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第7話 七光の敗北と月光の敗北

 語ることはない。彼は最終選考まで残りながら、かぐやに面通りが叶わなかった唯一の男として、その恥辱を歴史に刻まれた。ただそれだけだ。




 でもそれでは終われない。彼女は誰にも負けなかった。彼女に前に立った彼らがあれを勝負と認識していたかはともかく、彼女にとってあれは紛れもない勝負であった。そして彼らが何も得なかったように、彼女もまた何も得なかった。負けなかったが故に勝てなかった。「かぐや姫」は月に攫われてその幕を下ろす。でも今回は攫われていない。彼らとも昔とも違うのはまだ彼女が何も終わっていないこと。


これでは終われない。次はいったいどうするか。彼女は思索に耽り始めた。

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