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019 入学祭

こんにちわ。ボンバイエです。

最近、本当に色々な小説がありますよね。

アニメになっているモノも数えきれないほどありますよね。

でも、アニメになってるのって、どれも面白くないですか?

今年に入ってア○○ンで見た江口先生の【とんでもスキルで異世界放浪メシ】も鴉ぴえろ先生の【転生王女と天才令嬢の魔法革命】もどちらも面白くアニメから小説に移りましたよ。

おススメの小説があれば教えてくださると大変喜びます。

えっ?読む時間が有れば書けよって?

それ!正論ですね!!すみません。( ̄▽ ̄)

あの後、学園長からの追求を『分かりません。』と躱すので精一杯だったが何とかやり過ごし、入学祭を楽しむ為に急いで会場の中心となる運動場に向かう。


このパルメア学園には大小いくつかの運動場と体育館が設備されている。


運動場は大運動場が一つと第一から第十まである運動場の合計11ヶ所。


体育館は大体育館が一つと第一から第十まである体育館の合計11ヶ所。


大プールが一つと第一から第十まである通常のプールの合計11ヶ所。


計33ヶ所の運動施設がある。


今回の入学祭におけるメインイベントが行われる場所は大運動場と呼ばれる大きなスタジアムの様な場所だ。




「凄いなぁ~。」




その行く道すがらも屋台が立ち並んでいるのだ。


正直に言おう、田舎者の僕にとって圧倒される状況なのだ。


いや、僕だけではなさそうだ。




「ちょっとそこの君!少し寄っていかないかい?」




「は、はい。」




僕と同じ黒の制服を着ている新入生の一人が呼び止められて立ち止まっていた。


この屋台は部活勧誘の為の屋台の様だ。


灰色(グレー)の制服は二年生。


あっちの白い制服は三年生。


その二人に呼び止められた新入生らしき黒制服の子はどうやら格闘部の勧誘にあっている様だ。


格闘部とは素手で戦う武術部の様だ。


たしか、柔道着の様な服を着てやるモノだと学園のパンフレット?説明本に書いてあった気がする。


剣技には自信があるが、素手はちょっとな。




僕はスルーすると決めて食べ物が置いてある方へと視線を向けて歩く。


ほどよく歩いた後は少し早歩きで道を進む。


失礼な奴と思われるのは良い印象になるとは言えないしね。


そうやって足早に歩くと大運動場はこっちという看板が見えた。


その看板の指し示す方へと向くと何か獲物を待ち構える人達の群れが見えた。


先ほどの格闘部の勧誘と同じ匂いがプンプンするのは気の所為か?




僕はそっと脇道に入る事にした。


えっ?逃げた?違いますよ。


人があまりにも多くて避けただけですって!


本当ですよ?




選んだ脇道は人や屋台は少なく閑散としていた。


まぁ、あっちが本筋なのだからそうなるだろうけど・・・。




「やぁ。こんにちわ。君は新入生だよね?」




油断していた。


話しかけるなオーラが出ていなかった・・・。




「は、はい。」




何処かで聞いたセリフを僕もはいている。


だって、突然だったし、隙を突かれたんだから仕方が無いでしょ?




「良かった。じゃあ一杯飲んでいかない?」




「はい?」




目の前に立ちふさがる人は狐目の女性だった。


白い肌は透き通るほど美しく、尖った耳に蒼い目。


美女とは言えないかもしれないが、何処か色気のある女性。


全体的に金色で先の方だけ白くなっている尻尾がぴょこんと生えていた。


灰色の制服を着ているから二年生だよな?




「いいじゃん。ちょっとだけでも飲んでよ。」




「いや。イイです。」




僕はNOが言える日本人だ。


つうか、怪しすぎじゃない?


ちょっとだけって何?




「まぁ、そう言わず。」と目の前のハーフエルフ(獣人)さんは僕の腕に腕を絡ませると誘導していく。


ちょっとちょっと、どういう事よ?


なにこれ?




「いや。NOって言いましたよね?」




「まぁまぁ。」




強引にこの先輩らしき人に連れられて屋台へと連れて来られた。


そして椅子を勧められて座らせられる。




「一名様お連れしましたぁ~!」と仕切りの向こうへとハーフエルフさんが声を掛けると中から「は~い。」と返事がくる。


ほどなくして筋骨隆々の大男二人を従えた、長く輝く金色(ブロンド)髪をした透き通る肌と澄んだ青色の眼をした美女が現れた。




「ようこそ。茶道部へ。私は部長をしておりますカリアーナ・ライセンと申します。よろしくお願いしますね。」




「はい。よろしくお願いします。」




「では、早速こちらに御記入を。」と言って手渡された紙には学年クラス名前を記入する紙だった。




「あの。これ入部届け書じゃないですか?」




「えっ?」




「えっ?」




カリアーナさんは驚いた顔をしている。


僕も同じく驚きの顔をしているだろう。


ズイっと両サイドのムキムキさん達が寄ってきて圧が凄い。




「いや。あの。」と言いながら僕は僕の周囲を伺う。


先ほど僕をここへ連れて来た人を探すのだが、何処にも見当たらない。


いつの間にか居なくなっていたのだ。




どういう事?


嵌められた?


よく見ると、小さい立て看板が有り、そこには『入部希望者のみ受付』と書いてある。


となると・・・逃げるが勝ちだろう。




「すみません!手違いです!!」




僕は大声を出しながら頭を下げると同時に後ろへジャンプした。


『ブン!』という音共にカリアーナさんの両サイドから伸びた手が先ほど迄、僕が居た所に


届いている。


ガシャンという音は机が倒れた音だろう。




「本当にすみません!!」




僕は再度謝罪の言葉を口にしながら後方へ飛び下がる。




「「てめぇ!」」という男の野太い声が二つ同時に上がると共に、僕の方へムキムキの腕が伸びて来ようとする。


しかし、「ガチル!ムチル!」というカリアーナさんの呼び止める声がすると、ムキムキの腕達は止まる。




「止めなさい。」




「「ですがお嬢。」」




ムキムキの男二人の動きが一瞬にしてピタリと止まる。


先ほど迄、怒りの表情だった男二人の顔がグギギギギという音がするんじゃなかろうかという感じでカリアーナさんへと振り向く。




「何か、手違いがあったのでしょう。」




「しかし・・・。」




鋭い視線を二人の男に向けると、二人の男は小さくなりカリアーナさんの両サイドへと戻っていく。




「ごめんなさいね。どうも誤解があったみたい。後で貴方を連れて来た子を、よ~く言っておきますね。」




とカリアーナさんは笑いながらおっしゃった。


正直、怖い。


これはあれだ、烈火のごとくお怒りになってらっしゃるみたいだ。


口元にある扇子を持つ手に力が入ってらっしゃる。




「せっかくなので、お名前を伺っても良いかしら?」




「あっ、はい。僕はジャック・マカロッサと言います。よろしくお願いします。」




僕はペコリと頭を下げる。




「ご丁寧な挨拶をありがとう。とりあえず座りましょう。」




カリアーナさんがそうおっしゃるとムキムキ男の二人は机を直し、椅子を用意してカリアーナさんを座らせる定位置なのかカリアーナさんの両サイド斜め後ろへと立つ。


「ありがとうございます。」と言って僕は勧められた椅子に腰を下ろす。




「ふふふ。本当にごめんなさいね。こちらの不手際を謝罪致しますわ。」




「いえ。僕ももう少しよく確認すれば良かったです。」




「とんでもないわ。シャナがちゃんと説明せずに連れて来たのでしょうから。」




名前発覚。


あの人はシャナさんね。


要注意人物リスト入り確定だな。




「でも、このままというのもあれだから、仮入部してみるのはどうかしら?」




仮入部。


断れなくなるやつじゃないのこれ?


茶道とか興味ないんだけどなぁ~。


でも、それをストレートに言うのはちょっとなぁ~。




「いや。ちょっとまだ決心出来ないというか、何と言うか。」




「あら?茶道には興味無いかしら?」




少し、いやかなり寂しそうな顔になるカリアーナさん。


そしてそれに比例するかのような両サイドのムキムキさん達の怒り顔。




なにこれ。


怖いんですけど!?


つうか、冷静に考えるとこの世界に茶道なるモノが存在する事に驚く。


前世の記憶では家元なんて呼ばれる茶道の先生が存在するほど栄えていたモノだとは思うし、『わびさび』と呼ばれる考え方?精神論?まであったはず。


そう考えると、ちょっとだけこの世界の茶道に興味が出るのは事実だ。




「じゃあ一度、茶道部に見学しに来てみるというのはどうかしら?」




「えっと、それは本当に見学だけで良いんですか?」




ぱあっと明るい顔になるカリアーナさんは、「もちろんです。」と頷いた。


『これは断れない奴だな。』と諦めた。




「わかりました。一度、見学させてもらいます。」




両手を合わせて口元に手をやりウルウルした目になるカリアーナさん。


天然か?人工か?そのどちらか分からないその仕草を見て再度諦めた。


「良かったわ。では来週にでも来てくださいね。」と茶道部が使っている場所が書かれているメモを渡された。




これは、もう茶道部から逃げる事は難しいのではないだろうか?


そう思いながら、メモを内ポケットにしまうと立ち上がり挨拶をしてテントを出た。




それにしても、ムキムキ男二人の圧は最後まで緩む事は無かった。


あの二人は絶対に演技じゃないな。




「はぁ。」




僕は肩を落とし、空を見上げた。


初っ端からこれだと、先が思いやられるなぁ~。








◇◇◇◆◇◇◇








カリアーナはジャックがテントを出て行くのを見守った後、仕切りの奥へと戻っていく。




「ふふふ。逸材ね。」




「でしょ?」




いつの間にかカリアーナの横には自慢げなシャナが立っていた。




「鑑定ではどうでたの?」




「不明よ。」




「不明?」




どういう事なのか?と問い詰めつような顔でカリアーナはシャナを見つめる。


それを真っ向から見てニヤリと不敵な笑顔になるシャナ。




「そう。不明だったの。つまりアンノウン。鑑定できなかったのよ。」




「なるほど。貴女(シャナ)よりレベルが高いという事かしら?」




「う~ん。どうだろう?少なくとも、私や先輩(カリアーナ)の仕草や行動に下心を見せなかったのはポイント高いと思うのよね。」




「たしかにそれは間違いないわね。それとも私達に魅力を感じないのかしら?」




チラリと後ろ両サイドに居るガチルとムチルに流し目を送る。


ガチルとムチルの眼はハート型になっているのを確認して微笑む。




先輩(カリアーナ)。あの二人じゃ無理ですって。」




「うふふ。それもそうね。参考にならないわね。」




笑い合う美女二人。




「ガチとムチの腕を避けたあの動きは素晴らしかったですねぇ。」




「そうね。良い判断。良い動きだったわ。期待しちゃうわね。」




カリアーナとシャナはジャックの動きを思い出し微笑む。


その二人の笑顔をみたガチルとムチルはブルりと身体を震わせた。




蝶がふわふわと漂う様に花々の間を行き来する。


ふわりと寒さが抜けつつある風がカリアーナ達を通り抜けジャックの横を抜けていく。




春。


新しい出会いの季節。


今こうして、一つの出会い起こったのである。

普通、入学祭なんてないですよね?

入学式はあるけど。

でも、入学祭があった方が歓迎されてる感が出ませんかね?

ちょっと面白いと思うんですよね~。

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