表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【番外編終了】前世で冤罪をかけられた令嬢は期待しない  作者: 福音希望
第三章 元悪役令嬢は幸せのために策謀を巡らす
56/73

3-10 元悪役令嬢は裏で画策する


「もちろん、ロータス様には商会で働ける能力が十分に備わっていることは理解しております。正直、能力だけなら雇いたいと思っております」

「だけ、ってどういうことよ」


 男爵の言い分に私は文句を言う。

 それ意外に問題があるみたいじゃない。


「未来の王妃様を雇うことなんてできるわけないでしょう」


 たしかに問題はあった。

 普通に考えれば、男爵家が経営する商会に公爵令嬢を雇うことなんて普通はできない。

 むしろ、乗っ取られるのではないだろうか。


「安心なさい。私が王妃になることはないわ」

「本当ですか?」


 私の自信満々の言葉に男爵は怪訝そうな表情を浮かべる。

 信じられないのだろうか?


「そのために何年準備してきたと。失敗したら、すべてが終わりよ」

「王妃様になるのだから、終わりにはならないと思いますが?」

「私にとっては終わりなの」


 男爵の発言を否定する。

 どうして誰も王妃になることを幸せであると信じているのだろうか?

 権力を持っていても、必ず幸せになるとは限らないのだ。


「まあ、私としては娘が王家の覚えが良くなるので、嬉しい気持ちはありますけどね」

「このままなら、私の代わりに王妃だって夢じゃないわ。そのために私直々に指導をしてきたわ」


 私は自信満々に答える。

 デイジーにはすでに王妃教育の内容を個人的に指導していた。

 リリーやレイラ嬢には劣るかもしれないが、王妃になっても立派にこなすことができるはずだ。

 まあ、普段のだらしなさや腰の低さなど問題点は残っているが、実際に王妃になればいずれ直ってくるだろう。

 立場が人を変えるのだ。


「それは無理だと思いますけどね」


 だが、男爵は苦笑する。

 どうして娘のことを信じないのだろうか。







作者のやる気につながるので、読んでくださった方は是非とも評価やブックマークをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ