表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【番外編終了】前世で冤罪をかけられた令嬢は期待しない  作者: 福音希望
第三章 元悪役令嬢は幸せのために策謀を巡らす
62/73

3-16 元悪役令嬢は勘違いに気付かされる


「というわけで、君は他の令嬢を指導できるほど優秀な令嬢という評価になったわけだね。婚約者候補としてふさわしい実績じゃないかな」

「そ、そんな・・・・・・」


 嫌な事実を突きつけられ、私はその場に崩れてしまう。

 今までの計画が無駄になってしまったことがショックである。

 しかし、すぐにまだ方法があることに気付く。


「で、デイジーのことはどう思っていますか?」

「ん?」


 予想外の質問だったのか、アレク様は怪訝そうな表情を浮かべる。

 その隙に私はさらに質問する。


「アレク様は遠ざかる者を追いかけたい人ですよね。デイジーも遠ざかろうとしていたはずです」


 形勢逆転の一手をうつ。

 これはアレク様が私に言ったことである。

 これが事実なら、デイジーに興味を持っているはずだが──


「ああ、その件なんだけど、勘違いだったよ」

「勘違い?」


 意外な返答に私の口が止まる。

 一体、どういうことなのだろうか?


「別に遠ざかる者を追いかけたいんじゃなくて、本気で逃げようとしている人を追いかけるのが好きみたいなんだよ」

「なんですか、それ」


 まったく理解ができない。

 どういう趣味嗜好なのだろうか?


「これでもずっと好意を持たれてきた人生だから、人から好かれても何も思わないんだよね」

「まあ、第一王子ならそうなるでしょうけど」

「そんな人生の中で初めてだったんだよね。僕から本気で逃げようとした人は」

「それって、私?」

「そうだね。でも、別に僕も本気で嫌われていたら、こんなにも追いかけるつもりはなかったよ? 別にロータス嬢は僕のことが嫌いじゃないよね」

「う・・・・・・」


 アレク様の指摘に私は言葉を失う。

 たしかに私は前世の経験からアレク様の婚約者になりたくなかったが、アレク様自身が嫌いなわけじゃなかった。







作者のやる気につながるので、読んでくださった方は是非とも評価やブックマークをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
冤罪かけられて人間不信なのに嫌いじゃないとか主人公は宇宙人なんですかね?
2024/10/28 08:23 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ