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【番外編終了】前世で冤罪をかけられた令嬢は期待しない  作者: 福音希望
第二章 元悪役令嬢は冤罪の元凶に再会する
24/73

2-1 元悪役令嬢はのんびり休む


 リリーがオラシオン公爵家に来て、2年の月日が経った。

 令嬢らしい生活にも慣れてきたのか、以前のように手間取ったりはしなくなった。

 勉強についてもいろいろと手助けをしたので、同年代──いや、少し上の世代でも通用するレベルになっているはずだ。

 最近では私の手助けも不要になってきている。

 そのおかげで──


「ふわぁ、今日も良い天気ね」


 私ののんびりする時間が増えた。

 木陰で横になって休んでいた。


「お嬢様、だらしないですよ」


 そんな私を見て、ホリーが注意してくる。

 この2年の間で彼女の小言が増えてきた。

 もちろん、私のことを嫌っていないことはわかっている。

 彼女としては主人である私にしっかりとして欲しいのだろう。


「休んでいるときぐらい良いじゃない」

「最近、その休んでいるときが多いと思いますけど?」

「それぐらい余裕があるってことよ」


 横になったまま、私は言い訳をする。

 しかし、ホリーもまったく引かない。


「最近、お嬢様よりリリーお嬢様の方が公爵令嬢らしい、ともっぱらの噂ですよ。本当の公爵令嬢はリリーお嬢様なんじゃないか、って」


 その噂については聞いている。

 リリーの方が評価されている。

 私の望んでいる状況である。


「まあ、次期公爵候補だった叔父の娘だからね。教育を受けたら、しっかりと評価をされるわ」

「お嬢様は最初から公爵家で産まれ、教育を受けていましたよ」

「・・・・・・それは置いておくとして」

「置かないでください」


 ホリーにツッコまれる。

 やはり最近の彼女は厳しい。

 私のことを敬っているのかすら怪しい気がする。


「そんなことでどうするんですか? もうすぐ王子殿下の誕生会があるんですよ」

「わかっているわ・・・・・・はぁ」


 彼女の言葉に私は大きくため息をつく。

 その発端は1週間前──公爵家に届いた一通の手紙が原因だった。







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