2-12 元悪役令嬢は敵対派閥のライバルを褒める
「レイラ嬢、お久しぶりです」
声をかけてきたのは知り合い程度、決して仲の良い相手ではなかった。
彼女はレイラ=キュリテ公爵令嬢──私たちと同じ公爵家である。
家同士は敵対派閥ではないが、なぜか彼女は私たちに敵対心がある様子である。
一体、なぜなのだろうか?
ちなみに彼女の後ろには数人の令嬢──取り巻き達がいる。
「言い争いをしていたようですが、やはりお二人の仲が良いのは嘘だったのですね」
どうやら先ほどのやりとりを見られていたようだ。
まあ、たしかに喧嘩をしていると思われても仕方がない。
「お恥ずかしいところを見られたようで。優秀な義妹に注意をされる姿を見られるなんて」
「お姉様ができるのに手を抜くのが悪いのでしょう」
「ずっと力を入れすぎるのも良くないわ」
「お姉様は力を抜きすぎです」
私の言い分にリリーが反論する。
リリーの言い分に私も反論をする。
そんな風にラリーが続き──
「どちらが悪いかはどうでもいいです。それよりも家庭内の空気が悪いなんて、将来家庭を持ったときに良い家庭ができないのでは?」
レイラ嬢が馬鹿にしてくる。
たしかに間違ってはいないかもしれない。
だが、ここである考えが浮かんだ。
「何を・・・・・・」
「たしかにそうかもしれないですね」
「お姉様?」
反論しようとしたリリーが私の言葉に止まる。
レイラ嬢達も同様だった。
「このような場所で喧嘩してしまうほど姉妹仲が悪い私たちは、いずれ家庭を持っても悪い空気にしかねないわね」
「いや、あの・・・・・・」
私が言い分を認めたのに、なぜかレイラ嬢が狼狽えていた。
そんな彼女を無視して、話を続ける。
「そんな私たちよりレイラ嬢の方がアレク殿下の婚約者にふさわしいですね。それほど豪華なドレスを着られるほど財力もあるようですし」
私は笑顔で相手を褒める。
リリーにその気がないのに、先ほどは彼女を褒めすぎた。
だが、レイラ嬢ならば、問題はないはずだ。
「・・・・・・お姉様」
だが、そんな私を見て、リリーが呆れた表情になる。
どうしてだろうか?
作者のやる気につながるので、読んでくださった方は是非とも評価やブックマークをお願いします。




