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004 考える者。

どうも、ボンバイエです。

伏瀬先生の作品である『転生したらスライムだった件』いわゆる『転スラ』を見て転生モノに入った人も沢山居ると思いますが、スライムという日本のRPGにおいての雑魚キャラが最強に至るというストーリーですが、いつ思いついたのでしょう?

先ずはその発想に脱帽。

次に今時の内容をタイトルにするという流れの中で、スマートなタイトルである事に感動。

そしてストーリーとキャラクターに興奮。

よって、この世界の門戸を叩く事になった訳です。

伏瀬先生の様に楽しく面白い作品を作りたいモノです。(>_<)


ここからの移動を考える。

精霊の協力を得る事が出来るのだから、このまま川を下るのもありだと思うのだが、この川の中に魔物が居ない訳では無い。

ここまでは偶々襲われる事は無かったが、これから先も同じとは思えない。

何故ならこの先には大きな川辺が存在するからだ。

川が大きく曲がる箇所に出来る石がゴロゴロしている川辺がある所にはワニの様な魔物が生息しているらしい。

見た事は無いが、そういう風に教えられた記憶がある。

これも教育係からの教えの一つだ。

嫌々ながらでもちゃんと仕事をしてくれた先生には感謝だ。


なので、川を精霊の協力を得て下るのは避けたい。

どうしてもの時だけにする方が無難だと思う。

となると陸地をつまり森を進む事になる。

この森は死竜(デスドラゴン)の滝の所以になった死竜の身体を栄養として茂った森と言われていて、死竜(デスドラゴン)の森と呼ばれている。

この森を境にしてバウエン公国の隣国であるラルク王国と接している。


ラルク王国はこのアーダム大陸にある国家の中でもクリーマン皇国に次ぐ大きさの国である。

クリーマン皇国が先の世界大戦で大敗をした事をきっかけにして独立した国の一つだ。


先の世界大戦と言っても200年以上も前の話であり歴史という事になる。

その大敗はクリーマン皇国という大国に影を落とした。

クリーマン皇国内で次々と独立国家が誕生したらしい。

今でもアーダム大陸内で一番大きな国であるが、当時は大陸の三分の二を占める程大きな国だったクリーマン皇国の現在は三分の一程度になってしまっている。

それでも大国である事には変わりない。


そんなクリーマン皇国から独立を果たしたラルク王国は獣人を中心とした王国である。

獣人とは獣と人のハーフだという説と、猿から進化した人間と同じ様にそれぞれ獣から進化したという説と、突然変異という説と神様から与えられた力に適合した結果だとする説の四つがある。

そのどれだとしても獣人という括りは人間(猿から進化したと思われる人間)の差別的考え方でもあり、獣人は多種多様な種族の集まりを指す。

兎族に虎族などそれぞれ動物の同じく特徴を持つ者達は種族集落を形成しており、それらが集まり国家として形成している国だ。

そういう意味では獣人以外に対する外者意識は高いのだろうが、迫害された歴史を持つ彼等は迫害をよしとはせず、沢山の種族の者が出入りする国家と言われている。

更に、彼等はある神を同一に崇めている。

獣神ギンチヨという神である。

どう考えても誾千代と書くだろう神の名前を聞いて日本人の影がちらつく。

僕が転生者である自覚がある以上、他に居てもおかしくはないな。

ギンチヨと言えば、『立花誾千代』が有名だね。

戦国時代末期の大友家重臣の『立花道雪』の娘と言われる存在で高橋紹運の息子で立花宗茂の妻とも言われている。

よく戦国ゲームなどでは勇猛な姫武将として描かれている。


そんな人と同じ名前を得た神様はさぞかし勇猛な女神なのだろう。

その女神を信仰しているラルク王国の獣人達は勇猛果敢なイメージがある。

事実、実力主義の騎士団は周辺国に恐れられている。

この国であれば、アーニャも生きやすいかもしれないが、近すぎるかもしれない。

出来れば、このアーダム大陸から離れたい所だな。

別大陸に行くには結構な距離を移動する必要がある。

お金が必要になるが、この身体で稼ぐには何をすれば良いのだろうか?


そこで、僕が出来る事を考える必要がある。

その為に自分自身をもっと知る必要がある。

僕自身が理解しているのは精霊の協力を得る事が出来るという事と基礎的な武術と学術と魔術を習っており使用する事が出来る事ぐらいだ。

それが、どのレベルにあるのかは分からない。

比べる事は出来ないからだ。

精霊の協力が得る事が出来るのは6歳の時に気付いた事だ。

周辺にいる精霊を普通の人が見えないという事に気が付いたのと、話が出来る人は更に少ないという事に気が付いた。

だから僕はこの能力の事を黙っていた。

それも今回は『グッジョブ!』と親指を立てて過去の自分を褒めたい所だ。

ただ、師匠がいる訳では無いのでどの様に学べば良いのか分からない事が悔やまれる。

まぁ、普通の人間が精霊を見て使役する事はあり得ないみたいなので、周りの大人は気が付かなかったのだろうし、気持ち悪がられただけで済んだのだろう。

ハーフエルフのアーニャぐらいは気がついても良いハズなのだが、アーニャは10歳には僕の専属メイドだったわけだから、知らなくて同然かもしれない。

何にしても騒がれる事がなく秘匿出来た訳だから、今の僕としてはありがたい結果だ。


それにしても、この死竜の森は精霊が多い。

あちこちに居る。

自然の方が多いいというのは事実なのだろう。

僕の視線の先にはひらひらと蝶のように舞っている。

形は光の玉の様な感じで形があるモノには見えない。

しかも半透明なのでその先が見える。

精霊が慌てる様子が無いので、近くに魔物は居ないのだろう。

動物が居ないとまでは断言できないが、しばらくは問題ないだろう。


ただ、これから先の食事事情は暗い。

僕の前世の記憶にあるサバイバル知識はある程度の活用は出来るだろう。

しかし、食べ物を探す事や、火を使うのは少し考え物だ。

この世界が地球と全く同じ生態になっているとは考えられない。

もちろん似ているモノもあるだろうが、全てが一緒だとは思えないからだ。

こんな森で大丈夫だと思って食べる危険は冒したくない。

兎や鳥が食べられるとしても解体する自信も無い。

一人であれば気楽なのだが、アーニャが居るのでもっと考えないといけない。


「う、う~ん。」


という声と共に薄っすらとアーニャの眼が開いた。


「気が付いたか。」


僕の言葉に驚きの顔を見せるアーニャは自分の身体を確認するように触ると、バッと起き上がろうとして、ふらついて僕に被さる様に倒れてきた。


「す、すみません。」


「問題無い。」


僕はギュッとアーニャを抱きしめた。


「お前には苦労をかける。痛い所は無いか?」


「は、はい。でもこれは夢でしょうか?それとも天国ですか?」


現状に頭がついて来ていないのか、意味不明な事を言いだすアーニャ。


「そのどちらでも無い。ここは死竜の森で僕達は生きている。」


簡素に教えると、アーニャはワナワナと震え出した。

自分がした事を思い出したのだろう。

小さい声で『ごめんなさい。』と繰り返している。


「だから、問題ないと言っている。」


僕はアーニャを抱きしめている腕に力を込める。

アーニャの気持ちが落ち着くまでそのままの体勢で居た。


しばらくして、アーニャの震えが止まり『大丈夫です。』と言ったので、アーニャを強く抱いていた腕を離した。

アーニャの顔を覗き込み、問題ないかを確認してから身体を離した。


「本当にすみません。ご迷惑をおかけしました。」


『問題ない。』と言っても納得はしないか。

利用させて貰ったからあれなのだが、アーニャの気持ちの問題もあるだろう。

『謝罪を受け入れる。』と伝えたら、『ありがとうございます。』と微笑んだ。

少しばかり見惚れそうになるのをグッと堪えてこれから先の事を話した。

精霊の事を伝えてここまでの事を伝えると、アーニャは驚いた後で『なんで私に教えてくれなかったのですか?!』と怒っていたが、誰にも知られない事が都合良かった事を説明すると、僕の実父と義母を思い出したのか納得してくれた。


そして、これからの話をする為に地図を広げた。

A3サイズ位のバウエン公国を中心とした地図でおよその現在地を示し、死竜の森を抜けてラルク王国に向かう事を伝えた。

アーニャは自分の姿と僕の様子を見て心配そうな顔になる。


「大丈夫でしょうか?」


「どうだろうな?だが生き抜くためには、行くしかない。」


「そうですよね。・・・わかりました。私、精一杯頑張ります!」


アーニャは手を握りしめ宣言する姿は、いつものアーニャに戻っている気がして安心できホッと胸をなでおろすと共に、切り替えの早さに感心する。


「じゃあ、早速行きましょう。」


「ああ。」


僕とアーニャは『行くしかない。』と覚悟を決めて立ち上り、これから向かう死竜の森の中へと足を踏み出した。


「なぁ、アーニャは煙草持っているか?」


「煙草?」


「いや、何でもない。」


僕は誤魔化し、歩を進めたのだった。


ちなみに僕は『転スラ』のサイト『小説を読もう』で読んだのですが、漫画もアニメも観ました。

そして単行本も買って読んでいます。

これからも出るモノ全て観る事に読む事になるでしょう。

続きを楽しみにしています。

・・・ただのファンの想いになってしまいました。反省<m(__)m>

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