3-17 元悪役令嬢は期待していなかったのに・・・
最終話です。
「というわけで、僕も本気で君を落とそうと思ったわけ」
「私、まだ落ちていませんよ。そもそも落ちるつもりもないですし」
アレク様の言葉に私は反論する。
行動原理は理解できたが、まだ私は落ちていない。
そもそも好き嫌いではなく、冤罪を被せられる人生を避けたいだけなのだ。
「私が婚約者になることに反対する人が・・・・・・」
「大丈夫。今回の一件で、君が婚約者にふさわしいとみんなが思っているよ」
「そんな馬鹿な」
「本来は敵対派閥の令嬢まで教育したおかげだね」
「っ⁉」
驚いた私はレイラ嬢の方に向いた。
彼女は笑顔でこちらに手を振っていた。
その横ではリリーがこちらを見ていた。
哀れむような表情だった。
まさか候補から逃れるための計画が自分の首を絞めているとは──
「というわけで、諦めてね」
「ひっ」
落ち込む私をアレク様は抱き寄せた。
彼の顔がものすごく間近にあった。
周囲が一気に盛り上がる。
「今まで逃げられて焦らされていたから、もしかしたら優しくできないかも。覚悟していてね」
「っ⁉」
とんでもないことを言われ、頭の中がグルグルになる。
間近に好みの綺麗な顔もあり、考えもまとまらなくなった。
私は意識を失ってしまった。
その後、意識を取り戻したときには既に遅かった。
王家とオラシオン公爵家の間で婚約の締結がされ、候補から本物の婚約者に格上げされてしまっていた。
しかも、すでに国中に報告されており、私たちの結婚は祝福されていた。
期待していなかったのに、どうしてこんなことに?
思いつきで書き始めたので、簡単に読めるように複雑になる前に終了しました。
今まではいろいろ複雑に書いていたので、ぐちゃぐちゃになって諦めることが多かったです。
というわけで、まずは区切りをつけるまで書くことを目標に書いてみました。
次も書いていこうと思っているので、またよろしくお願いします。
読んでいただき、ありがとうございました。
作者のやる気につながるので、読んでくださった方は是非とも評価やブックマークをお願いします。




