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【番外編終了】前世で冤罪をかけられた令嬢は期待しない  作者: 福音希望
第三章 元悪役令嬢は幸せのために策謀を巡らす
58/73

3-12 元悪役令嬢は男爵の懸念に気付かない


「デイジーがアレク様に認識されつつ、逃げようとしている。これならかつての私のように興味を持たれるはずよ」


 自分の作戦に自信を持つ。

 アレク様の女性の趣味が変わっていないのであれば、これで大丈夫のはずだ。

 私よりもリリーやレイラ嬢の方が素晴らしい女性なので、変わっていたらそちらと交流を増やしていると思う。

 そうなっていないのだから、変わっていないのだろう。


「理屈はわかりましたが、どうにも上手くいかないと思いますよ」

「なんでよ」


 男爵の水を差す発言に思わず睨んでしまう。

 どこに上手くいかない様子があるのだろうか?


「殿下はかつて自分から逃げようとしたロータス様に興味を抱いたんですよね?」

「ええ、そうよ。本人から直接聞いたから間違いないわ」

「それって、殿下の誕生パーティーでの出来事ですよね?」

「そうね」


 質問に私は頷く。

 今でも私はあのときの自分の行動に後悔している。

 殿下のことを知らなかったとはいえ、まさかあのような考えの持ち主だとは思わなかった。

 前世でも理解していなかったので、冤罪をかけられたわけだけど──


「誕生パーティーの後、殿下に寄ってきた令嬢はいましたか?」

「ん? ほとんどいなかったと思うけど・・・・・・」

「殿下は他の令嬢に興味を抱くような発言はしてましたか?」

「・・・・・・してなかった気がするわ」


 記憶を探るが、殿下が私以外の令嬢と話している姿が思い出せない。

 もしかして──


「私がいないところで他の令嬢と会っていたのかしら?」

「そうだったら、その令嬢が自信満々に言うと思いますよ? 殿下と懇意になった、とね」


 男爵は呆れた様子になる。

 少しは隠して欲しい。


「あ、デイジーには話しかけていたわ」

「それはロータス様が一度近づくように言ったからでしょう?」

「でも、名前を覚えていたから、興味はあるはずよ」

「はぁ・・・・・・乗りかかった船なので最後までお付き合いしますが、どうなっても知らないですよ?」

「?」


 男爵はさらにため息をつく。

 一体、どういうことなのだろうか?







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