2-21 元悪役令嬢は敗北する
「なんで私の罰を決めるんですか?」
驚いた私は質問する。
敬語なんてかなぐり捨てていた。
「だって、候補から外れる罰だったら、ロータスちゃんは進んで受けるでしょ?」
「ぐっ」
図星をつかれ、変な声が漏れる。
まさかバレていたとは──いや、バレていない方がおかしいか。
「とりあえず、ロータスちゃんは他人の邪魔をしたら、問答無用で婚約者に格上げにしましょうか」
「ちょっと待ってください。そんな人間を婚約者にするなんて・・・・・・」
「わざと邪魔をしているんだから、人格なんて関係ないでしょ?」
「う・・・・・・」
何も言い返せない。
やはり王妃ともなると私なんかとレベルが違う。
「あと、王妃教育も手を抜いたら罰を与えるわね」
「えぇっ」
なぜか条件を増やされた。
しかも、かなり面倒なものである。
「だって、手を抜くことを許可したら、ロータスちゃんは候補として最低レベルの評価になるでしょ?」
「そんなことは・・・・・・」
否定しようとするが、まっすぐ見つめられて視線を逸らしてしまう。
嘘がつけない。
「まあ、手を抜いても良いけど・・・・・・」
「え」
「その代わり、結婚相手もそれ相応になるわよ?」
「はい?」
予想外の言葉に私は呆けてしまう。
そんな私に王妃様は考えるそぶりを見せる。
「妻をこき使うような旦那かしら? 色欲に身を任せた豚みたいな旦那かしら?」
「ひいっ⁉」
想像するのも嫌な相手に身の毛がよだつ。
なんて酷いことを言うのだろうか?
「じゃあ、しっかりと王妃教育は受けてね?」
「・・・・・・はい」
結局、私は王妃教育をしっかり受けることになった。
どうしようか?
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