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仕事できる系カッコいい女秘書が5人くらい欲しい 嫁は別


——————




 「ご主人様、どうかされましたか?思慮深い表情をなさっていますが」


 「おお、なるこ。顔に出しているつもりはなかったのだけれど、そんな些細なところも分かるなんて相変わらず凄いわね」


 「いえ、メイドとして当然の務めです」


 「よろしい、褒美を取らせよう。しゃぶれ」


 「はい」



 当然の様に私の指をフェ○チオするなるこ。

 愛おしくて堪らないので頭をわしゃわしゃやった。



 「おおぉ〜!なるこは本当に完璧ね!」


 「んん、ご主人様、お悩みは?」


 「そう、私はいま、なるこという完璧メイドを手に入れている訳だが…


もっと欲しい!!!」


 「むう、それはなるこでは満足されていないという事ですか?」


 「数が欲しいのよ数が!なるこがあと5人欲しいのよ!!」


 「ご、五人…ご主人様が私をそんなに欲しているなんて...///」


 「そうよ、頭と、お腹と両腕、両足になるこをまたがらせるのよ!」


 「!!…たしかに、そういった事は頭数がいないとダメですね…」


 「でしょ?でも、どうやって増やしたものか…雇うようなお金がある訳じゃないんだよなぁ」


 「ふむ、やはり外で探してくるしかないでしょう。貧困街などであれば、葵様に誘われればついてくるでしょうし、教養のある女が欲しいという事でしたら話は別ですが…」



 スラム街か。たしかにある程度勉学を積んでないとメイドとかは出来なさそうだな。でもドジっ子メイドとかもアリかも…。



 という事で出かけることにしたぞ。


 なること二人旅だ。


 アイシアにはリアとメアがいれば大丈夫だろう。神獣二人もいる訳だからな。まぁ、リアがいる分男の子達が心配だが…。




 

 もはやジェット機並みに速い私の風魔術移動はチートそのものだ。ジェット機見たことないけど。


 ここまでスピードを出そうとすると、体に負荷がかかるので、複雑な風魔術を組まなければならない。しんどい。


 なるこの故郷ロッカスが一番近いが、顔が割れてるだろうし別のとこにする。


 ロッカスをスルーしてぱっと目についた村に入った。


 

 「ここって貧困街かな?」


 「というよりかは、集落のような感じですね。ロッカスの首都と他の国の首都はどこも遠いので、その経路の間にいくつも集落が出来ているんです」


 「ふぅん?」


 

 なるこのいう通り、簡素な宿屋や、飲み屋があるだけで、あとは家と畑だ。

 


 うーん。



 「そうだ!ミリアム行くか!」


 「ミリアム?…何処のことですか?」


 「交易街ミリアムよ!王都のむこう」


 「え?流石に遠すぎませんか?いくらご主人様とはいえ…」


 「会いたくなったの!私の友達がいるわ!」


 「ええぇ!ちょ!ご主人様ぁ!!」



 こんなチョコチョコ飛んでるからいけないのだ!ついでにハスベルにでも会いに行こうや!


 


 爆速で飛んだ。


 王都にすらつかなかった。




 「ゼーゼー…意外とキツいわね…」


 「ご主人様…今日はここで宿をとりましょう…」


 「…お金なくない?」


 「…あ」



 なるこはお金を取り出したが…それはウチの村の通貨だしな…。まあ銀ではあるけど、それは記念の奴やん?



 「まあ!ちょっと無理すれば王都くらいならいけるっしょ!」


 「ちょ!ダメですご主人様!無理なさらないでください!!」


 

 結構マジで止められた。


 グズグスしている私たちに怪しい影が忍びよる…!



 「ちょっとあんたらぁ!こんなじけんにぃわっけぇ女だけでなんばしょっとね!!!」


 「ぇ?なに?なんてぃ?」


 「貴様!それがご主人様に対する口の利き方か!?」


 「いやなるこ。落ち着いて、相手はおばあちゃんだから」


 「でぇぇぇっっけぇぇ声だすんでねえよ!!!!!!!いいけんはよついてこんかい!!!!」


 

 いや、おばあちゃんのほうが声でかいから。


———-




 むっしゃむっしゃむっしゃむっしゃ



 いや!このおばあちゃんいい人だ!

 だってシチュー上手いもん!

 ぱんもうめぇ!飯うまい人はみんないい人なんだよ!!



 「まあ、ご主人様、お行儀が悪いですよ?私が口元に運びますのでゆっくり食べてください。はい、あーん」


 「あーむ」



 なることイチャつきながら食事をしているとドタドタと男が入ってきた。



 「ちょっと、おばあちゃん!この人たち誰ぇ!?」


 「拾った」


 「拾ったって…えぇ…(あ、可愛い)オホン!ま、まぁ…けど今はやべえって!来てるんだってアイツが!」


 「アイツぅ!?まだ2日前じゃろ!?」


 「しらねぇよもう来てんだよ!しまってしまって!…お嬢ちゃん!悪いけどちょっとあっちで食っててくんねえか?」


 「んお!何をするのじゃー!」


 「貴様!ご主人様を汚い手で持ち上げていいと思っているのかー!」


 「いいから!君も!」



 隣の部屋に移されてしまった。

 隠れてて欲しいといわれ、私はタンスにシチュー持ったまま押し込まれた。

 シチューうめぇ。


 なるこはタンスの横で待機している模様。

 

 しばらくするといかにもな男の声が聞こえてきた。



 「よぉ、早めに来てやったぜダイチ?年貢は用意出来てるかぁ?」


 「いや、2日も早いじゃないですか」


 「っるせぇ!早えのはいい事だろぉん?今月分の年貢さっさとよこせや」


 「…はい」


 ドンっ!!!


 「これっぽっちで足りる訳ねえだろ馬鹿かぁ!!!」


 「いや、これ以上は本当に…僕らの生活する分が…」


 「スンスン…シチューか?いいもん作ってるじゃねえか」


 

 男の足音がだんだん近づいてくる。


 

 「ああ、そっちは!」


 「おん?誰だお前?」


 「ええと、私の妻で…」


 「私は葵様の従者だ」


 「随分とべっぴんなねぇちゃんだな?」


 「よるな臭い」


 「… まあいい、本命はこっちよ!」


 ドンッ!



 と、開けられそうだったので、先に蹴り開けてみた。



 「ご主人様、お下品ですよ」


 「すまん」



 「おいおい、このガキが食ってるもんはなんだぁ?随分いいもん食ってるじゃねえか?家族でもないガキに?さっさと年貢持ってこんかい!!!」


 バシャン!!


 と、シチューがはたき落とされて、途中で止まった。


 こういう短気な奴のやりそうな事はすぐわかる。

 私の魔術で、シチューは守った。



 「!!…どうなってやがる…」


 「人の飯に手ぇ突っ込んでんじゃねぇよ」


 「はぁ?」



 ズサ!!と肉が切れる音とともに男の右腕が床に落ちた。


 泣き叫ぶ男。

 やり過ぎただろうか、最近人としての感覚が狂ってる気がする。


 宙に浮いたシチューをぱくぱくと食べる。



 「がぁ!!がああああ!!!」


 「うるさいぞ、ご主人様はそういう叫び声がお嫌いなのだ。殺されたいのか?」


 「ひぐ…ぐうう…」



 さすがなるこ。冷静に男を黙らせた。


 男も素直でよろしい。止血はしてやろう。



 「おっどろいた。おめぇそんな強かったんけ?」


 「おばあちゃん。シチューご馳走様」


 「あえ?えっへへ、ようけくぅたなぁ。お粗末様でした」


 「そうだおばあちゃん。これ、ご飯代」


 

 そう言って、おとこの金をおばあちゃんに渡した。



 「あ…あんたは一体」


 「この方はアイシア国主、アオイ様だ。よく覚えておけ」


 「こ、国主様だったんけ…!」



 出来立てだけどね。

 なるこがすげぇ持ち上げてくれた。



 「メシも食ったし、ついでにここの主人にも挨拶しとかないとな。お前はどこの国の使いよ?」


 「い、いや、俺は国使いではないが…」


 「?お前さっき年貢がどうのっていってたじゃん」


 「俺はここらが縄張りのギルド「ゼフィウス」のメンバーだ。」



 ギルドが何で年貢とかとってんだ?


 よう分からんけど行けばわかるやろ。



 

 …




 片腕男(私のせい)に案内させてギルドについたが、私が前訪れたヤニダニとは全く似ていなかった。

 酒とタバコの匂い。

 真っ先に目に映ったのは、際どい服を着て踊るお姉さん。と、それを眺めるおっさん達。



 「おい!ゼニーが綺麗なガキと美人連れて帰ってきたぞ!」


 「どこで拐ってきたんだゼニー?ぐへへ」


 「ええと、こいつらは…」



 こいつゼニーっていうのか。名前すら聞いてなかったな。

 よろしくなゼニー。



 「やっべぇな!こっちの美人もなかなかだが、こっちのガキは妙に色っぽいな!今ならロリコンにだってなれるぜ!!」



 おい誰かゼニーが片腕なのを触れてやれよ。



 「私達は何でギルドが年貢を徴収してるのか聞きに来たのだけど?」


 「んお?がはははは!!何言ってんだ?

 おいゼニー!こいつはどうせ納めれねえ奴が妻と子供を代わりに差し出したんだろ?聞かなくてもわかるぜ!俺、買っちゃおっかなんー?」


 「ねぇ?話聞いてる?」


 「っるせぇ!奴隷がしゃべんじゃねえ!」


 

 引っ叩こうとしてきたのでまた腕を落とす事となった。

 片腕男追加です。



 「っがぁぁあ!!!!!なんだ!なにがおきたあ!!」


 「もう見飽きたよそのリアクションは、二人目だからね?さっさと話を進ませようね」


 「て!敵襲だ!!たたんじまえええ!」



 結局総当たり戦みたいになったが、私の風魔術は最早空間魔術のようなもの、敵を捕縛してそのまま全員床に押さえつけた。



 「な…なにが…いったい…」



 私は一切の迷いなく歩いた。


 えっちなお姉さんの元に。


 えっちなお姉さんは少し怯えた様子だったが、私がお尻をさすると、全てを察した様で、お姉さんの膝の上に座らせてくれた。

 肩におっぱいが乗って柔らかい気持ちいい最高。

 なるこは平然と横に立っている。



 「君達さぁ…ギルドが年貢とかとっちゃって言い訳?もう皆殺ししちゃうけどなんか言い訳ある?」


 「ま、まってくれ!俺らはここらの人らを守る代わりに年貢貰ってんのさ!正当な対価だぜ!」



 ほほう、恐喝までして奪っておいてまだいうか。


 それとは別に、今は亡き私の股間センサーが、このえっちなお姉さん以外に反応しているのだ。なるこではない。


 あのカーテンのかかった部屋の方からだ。



 「まて!そっちの部屋にはなにもない!」



 そんな言葉でとまらねぇよな?



 「エロ本みーーーっけ!!!」



 と、大きな声でカーテンを開いたが、

 そこには頑丈な牢の箱がいくつも並んでいた。

 全裸の少女が所々に収容されている。

 どの子も皆、憔悴しきっている。


 何と無粋な…人のこと言えんか?


 まあ人身売買なんてオチですわ。ここの子何人かもらえねえかな。

 だめか、それだと結局人攫いと変わらないもんな。


 

 「面倒な事になりましたね。この子達を返してあげないといけないですし…このギルドの者達の始末も…」


 「あー…そうか、めんどくさいわね。みなかった事にする?」


 

 チラッと檻の方を見ると、ふるふるふるえている子達。ふふ、可愛い。



 「うそよ、ちゃんと助けてあげる」




 ここのギルドのギルマスを連れて国営の何かに突き出そうという話になった。



 ギルドのやつらはどうしたものか…。

 とりあえず私となるこだけでは手に負えない。


 かといって、この数を全て縛り上げたとしても、こいつらだって魔術の使えるものがいれば容易く抜け出せるだろう。

 

 応援が呼べない以上、皆殺し…か…。


 考えふけって、押さえつけている者たちを見ると震えだした。


 20人くらいいる。



 「ひぎゃぁぁぁ!!!」



 情けない声とともに立ち上がって、私に火の玉を飛ばしてきた魔術師がいた。


 反射的に風魔術でそいつを握り潰してしまった。


 返り血を浴びた者たちがさらに震えだす。


 

 「なるこ、女の子達が入れられてる牢の数は?」


 「6です」


 「よかったな。ギルマスと別で6人助かるぞ。どれがギルマスだー?」


 

 …



 「言わなくてもいいけど、お前ら皆殺しになるぞー?」


 

 なお喋り出さない男達。完璧に萎縮している。



 「ま、まってくれ!鍵なら僕が持ってるんだ!だから…」



 意外にも気弱そうな青年ギルメンが声を上げた。



 「おーそかそか、んでギルマスはどこよ?」


 「いないんだ…ギルマスは…」


 「はぁ!?いない?」


 「いない…というより分からないんだ。誰も会ったことがない…」


 「じゃあどうやってギルドしてんのよ」


 「それは…ギルドというか…」



 もごもごしてて話が長引きそうだ。

 


 「まあ後で聞くわ。あなた名前は?」


 「ぼ、僕は (ひいらぎ) 多聞(たもん) だ」


 

 「分かったわ。貴方は報告した褒美で生かしてあげる。あと5人ね」



 私好みの男を残して後は殺した。


 ちなみに私好みとは、陰キャのことである。


 そして子供達と男6人を入れ替え。


 

 「お姉さん達、助けを呼んでくるからここで待っててね。カーテンの向こうは覗いちゃダメよ?」



 血塗れだからな。



 えっちなお姉さんにも別れを告げた。

 まあこっちのお姉さんは自分の家にでも帰るだろう。仕事先潰してごめんね代を払っておいた。




 ————————-





 ここの国は「グラトニア」だと。


 つまり、王都グラトニアの国のどこかなのだ。


 もうちょっとで王都だったのか、おしい。


 そしてここは何処かしらの貴族の領土。


 そして、私たちが今たどり着いたのがその領主様のお家というわけだ。


 

 「なんかこういう場所って緊張するわね…」


 「そうでしょうか、領土でこんな堂々と悪さをされている様な領主に気後れする必要はございません。」


 「そうかなぁ⤴︎」



 あー、招待されてもない豪邸に入るの緊張するわー。

 警察署とか置いといてくれよーマジ。


 

 「おい!何の用だ!」


 「ゼフィウスっていうギルドが女の子さらってたので応援を呼びに…」


 「はぁ?なにを言っている。さっさと立ち去れ!」


 「貴様、こちらにおわすお方をどなたと心得る?恐れ多くも、アイシアの国主。アオイ様であらせられるぞ」


 「アイシアの国主…だと…!!!





 知らん!」



はぁ、まあこうなるよね。


 ウチらみたいな弱小国家は取り合ってもらえんて。



 「貴様ッ!己の無知を恥じなさい!ご主人様は…」


 「なるこ、落ち着きなさい。落ち着いて私の指でも舐めてなさい」


 「はい、ご主人様ぺろぺろ」


 「なななな!何をしてるんだ貴様ら!」



 なるこは私の指舐めてないと威嚇するんだよ。


 よく分からんけどこの門番、なるこの指フェ○みて勃○してるんだけどコイツ。



 「あら、あなたの粗末な物が主張なさってますよ」


 「う、うるさい!さっさと立ち去らんか!」


 「あら?いいのかしら、なるこにあなたのイチモツを鎮めさせてあげようかと思っていたのに…」


 「な、なに!?」


 「お言葉ですがご主人様。この男のモノは大変臭そうでございます。」


 「まあ、本当ね」


 「そ、そんな事ないぞ!毎日洗っておるのだ!ほ、ほれ、臭ってみろ!」



 ガチャガチャとベルトを外し始めた。


 色気にあてられた男ほど惨めな物があるだろうか。

 隙を見てキンテキでもしてやろう。特に意味はないけど。


 

 ガコンッ!


 と男の頭が叩かれた。


 

 「ちょっと門番さん!人前でなにをしてるんですか!!」


 「ひぃ!すいません詩織様!!」


 

 詩織…?



 「なんだ、子供か、さっさと葵様に見合った交渉相手を呼んでくれ」


 「葵…?」


 「詩織…?」


 「うそ…葵だ!葵ーーっ!!」



 まさか、ここで詩織と出会うとは!!!


 詩織は思い切り抱きついてきた。


 

 「葵!!葵いいぃひひひぃん〜っ!!」



 感極まったのか急に泣き出す詩織。

 唖然とする一同。


 もう、背中を撫でてやるくらいしか出来んよ私は。


 だがしかし、見ても分からなかった。


 この歳の女の子は数年でこんなにも変わるモノなんだな。というか、着てるものが豪華っていうのもあるけど。

 

 どれ、詩織の身体がどれくらい成長してるのか確かめなければ…


 がぷっ


 急に噛みつかれた!!



 「いてててて!!」


 「もう!何で久しぶりに会ったのにそういう事しようとするの!」


 「おい貴様!ご主人様に噛み付いてただでは済まさないぞ!」



 あああ、なるこが絡んできてややこしくなってきた。



 「というか、貴方その格好。メイドさん?…はぁ…葵に何か仕組まれてるのね!もう!女好きも大概にしなさいよねっ!」


 「仕組まれてなどいない!私の忠誠は真そのものよ!!」


 「そ、そうですか…」


 「まって、そういうのはどうでもいいの。」


 「そ、そんな!私の忠誠心が無下に…無下にされて何だか興奮…」


 「なるこ!私の指をしゃぶってなさい!!」


 「はい喜んで!!!」


 ちゅぱちゅぱじゅるる…


 「ちょちょっ!と!何してるのよ!」


 「この子は何かと噛み付くから、こうしておけばいいでしょ?」


 「…それでいいの…か?


 もういいや、客間に案内するわ。ついてきて」



 そうして私達はやっと屋敷に入ることができた。



 ————




 「ようこそ華咲家の屋敷へ、私は領主の華咲詩織よ!」


 「へ?」



 なんと、詩織は12才にしてグラトニアの一端の領主になっていた!


 

 「ねぇ…二人で話をしたいから、なるこさんには席を外してもらっていい?」


 「そうね、積もる話もあるだろうし、なるこ。」


 「…ちゅぱ。承知致しました…」



 ……



 ばさっ!


 急に詩織が抱きついてきた!

 これはやはり脈あり…!?


 おっぱいを…揉もうとしたが怒られそうなので代わりに両手で抱きしめた。抱きしめておっぱいの感覚を確かめるのだ…いや、自分のおっぱいもあっていまいちよく分からん…。



 「あおい…指湿ってるね…」


 「…あ、」



 なるこが舐めてたからな。



「無事で良かったわ詩織。本当は助けに行こうと思ってたんだけど。思ったより忙しくて」


 「いいの、葵の方が大変だっただろうし。葵は凄いね。アイネス団長助けたのって葵でしょ?お空が飛べるなんて鳥さんみたい!」


 「そう!アイネスとも今は一緒に暮らしてるよ」


 「本当に!?私も一緒がいい〜。けど、お父さんとお母さんがいないからっていっぱい色んなことさせられてるの」


 「領主だもんね!偉いじゃない!」


 

 頭を撫でてやると猫のように頭を寄せて甘えてきた。



 どたんっ!と扉が急に開かれる!



 「詩織様!その人は!一体!」


 「申し訳ありませんご主人様!止めているのですが…さあ下がりなさい!」


 「お許しください!貴方様が!葵様なのですか!!!」


 「詩織、あの人誰?」


 「あの人がいつも口うるさく仕事させてくるの」


 「詩織様!あの人ではございませぬ!私は華咲家の執事トーテ・ムポールでございます!!


 して、そこにおられるお方が葵様なのですね!!分かります!ただ者ではないオーラを感じますとも!!」


 「ええ、私が葵ですけれど、いいわなるこ。もう通してあげて」


 「承知しました」


————



 「改めまして、私、トーテ・ムポールと申します。」


 「私は葵よ。あなたがしおりの面倒を見てるのね」


 「はい…詩織様には少しお辛いかも知れませぬが、詩織様のご両親が亡くなられた今。

 我々はご生還なされた詩織様を擁立するしかないのであります…。

 

 しかし、詩織様も拐われた身。


 いついのちが狙われてもおかしくありませぬ。

 

 外交もままならぬまに、脱法ハーブやらなんやらが流れ込んで治安が悪くなる一方なのであります…。


 どうか、お力を貸していただけないでしょうか…」


 「ほう、しおりの為なんだしやらないわけにもいかないけどタダは嫌よ?」


 「なんなりと!我々にできるものでしたらなんでも用意させていただきます!」



 なんなりと!?ほう!?じゃあ…



 「メイドさん一人ちょうだい!!」



 場が静まり返った。なんだよ。



 「はあ…」



 ため息つくなよ詩織。



 「それだけでいいのでしたら喜んで!2人でも4人でも!」


 「ほんとに!?じゃあ若い子4人でよろしく!!」


 「はい分かりましたとも決まりですねはい!!


 では、その報酬で決まりということでですね…」



 あ、今から無理難題押し付けられそうな気がしてきた。

 まあいいか、しおりの為だしどうせやるし。



 「われらが領土で、横暴のかぎりを尽くしているゼフィウスというギルドがございまして…そのギルドの犯行現場を抑えて欲しいのであります…」



 ん?ゼフィウス?どっかで聞いたな。ゼオヒム…はメアだし…ん?



 「葵様、先ほど制圧したギルドでございます」


 「おお!あそこか!そうだ!あのギルド潰したから子供達を保護してほしいのよ!」


 「え?何がどうなって…おるのですかな?」





————-



 兵隊さんと馬車さんが現地に着くのは数時間後との事、詩織となるこは私と一緒に飛んできた。


 3人同時飛ばしきつい。



 詩織は「こんなに遠くまでお出かけするの久しぶり!」


とはしゃいでいた。

 いつもは用心のために全く外に出してもらえないらしい。

 今回は私がいるからとお許しが出た。


 しかし、詩織の顔は現地に着くと暗くなった。



 「葵…みんな葵が殺したの…?」


 「ご主人様の判断は聡明だ」


 「あなたには聞いてない!」


 「ええ、私が殺したわ」


 「…酷いわ」


 「では状況下でどうしろというのかしら、ご主人様は最善択を選んだのよ。」


 「…」


 「ごめんね詩織。私にはこのくらいしか思いつかなかった。でも救った命もある。今はそれを喜びましょう。」



 カーテンをめくると、牢に入れられた男6人と女の子6人。そして、何故かまだえっちなお姉さんがいた。



 「あれー!お姉さんまだいたの?」


 「ふふ、良かった今日のうちに来てくれて♡

 私、働くところなくなっちゃったし、良かったらあなたのところに住まわせて欲しいなぁなんてっ」


 「おお!そうよ!私丁度メイド探してたの!あなたもうちで働く?」


 「メイド?いいわ、踊りでもお料理でもなんでもしちゃうわよっ」


 「いいねー!お姉さんおおお、お名前はな、なんていうのかなぁ??」


 「私?私は、花月 みとり」


 「みとりちゃんね!よろしく!」



 やったぜ、これで持ち帰るメイドは5人だ。



 「救えた命って…これ?」



 ちげぇよ!どう見ても子供達です!!

 うん!!!!!



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