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034 体育祭二日目。

こんにちは。ボンバイエです。

だんだんと暖かくなってきましたね。

そして花粉が凄いですね・・・ついに私も花粉の影響を受ける様になってしまったようです。

鼻と咽喉と目がツライΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン

「ジャック君!ゆっくりしているところ申し訳ない。悪いんだが、今日三つの種目に参加してくれ!」




観客席に座ってゆっくりくつろいでいる僕の所へジョージア君は大慌てに来てそう言った。




「はい?なに?どういう事?」




疑問符ばかりで申し訳ない。


だが素直に何で?と思ったのだからどうしようもない。


が、先日のあの言葉がフラグになったのではないだろうか?という考えも脳裏によぎった。




「急遽、ターナー君とその取り巻き達が自領に帰ったんだ。」




「はぁ~?!」




どうも、親からの呼び出しとかで自領に戻ってくる様にと昨日の夜に連絡が入り慌てて早朝に王都を出て行ったらしい。


ターナー君と取り巻き達は同じ地域もしくはターナー君のお父さんの部下の子供だったりするらしいので、関係があるのだろう。


学園長の許可が出たそうなので大事なのかもしれない。




「分かったよ。ちなみに何の種目に出れば良いの?」




「ありがとう。ただ、時間がない。歩きながら話そう。ついて来てくれ。」




ガッチリと僕の右腕はジョージア君にホールドされた。


そしてそのまま僕はジョージア君に引きずられる様にして移動を開始した。


あれ?


これ何処かで同じような事があった気がする・・・デジャブ?気の所為?




「あれってまさか?!」


「うそぉ~!」


「私の王子さまはその様な趣味が・・・良いかも♡」


「・・・体育館の裏かしら?準備しなきゃ♡」




などなど、すれ違う子達が「キャー」という黄色い声と呟いている・・・。


あれ?デジャブ?!


というか、やはり思春期の女性の中で同性愛が一定数以上の評価を得ているのだろうか?


この世界にもあるのか・・・あるんだろうな。




という雑事は横に置いといて。


僕は、ジョージア君から一つ目の競技の説明を受けた。




「一つ目は障害物競走。競技場は第五競技場だよ。」




「うん?あそこはたしか、市街地の様な建物ばかりじゃなかったっけ?市街地戦の訓練場だったよね?」




「そうだよ。その建物を利用した障害物競走さ。」




各クラス1人づつで10人で競争する様だ。


順位によって獲得点数が変化する。


しかも、出場人数は各クラス5名で40クラス。


単純計算で20組ある事になるね。




「僕も参加する事になっているよ。」




ジョージア君も参加するのか。


やっぱ大変だな。




「なんせ、13人も抜けたからね。仕方が無いよ。シンシアさんにお願いして複数名に依頼するつもりだけど、やっぱ勝ちたいだろ?」




「そうだね。どうせなら勝ちたいね。」




「だよな。という事で、ジャック君には出来るだけ参加してもらう事にしたんだよ。」




「な、なるほど。」




おかしい。


信頼されているのは嬉しい事ではある。


しかし、優勝したいから僕が参加するというのはおかしい。


ジョージア君の勢いにやられて頷いたが、冷静に考えればおかしい。


いや、バレているという方が正解か。


まぁ、今更か・・・はぁ。


どうも大人であった時の記憶はあっても精神年齢は今の年齢に影響されているのだろうか?


脇が甘いというヤツだろうか?




「あれがジャック君が今から参加する障害物競争だよ。」




ジョージア君の指さす方へ顔を向けた。


あれ?


障害物競走?


ドラマや映画で見た事がある様な感じなんですけど?


ランアクションという名前だったかな?


ひたすら走って飛んで、屋根を飛び回るアクションシーンが連想された。


実際、この世界の人々は魔力を利用する事で地球では不可能に近い事も出来てしまう。


それを今から競技としてする事になるとは・・・。




「ああ、大丈夫だよ。矢印があるだろ?あれに従って進めば問題無いよ。それにコースと分かる様にロープが張り巡らされているからね。でも、前もって地形やコースは見とく方が良いね。はい。」




簡易的なコース地図が渡された。


無いよりはマシ程度のモノだな。




「ああ、それは他の出場者から貰ったモノだから、完成度は低いね。あははは。」




ジト目を笑いで誤魔化すジョージア君。


ぶっつけ本番でやる種目かこれ?


『ムリムリ』と言いたい衝動に駆られる。


まぁ、ジョージア君にお願いされたら断るという選択肢は無いのだけどね。




「はぁ。分かったよ。とにかく頑張ってみるよ。」




「あぁ、頼む。」とジョージア君は爽やかな笑顔を僕に向けた。


こんな笑顔を向けられたら、女性なら顔を赤くしてしまうだろうな。


男の僕でも見惚れてしまいそうになる。




「じゃあ、行ってくる。」




「まてまて、僕も出場するんだよ。」




そうだった。


先ほどの自身の言動に恥ずかしさを憶え苦笑いした。








◇◇◇◆◇◇◇








「流石だな。僕は二着だったのに。」




ジョージア君が誉めてくれた。


というか、練習無しに二着も凄いと思う。


僕はあれだ。


ザバルティ様の所で色々な訓練を受けたから、普通の同年代よりは・・・ね?




「田舎育ちだからね。あははは。」




建物の上に登り屋根を走る。


屋根を飛び移り、道に降りる。


建物の中を潜り抜け裏道をかける。


ちょっとした出っ張りは飛び越える。


柵も同じく飛び越えるか穴を抜ける。


障害だらけのコースを走り抜けたわけだ。




「疲れたね。」




「うん。疲れた。」




二人して思い出して苦笑いだ。




「さぁ、次だよ。」




そうでした。


後二種目残ってました。








◇◇◇◆◇◇◇








僕はその後に中距離走1500Mと槍投げに参加した。


中距離走は一位になった。


とは言え、ここまでは同一対戦者の中で一位だ。


槍投げは別だ。


全体で一位の成績となった。


調整が難しい槍投げは少しだけ他との差が出てしまったのはお愛嬌だ。




「二位との子の差が100M越えって・・・学年どころか学園内で一位なんじゃない?」




「いや、まさか。ねぇ?」




あきれ顔のジョージア君の視線が痛い。


どうもジョージア君は本気でやっていなかったと感じたらしい。


「みんな、一生懸命なのに・・・。」と言っていたから間違いないだろう。




「ふ~。まぁ目立ちたくないのだろうとは思っていたけど、ここまで結果が違うと仕方が無いのかもね。」




僕を見るジョージア君の視線が軟化した。


ただ「色々と諦めた方が良いよ。」という言葉は欲しくなかった。




「ジャック・マカロッサってバケモンかよ?!」




「あの子、ジャックって名のね?」




「あの、ナンパ野郎が一位だと!」




周りから聞こえる声を聞く限り、やらかした感が半端ない。


ここまで、学園の生徒との力差があるなんて思っていなかったから。


ジョージア君の言葉通り、色々諦めた方が良いのかもしれない。




僕は「はぁ。」と息を吐き肩を落とす。


何故だろうか?


僕が目立つまいとすればするほど、目立つ傾向にある。


この間も仕方が無いと思ったが、ここまで目立つというのはどうなんだろうか?


神様の悪戯だろうか?


たぶん違うな。


僕の思慮不足なのだろう。




僕は諦めて顔を上げた。


その先には、学年別の最優秀者に上げられた者の名前があった。


そして、一年生の所には『ジャック・マカロッサ』と書かれていた。


やっぱ、諦めるとか無理かもしれない。


僕は改めて肩を落とし「はぁ~。」とため息を吐いたのだった。






◇◇◇◆◇◇◇








湿った風が通り抜け、薄暗い中に不気味さが漂う。


外の光の一切が届かないその場所に一人の男が立っていた。


男の蒼い澄んだ目が幼さの残るその顔を更に幼く見せる。


サラサラな黒い髪は白い肌も手伝い、より一層目立つだろう。


そんな男の前には三メートル程の大きな卵の様なモノがある。


その卵は血管の様なモノが纏わりついており脈打っており不気味な感じを漂わせている。






「ふっ。」




男はその卵の様なモノに視線を向けると口角を釣り上げた。


万人がその様子を見たのならそのほぼ全ての人間が、禍々しいと表現する事が正しいと直感するだろう。


そして、そのまま男は卵の様なモノに対して話しかける。




「お前も楽しみか?」




卵の様なモノは震えた。




「そうかそうか。」




男は満足げに頷く。


会話が成立しているのかの様に、一人の男と一つの卵の様なモノは互いに反応を示している。




「だがな。慌ててはダメだ。今はゆっくりと成長するべき時だ。じっくりと成長するが良い。」




そういって、男は再度口角を釣り上げた。


その顔には欲情的な凶悪さがにじみ出ていた。

目立つ人って何やっても目立ちますよね。

逆に、影が薄い人は何やっても薄い気がします。

たぶん、そもそもの注目度が関係しているのだとは思いますけど。


さて、何とか書けた訳ですが、やっぱ上手く進みません。

でも頑張って書こうと思います。

よろしくお願いします。

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