけあって、耐性のない者を瘴す、瘴る――魔力のないあるいは少ない者を死に至らしめる。
オレのあの体調不良は、それが理由だった。
人間――この世界では人族と呼ばれる――には、魔力のない者少ない者がいて。オレには魔力がなかったから瘴された。死にかけた。魔力がなかったのは、人族だからかそれとも異世界の人間だからかわからないが。
人間は、魔力のない少ない者は、ここでは生きられない。この大陸には来ないらしい。
しかし……
「〝ここは、どこなんですか?〟」
オレの問いに。
「それは、貴方は知っているのではないですか? もう知っているのではないのですね」
そんなわけ……なにを言っているんだ、と思うオレに。――ここはアルデガニ大陸だとオレの頭が答える。
「――!?」
「わかったみたいなのですね」
「……〝これは、なんですか?〟」
アルデガニ大陸。通称《魔大陸》と呼ばれる大陸で、この大陸は北と南のふたつに分かれている。そのまま、北は北アルデガニ大陸、南は南アルデガニ大陸と言い、ここは、オレたちがいるのは、その南。南アルデガニ大陸。
南アルデガニ大陸は、魔力瘴気によって人の住めない、魔族が住まう、大陸――《荒野の大地》。
その情報が、頭に湧く。はじめて知ることなのに、まるで知っていたように。
「それは、私の知識なのですね。眷属化の副作用――魔力についてもそうなのですが、貴方には私の能力の一部、そして私の知識の一部が、与えられたのですね」
吸血鬼の眷属。それは、真祖の兵隊であり。主に成り代わるもの。
真祖が死ぬ、そのときに、真祖が培った知識をまた灰にはさせない。眷属へと継承させる。眷属が継承する。
そのために、眷属には真祖の知識が吸血した際に流れこむ、知識を眷属に与えるのだと言う。
「また同時に、また逆に、私は貴方の知識を得ているのですね」
主として眷属を御さなくてはいけない。
御す、手綱を握っておくためには、眷属がどういう者なのか。どういうことが好きで、どういうことが嫌いで、なにをされたら嬉しくて、なにをされたら怒るのか。それらを知るために。制御、管理するために。
吸血鬼は血と一緒に知識を吸う、眷属の知識を得るのだと、彼女は説明する。
オレが女嫌いということを知っていたのも、潔癖病ということを単語を知っていたのも、つまりはそういう理由だということだった。
「補足しておきますと、貴方に与えられた私の知識については、一部、なのですね。眷属に知られたくない知識は与えないこともできます。たとえば、私の年齢などですね」
眷属には与えられていない知識もあるということ。秘密にする知識もあるということ。
彼女の年齢はいくつなんだろうか。それを思っても、わからない。その情報が湧いてこない。なるほどな。まぁ女の年齢なんて興味はないからいいが。
しかし、彼女の口ぶりからすると、オレから彼女へは全部与えられている……オレの知識は全部彼女に知られているようだが。
知られて困るようなことはあまりないとはいえ。
眉を寄せるオレに気づいた彼女は、話題を変えるように口を開く。
「言葉に関しても、私の知識があるはずなので、話すのも文字を読むのも困らないはずなのですね。――『この言葉がわかりますか?』」
「〝『わかります』〟」
それは、日本語ではない、この世界の言語。この世界の共通語。この世界では日本語は通用しない存在しないと、彼女の知識が教えてくれる。――ん? だが、ちょって待て。
「〝私、最初からこうして日本語で喋っていたと思うのですが、どうして日本語が、まだ知っていないはずの日本語がわかったんですか?〟」
吸血前、つまりはお互いに知識が交わされる前。日本語を知らないはずの彼女が、どうして日本語で喋っていたはずのオレと会話ができたのか。
「吸血鬼は、相手の言葉がわかるのですね。私もはじめて知りましたが、それが聞いたこともない、別の世界の言語だとしても。えっとですね、翻訳こん〇ゃくを常時食べている状態、と言えばわかるでしょうか?」
オレの知識を得たことによるたとえ方で説明してくれる彼女。なるほど。わかったが。
もう少し聞くと、それはまた眷属を制御管理するための術。吸血鬼は眷属にした者と当然意思疎通をはかれなくてはいけなくて、そのためには相手の話す言葉がわからなければいけない。相手の言葉がわかる能力が吸血鬼にはあるということ。
だから、知らない日本語でも、はじめて聞く日本語でも、まったく異なる世界の言語を話すオレとも、会話ができたということだった。
どうやらその能力は半吸血鬼のオレにもあるらしく、オレにとってわかりやすい日本語にこちらの世界の言語を相手の言語を変換してくれるようだ。
「ほかに聞きたいことはあるのですね?」
彼女が言うが、オレは少し考えてから首を横に振る。
考えれば、その答えがでてくるのだ。彼女の知識が教えてくれる。
眷属化。半吸血鬼化。――彼女の魔力が、能力が、知識が、その一部が与えられた。彼女には、オレの血と一緒にオレの知識が与えられた。
本当に吸われたんだな、血を……。そう思い、首に手をあててみると、左の側面、そこにふたつの小さな穴が空いている感じがあった。
そういえば鞄に手鏡があった入れていた。オレは傍らの学生鞄を手に取る。――学生鞄が一緒に転移していたのは大きい。持っていたものだから一緒に転移したのか。日傘は見あたらない。それは向こうの世界で落としていたか。
瘴気にやられて手放したのをおぼえているが、彼女が回収してくれたようだ。触られたのは……まぁ、仕方ないだろう。
メイク道具が入っているポシェット――あった。ちゃんとあった。そのなかから手鏡を取りだし、首の左側面を映してみると確かに小さな穴がふたつ空いていた。
獣に噛まれたような、鋭いふたつの犬歯によって刻まれた痕。――彼女の犬歯の痕。吸血鬼の吸血の痕。
鏡を戻す――戻そうとして、そこで、気づいた。
折りたたみかけた手鏡でオレの顔を二度見する。オレの目を二度見する。
鏡に映る右の目、つまり右の目は、瞳は、変わらない。黒瞳だ。もとからのオレの瞳。
だが、鏡に映る左の目、オレの左の瞳が、青色に。――片瞳が青瞳に変わっていた。
蒼氷色の瞳。それは、目の前の彼女と同じ瞳に見えて。
オレが彼女を見ると、彼女は手鏡がそれが鏡であるということをオレの知識で知っているのだろう、オレの言おうとすることを汲みとって口を開く。
「はい。どうやら、瞳の色が片方変わってしまったみたいなのですね。私と同じ瞳に」
彼女の知識から得ている――いま得た――のだが、吸血鬼は鏡に映らないというのは違うらしい。この世界の吸血鬼というか彼女は鏡に映る。
この世界にも鏡はあって、彼女は鏡に映るあるいは水面に映る水影などで、彼女は自分の瞳の色を知っているようだ。
「申し訳ないのですね。眷属なんて……吸血をしたことなんて、はじめてで。瞳の色が変わるなんて、知らなかったのですね。おそらく、私の魔力が注がれた……なかった魔力が生まれた、その副作用だと思うのですが」
その蒼氷色の瞳を伏せて、彼女は謝る。
心底申し訳ないと言うようにこちらを見ない、彼女をオレは見て。
「〝いえ。いいですよ。綺麗な、瞳ですし〟」
全然、いい。気にしなくていい。謝らなくていい。
綺麗な瞳だ。とても綺麗な瞳。まるで氷の結晶でできているかのよう。まるで瞳の奥に蒼氷の世界が広がっているかのよう。
オレは色なら黒色が好きだ。自分の髪の色なら黒しかありえないと思っているが、瞳は黒しかありえないというわけじゃない。そもそも、オレはよく色つきのカラコンをする。動画を撮るときに……一応の身バレ保険として〝私〟はカラコンを使用するのだ。
これは片方カラコンを入れているようなものだろう。まったく抵抗がない。それに、オッドアイあるいはヘテロクロミアというのも、それはそれで神秘性があり美しいものだ。――オッドアイが美しいのかオッドアイの〝私〟が美しいのかわからないが、鏡に映る〝私〟のオッドアイはその瞳は、綺麗だった。うん、いい。気に入った。まるでこれでついに〝私〟が完成したみたいだった。最後のピースが埋まったみたいで。
だから、べつに、謝らなくていい。その思いで伝えたのだが。
「えっと……はい。その……ありがとうございます、なのですね」
様子がおかしかった。
「〝? どうかしました?〟」
「いえ、その……」
ちら、と窺うように……顔をわずかに伏せる彼女が上目がちに、オレを見て。
「まるで、私の瞳が綺麗みたいに言われて……少し、ドキッとしてしまったのですね。勘違いしてしまって、申し訳ないのですね」
曖昧な笑みを浮かべて謝る彼女に。
「〝勘違いじゃないですよ。そう言ったんです〟」
オレはなよなよしてることが嫌いだ。ここで『べつにお前の瞳が綺麗とは言ってない』なんてことは言わない。実際に、彼女の瞳は綺麗だし。
彼女の瞳と変わったオレの左瞳は、ぱっと見で同じだ。それで彼女の瞳が綺麗じゃないと言えば、それは変わったオレの左瞳も……オレを否定することと一緒。オレはオレを否定することはしない。ありえない。
そもそも、オレは女が嫌い。興味がない。なにを思われたって構いやしない。だから、言葉を飾らない。ただ事実を言う。それだけ。
彼女の蒼氷色の瞳を見て口にすると。彼女は、ぱちくり、とその目を瞬かせて。
「あ、う、えっと……誰かから、男性から瞳が綺麗だなんて言われたことは、褒められたことは、はじめてで。……こういうとき、どういう顔をしていいのか、わからないのですね」
困ったように、しかしどこか嬉しそうに、彼女ははにかんだ。
肌が真っ白くやたら赤く見える唇。そのわずかに開いた唇の間から、尖った犬歯がチャームポイントのように覗いていた。わずかに上がった頬は、焚火の灯でほんのりと赤みがかっていた。いや、果たして、灯によるものだけか。わからないが。
美人だな。そう思った。彼女の顔立ちは少女のものだが、雰囲気が少女のそれとは異なる。オレの知らない吸血鬼の年齢がきっとさせる、不思議な美しさ。
オレがいままで見た女のなかで一番美人。オレの次の次には、美人。
思いながら。オレを見ても……いま話し方も〝私〟になっていて。そんな〝私〟を見て『男性』と口にする彼女に。また不思議な感を抱いていた。
・魔力瘴気
400年前の人族と魔族の戦争『人魔大戦』における戦禍。人族の『英雄』と魔族の『魔王』その他の魔力が大気の魔力を汚染し『瘴気』となった。戦いと瘴気により岩しかない不毛の大地となった大陸が南アルデガニ大陸。
・魔族
400年前の『人魔大戦』において人族と戦った種族たちの総称。なので次話でまた説明しますが『吸血鬼族』は魔族じゃないです。『獣人族』『エルフ族』『ドワーフ族』『ハーフリング族』『天使族』『魚人族』『竜人族』以外の種族を本作品では総称して魔族と呼びます。人族との違いをもっとも簡単に言えば髪の色。人族は金や金に近い髪。魔族は金以外ということです。天使族も髪の色は金色で、エルフ族にも金髪がいますが銀髪だったり緑髪だったり。
・アルデガニ大陸
魔族が住むので『魔大陸』と呼びますが、北アルデガニ大陸に住むのはエルフ族と獣人族なので、魔大陸と言えばアルデガニ大陸ではなく南アルデガニ大陸を指して言いがち。人族にとってはアルデガニ大陸自体を敬遠するので関係なく魔大陸と呼ぶ。人族はアルデガニ大陸(魔大陸)には赴かない。
南アルデガニ大陸は魔力瘴気によって不毛の地となっており『荒野の大地』とも呼ばれる。北アルデガニ大陸には魔力瘴気が広がっておらず広がるのは緑、そのため北アルデガニ大陸は『大森林』『森林大陸』とも呼ばれる。が、南アルデガニ大陸と北アルデガニ大陸の間……北アルデガニ大陸の南部分には魔力瘴気とは違う『別のもの』が広がっている。
・吸血鬼族
この世界の吸血鬼は鏡に映るし銀の弾丸やニンニクが弱点ではないし太陽の下に出ても死にません。それは半吸血鬼も同じ、ですが彼は太陽をこれからも避けるでしょう。
……吸血鬼ヒロインと言えば私は認知した順でエヴァ様レミリア様忍にユエ様モモちゃんなんですが、ええ好きです大好きです。ですけど、雪姫様キスショット様大人ユエ様になると……うん。胸がね、なんで胸が大きくなるの……。ラフタリアちゃんが一気にラフタリアお姉さんになっちゃったときの気持ちとニア。