2-22 元悪役令嬢は隠れる
「じゃあ、頑張ってね」
「うぅ」
王妃様は嬉しそうにその場を立ち去った。
その場には落ち込む私、リリーとレイラ嬢が残された。
二人はこの状況をどうすれば良いのかわからず、戸惑っている様子だった。
私だってわからない。
周囲からも視線が突き刺さる。
「あの・・・・・・」
そんな私に話しかける人物がいた。
顔を上げると、そこには私が離したくない人物がいた。
「大丈夫?」
「・・・・・・アレク様」
嫌そうな表情を浮かべていただろう。
しかし、アレク様は気にした様子はなかった。
「母上も強引に進めすぎだよね。王家の婚約なんだから、もっと慎重に進めないと──」
「そうですよね」
彼も同じ考えだと思ったので、嬉しそうに賛同する。
しかし──
「でも、強引に進められるのも悪くはないね」
「はい?」
アレク様が何かおかしなことを言った気がする。
このままではまずい気が・・・・・・
「僕に言い寄ってくる令嬢はたくさんいたけど、遠ざかろうとする令嬢は初めてなんだよ」
「ひっ」
美しい顔が間近に来て、悲鳴を上げてしまった。
いや、理由はそれだけではない。
美しすぎる笑みから恐怖を感じてしまった。
やばい、逃げないと──そう思ったが、体が思うように動かない。
「君を逃がさないためには、どうしたらいいんだろうね?」
「リリーっ⁉」
「あっ⁉」
ようやく体が動き、私はリリーの後ろに隠れた。
アレク様は残念そうな表情でこちらを見ていた。
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