表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【番外編終了】前世で冤罪をかけられた令嬢は期待しない  作者: 福音希望
第一章 元悪役令嬢は過去に戻る
12/73

1-11 元悪役令嬢は義妹の笑顔の価値を再確認する


「お母様」


 後ろにいた少女がクレアに声をかけた。

 まだ不安そうな表情を浮かべている。

 初めて公爵家に来たのだから、不安に思って当然だろう。


「紹介しますね。娘のリリーです」

「リリーです。これからよろしくお願いします」


 母親に紹介され、頭を下げる。

 事前にそう言うように言われたのだろう。

 しっかり挨拶できるのは素晴らしいことだ。


「初めまして、リリー。私はロータスよ」

「初めまして」

「ところでリリーは何歳かしら?」

「4歳です」

「じゃあ、私の方がお姉さんね。お姉ちゃんと呼んでくれるかしら?」

「ロータスお姉ちゃん?」

「っ⁉」


 あまりの可愛さに衝撃が凄かった。

 自分で呼ばせたが、想像以上だった。

 前世の私は彼女に対する敵対心からそう呼ばれることを嫌がっていた。

 しかし、今世では彼女との交流を深めたい。


「良かったわね。お姉ちゃんができたわね」

「うん」


 母親の言葉にリリーは頷く。

 その表情からはまったく邪気を感じられない。

 前世で私を死に追いやった張本人とは思えない。

 といっても、彼女が私を直接死に追いやったのかははっきりわからない。

 彼女のことを嫌っていたが、傷つけたりしたことはなかった。

 だが、彼女へ危害を及ぼしたことも罪状の一つに上がっていた。

 そんな私を庇うような発言を彼女はしていた。

 当時の私は受け入れることはなかったが──


「じゃあ、屋敷の中を案内するわ」

「ありがとう、お姉ちゃん」


 手を引くと、彼女は嬉しそうな表情をする。

 やはり天使のような笑顔である。

 彼女に惚れる男性が多いのは理解できる。

 前世の私にとってまったく天使ではなかったけど──







作者のやる気につながるので、読んでくださった方は是非とも評価やブックマークをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ