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メガネの探偵、二階堂  作者: 大隅スミヲ
旧校舎の魔女

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52/77

旧校舎の魔女(1)

 どこからかピアノを弾く音が聞こえてきていた。

 おそらく現校舎の音楽室で合唱部がコンクールに向けた練習をしているのだろう。

 しかし、音が旧校舎の方まで聞こえてくるというのは珍しいことだった。

 旧校舎の三階。本来であれば生徒の立ち入りは禁止されている区域であったが、そこには三名の女子生徒の姿があった。

 夕暮れの旧校舎。誰もいない教室に集まった三人は、カーテンが閉められた薄暗い部屋で、ヒソヒソと小声で囁き合っている。

「ねえ、あの噂は本当なの」

「わたしも聞いたわ。どうなのよ」

「……本当よ」

「だったら、わたしたちにも教えてよ。友達でしょ」

「もちろん、あなたたちとは友達よ。でも、友達だから教えないの」

「なにそれ」

「願いを叶えるには、それなりの代償が必要なのよ」

「え……」

「もしかして……」

「そう。彼女は願いを叶えてほしいって頼んできたわ。でも、ただでは願いというのは叶わないのよ。何かしらの代償が必要なの。だから……」

「嫌よ、そんなの無理」

「じゃあ、諦めることね。代償が払えないというなら」

「待って。わたしはやるわ。お願い」

「ちょっと、やめたほうがいいわよ」

「邪魔しないで。わたしはやるって決めたの」

「でも……」

「喧嘩しないで。わたしにとって、ふたりとも大事な友だちよ」

「ごめん」

「いいの。わたしも言い過ぎたわ」

「じゃあ、代償はどうする」

「……妹がいるわ」

「え……ちょっとあなた……本気なの」

「……本気よ」

「じゃあ、決定ね。明日の深夜二時、場所はここ。他の誰にもこのことを話してはならないわ。あなたもよ」

「もちろんよ」

「わかったわ……」

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