026 準備は大事。
こんにちは。ボンバイエです。
ちょっと体調を崩しました。
コロナ?インフルエンザ?と思って病院に行きましたが、どうやらアレルギー反応だったようです。
もしかして、一生付き合う必要のある方かもしれません。Σ( ̄ロ ̄lll)
晴天。
雲がない青い空。
地球ではないこの星もオゾンが存在するのか青く見える。
太陽らしきものと月らしきものが存在しているこの世界は地球の環境によく似ている。
太陽らしきものを太陽と呼び、月らしきものを月と呼ぶこの世界は不思議な世界だ。
海と呼ばれる塩の混ざった水は海水と呼び、土があり山があり川がる。
生命が活動する世界にはそれら地球にあるモノは必要なのかもしれない。
少なくともこの世界の住人たちは地球の住人達と同じ環境が必要の様である。
ただ、地球と違うのは魔力という存在がありその技術が発展している事と魔力によって生まれてしまった魔物と呼ばれる存在があるという事だろうか。
その逆に、科学文明の技術の発展はさほどしていない世界である。
魔物が存在する事で人の生活圏は地球に比べても少ない割合になる。
魔物は人にとって脅威となる存在だ。
魔物と一括りに言っても、その存在は多岐にわたる。
動物的な存在から機科学的な存在に霊的存在。
恐竜の様な大型のモノから虫の様な小型のモノや人型の様なモノにゼリーの様なモノまで存在する。
魔物とは魔に侵された存在だと主張する者や、魔によって変異した存在だとする者がいる。
どちらにしても、魔が関係している存在なのだ。
「よっ!久しぶり。元気にしてたか?」
「うん。皆も元気にしてた?」
今、僕の目の前にはこの王都に来た時に一緒した『灰色髪』の面々だ。
久びりに冒険者ギルドへと足を運んだのだ。
というか、アーネットさんからの呼び出しが『しつこかった』のが一番の理由だったりする。
「ちょっと、ジャック君。もっと冒険者ギルドに顔を出しなさいよ。」
どうやら気が付いたみたいでアーネットさんがこちらにやって来ていた。
この様子からあの暴れっぷりは想像がつかない。
部屋飲みまでしたあの日の事が思い出される。
「はぁ。僕も忙しいんですけど?」
「忙しくてもよ。」
僕の都合は関係ないって感じの答え方。
まぁ、こういう風に言って貰えているという事は良い事なんだよな。
少なくとも嫌われていない訳だから。
「で、何処へ向かう事にするの?」
この週末の二日間しかないのだ。
二日間で動ける範囲は決まっている。
行って戻る行程が必要になる事から長くても半日の距離しか考えられない。
「早朝に出るとしても、やっぱ時間に限りがあるからな~。」
「まぁ良いじゃない。今回は合同でする初めてなんだし。」
「それもそうだな。」
「じゃあ、これを受けてくれない?」
パーティー内の話に決着がついた瞬間、アーネットさんが依頼書を僕達の中央にある机に置いた。
その依頼書には『求む!肉』と書いてあった。
「なにこれ?」
「面白いな。」
===依頼内容===
内容は食用肉ならなんでも可。
大量に必要。
期限は日曜日の12時まで。
食用肉は通常買取価格の1.5倍。
依頼失敗は期限までに納品無しの時。
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『こんな依頼もあるのか。』というのが最初の感想だった。
皆さんも概ね同じ感想の様だ。
「珍しいでしょ?でもね。依頼人が冒険者ギルドとって贔屓筋なのよ。だから協力して欲しいのよ。」
「冒険というより狩りですね。」
「そう細かい事気にしない。何せ1.5倍で買い取ってくれるんだから良いじゃない?」
相場の1.5倍の買取価格。
たしかにうま味はある。
期限が短いというのが難点だがそれは仕方が無い。
「ジャック。お前はどう思う?」
「別に良いんじゃないかな?明日出て明後日の昼までには戻れば良いんでしょ?」
「よし、ジャックが良いのなら良いか。となると何処が良いかな?」
「歩いて半日の所にあるダルワートの森に行くか?あそこなら食用になりそうな魔物に動物が居るんじゃないか?」
「そうね。それなら馬車を用意して向かう?時間の事があるし。」
アーネットさんが『ゴホン。』と咳ばらいをする。
「もう用意出来ているわ。」
「おいおい。その依頼は受けるの確定してたのかよ?」
「いつも通りね。そんな気がしてたのよね。」
「・・・通常仕様・・・。」
あきれ顔の三人がアーネットの顔を見て抗議の視線を送るが、それを何とも思っていない様子でアーネットさんが僕を見る。
「だから、明日は早朝にギルド前に集合して朝食を皆でとってそのままダルワートの森に行きましょう。」
「って、なんでアーネットが決めるの?」
エミリさんがツッコミを入れるもアーネットさんは無視して話を進めて決めたしまった。
まぁ誰も反対する様な内容じゃないという理由があるけど。
その後、飲み会をする事が決まりそうになっていたが、僕は強固辞退した。
いやいや、そんな顔しても明日も早いのだから準備しなきゃね?
アーネットさんが一番乗り気なのが意味が解らん。
「じゃあ、終わったらするわよ!」とアーネットさんが締めくくっていたが、そこは華麗にスルーするべき案件だと思うわ。
さて、僕は一足先に帰らせて貰い久しぶりの冒険者活動の準備をする事にした。
快適な冒険者活動にする為には準備がとても大切だ。
何でもそうだが、【段取り八分】という言葉があてはまる。
準備が成功の可否を握るのは間違いない。
寮に戻った僕は早速、使用する予定のロングソードを引っ張り出す。
このロングソードはザバルティさんから頂いたモノだ。
自動修復が付与されており、聖属性の魔力を帯びたロングソードで名を【アリダー】と言う。
特別な魔法が撃てるわけでは無いが、聖属性を帯びているので、魔力を剣に流すと光る。
流す魔力量によってその光量は違うのだが、まぁ色々と使い勝手が良いのは間違いない。
自動修復が付与されているので、そうそう手入れが必要ではないがそこは道具。
本番前には綺麗にしたり調整するようにしている。
この世界の一般的なロングソードは両刃だ。
この【アリダ―】も見た目は変わらないので、魔力を帯びさせなければ只のロングソードにしか見えない。
鎧は皮製の鎧だ。
皮製と言っても魔物の皮を利用したモノで丈夫だ。
この鎧にも自動修復が付与されている。
更にこの鎧をつけているだけでリジェネ効果があり徐々に回復するという優れものだ。
ただ、見た目はただの皮鎧でしかないので、その効果が驚きの一品だ。
もちろん、これも頂き物だ。
後は皮の靴に皮の小手といった所だな。
どれも自動修復とリジェネ効果が付与されている。
見た目は普通の皮製防具でしか無いのだが。
そして、僕の左手の人差し指にあるシルバーの指輪だ。
実はこれがマジックバックなのだから異世界は恐ろしい。
正確に言えば、マジックバックでは無いと思う。
アイテムBOXの発動媒体という方が正しい。
空間魔法が使用できなくても利用出来るアイテムBOXという空間魔法が付与されている指輪なのだ。
見た目は只のシルバーリングなのだから恐ろしい。
【ジャックのシルバーリング】という名の通り僕用に作成されたアイテムだ。
もちろん、これもザバルティさんからの頂き物だ。
つまり、僕はチート能力を持っていた訳ではないのだが、チートアイテムをくれるチート協力者が居るわけだ。
ザバルティさんに逢えた事は本当に幸運だったという事だ。
ザバルティさんに逢うまでは、人生ハードモードだったのが、ザバルティさんに逢ってからは人生イージーモードにチェンジしたと言って良いのではないだろうか?
何となく、ザバルティさんが居るであろう方向に向けて柏手を打ち頭を垂れるのは仕方が無いと思うのだ。
ザバルティさんはこんな国宝級のアイテムを渡しておきながら何でもない事の様に振舞う。
ザバルティさんにとっては些細な贈り物でしかないそうだ。
そしてそのどれにも鑑定阻害の魔法が常時発動している。
よっぽど高位の鑑定持ち以外では只のモノにしか見えないと言う。
だから、シルバーリングは常につけているが、その能力を発揮させる事は人前ではしない様にしている。
その為、鞄型のマジックバックも持っている。
腰に巻くタイプで動きの邪魔にならない仕様だ。
このマジックバックでもオークレベルなら20頭分は入ると聞いている。
もしかしたら、それ以上入るのではないだろうか?
これすらも高級品である事は間違いないだろう。
「ふぅ。後は食事かな?」
三食分を四人前用意するつもりだ。
料理なんて前世や今世でもやって来なかったが、これもザバルティさんの所で色々教わって出来る様になっているから問題ない。
お昼は何にしようかな?
翌日の朝はサンドイッチだろうけどな。
夕食はガッツリ系が良いな。
そんな事を考えながら部屋に付いている簡易式の台所に立つのだった。
常々思う事があります。
どんな事も事前準備が大切である。
という事です。
どんな仕事でも、遊びでも準備を怠っては予定通りに進みません。
おおよそ仕事が出来ると言われる人はこの『事前準備』を怠らない人が多い気がします。
逆に言えば、『事前準備』が出来てない人は仕事が出来ない人に多く見られる傾向ですね。
あくまでも、これは私の経験則ですけどね。( ̄ー ̄)ニヤリ




