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【番外編終了】前世で冤罪をかけられた令嬢は期待しない  作者: 福音希望
第二章 元悪役令嬢は冤罪の元凶に再会する
30/73

2-7 元悪役令嬢は交流をしたくない


「うわぁ、すごい」


 会場に入った瞬間、リリーはそんな感想を漏らす。

 普段の彼女からは想像できない反応である。

 まあ、初めて見たのなら、仕方がないことではあるけど──


「外から見る城もすごいけど、実際に中も見てみるとより実感できるわ」

「たしかにそうね」


 彼女の言葉に共感する。

 前世の私も同じように驚いた。

 やはりお城の凄さは貴族の屋敷と一線を画している。

 それは公爵邸でも同じである。


「さて、私は・・・・・・」

「お姉様、どこに行こうとしているのですか?」


 いきなり腕を掴まれた。

 逃げることができない。


「いや、あっちの方に友達が・・・・・・」

「ほとんど社交しないお姉様に友達なんているはずないでしょう」

「酷いっ」


 いきなり暴言を吐かれた。

 まあ、事実なので否定はできない。

 前世の私には友達──だと思っていた人はいた。

 だが、全員が裏切った。

 冤罪の半分以上が彼女たちによって行われたものだった。

 私が犯罪者扱いされたことをいいことに、その濡れ衣を被せたのだ。


「酷いのはお姉様でしょう。公爵令嬢らしく、少しは社交もしてください」

「面倒よ」

「面倒でも、です。貴族社会で生きていく上で、他家との交流は大事なんですよ」

「わかっているけど、嫌なものは嫌」


 私は拒否の姿勢を崩さない。

 そんな私を見て、リリーは大きくため息をつく。


「お父様やお母様も何か言ってください」

「まあ、必要だと思ったら、交流するだろう」

「無理にさせるのはよくないわ。ロータスちゃんの気持ち次第よ」

「はぁ・・・・・・」


 大人達を味方につけようとしたが、どうやら失敗したようだ。

 この二年、二人との交流はしっかりと行った。

 適度に甘やかしてくれるようになったので、嫌がることをさせるなんて酷いことはあまりなくなった。

 ありがたい話である。







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