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【番外編終了】前世で冤罪をかけられた令嬢は期待しない  作者: 福音希望
第二章 元悪役令嬢は冤罪の元凶に再会する
32/73

2-9 元悪役令嬢は王族に挨拶をする


「さて、行こうか」

「どこに?」


 お父様の言葉に私は聞き返す。

 といっても、流石にどこに行くのかわかっている。


「挨拶にだよ。うちは公爵家だから、最初の方に挨拶をするんだ」

「お姉様、わかっていて聞いたでしょ?」


 リリーにはバレていたようだ。

 正直、挨拶なんてしたくなかった。

 といっても、公爵令嬢という立場上、王族に挨拶をしないわけにいかない。



「はあ、仕方ないか」

「仕方ない、じゃないと思うわ」


 面倒そうな私にリリーが呆れる。

 どちらが本当の公爵令嬢だろうか。

 まあ、現状はどちらも本物なわけだけど──


 そんなことを言いながらも、私たちは王族の元へと向かった。


「陛下、ご無沙汰しております」

「おお、オラシオン公爵か」


 お父様が声をかけると陛下が嬉しそうな表情を浮かべる。

 そういえば、昔から公私ともに親交があると聞いたことがある。

 王族と公爵家ならあり得る話である。


「王子殿下もお誕生日おめでとうございます」

「公爵、ありがとう」


 お父様のお祝いの言葉にアレク様も感謝の意を伝える。

 どこか少し偉そうな雰囲気があるが、これがお父様がわがままだと言った理由だろうか?

 まあ、子供ならおかしくはないレベルだろう。


「ほう、その二人が公爵の自慢の娘かな?」


 陛下の視線が私たちに向く。

 それに合わせて、周囲の視線も私たちに集中する。

 品定めをされているような感じが気持ちの良いものではない。

 だが、公爵令嬢である以上、こういう視線からは避けられない運命である。


「初めまして、国王陛下。オラシオン公爵家の長女、ロータスと申します。この度はご子息の誕生日、おめでとうございます」

「次女のリリーです。この度はおめでとうございます」


 私とリリーは並んで挨拶をした。

 流石にこの状況で挨拶をしないほど、常識知らずではなかった。







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