01 引きこもり達はゲームがしたい(前編)
現在、昼の11時58分...
いつも通りの香織の部屋で...
「戦じゃ~!」
「お~...」
俺たちは戦闘準備をしていた。
とは言っても、やる気になっているのは香織だけだ。
今日は、俺たちがいつもやっているネットゲームの新しいイベントが配信される日だ。
今回のイベントは香織の推しキャラが登場することもあって、いつも以上にやる気になっている。
現在はサーバメンテナンス中で、12時になったら終了と同時に新イベントが開始されるらしい。
まあ、俺も新イベントの方には興味があるから、少しワクワクしている。
そして、時計の針が12時を指した。
「開戦じゃぁ~!」
ここに効果音が入っていたのなら、ほら貝が鳴っていただろう。
俺たちが二人そろって、ゲームへログインすると...
"申し訳ありません!メンテナンスを13時まで延長させていただきます"
という表示が出てきた。
「えぇぇ~~!なんでよ~」
新イベントってこともあって、運営側も慎重になっているのだろうか?
まあ、とりあえずそれは置いといて、今はこれから1時間何するかだな。
「まあ、メンテナンス延長ならしょうがないだろ?」
「...くぅ~、私のネコちゃんが~」
ネコちゃんとは香織が押しているキャラの名前である。
猫耳としっぽが特徴の、猫人族と呼ばれるキャラクターだ。
最近、なんかのアニメで見たような気がする...
「とりあえず、今は他のことでもして時間をつぶそうぜ。」
「しょうがないか~、じゃあ何する?」
「Swiichでいいんじゃないか?」
そういって、俺はテレビにつながれている家庭用ゲーム機を指さした。
「いいよ~」
俺たちはいつものように、ゲームをやるためにゲームで暇をつぶすのだった...
この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
ちょっと、リアルであったことの愚痴みたいになってしまった...