第18話 恵人は弱者
「なんで急に……!」
獣人の里が全知者達に襲撃を受けた。それも朝早く、突然。
「多分監視所がやられた事に気づいたんだろ、にしても早いな……」
フレミアの言葉で皆の顔が緊張に染められていく。
「助けに行くぞ!」
急いで外に出ると、全知者が数十人見える。
「……!数が多い、手分けして倒すぞ!」
「俺は隠れてていいか……?」
「見つかるなよ晃!」
晃は家に戻り、俺達は二人に別れて獣人達に加勢する。
「大人しく死ね!弱者共が!」
全知者が雄叫びを上げる。獣人達は既に被害が大きい。
「恵人、僕の事は気にしないで戦って下さい!」
「ああ、背中は任せたぞ!」
剣を抜き、全知者の一人を相手にする。
「死ぬのだ。ライトニング!」
全知者の手から放たれた瞬速の稲妻が恵人の命を奪う。だが、当たる寸前で避ける。
すぐに剣士の特権、素早い動きで全知者の首を狙うが、シールドが張られていてガンッ!と音が鳴る。
「魔法も使えぬ弱者が我々に勝てるとでも?」
シールドの中で余裕そうに笑みを浮かべている。
「やれば出来る!」
シールドを何度も斬りつけ、破壊を試みるがシールドは軽傷。壊すのには時間が掛かる。
「無駄な足掻きよ!ブラスト!」
「ぐッ!」
腹に直撃し、勢いよく後ろに飛ばされる。
口を切ったようだ。血が出てくる。
「弱者よ、お前だな?監視所を無力化した邪魔者は」
「それがどうした……ッ!」
喋ると口が痛い。立てない。腹にくらったのが相当酷かったようだ……。
「弱者の分際で、我らを止めれるとでも思ったか!笑止!ライトニング!」
顔の目の前で魔法を唱えられた。当たれば確実に死ぬだろう。
「まぁさせませんけどね?」
突如、全知者の魔法は消え、白目を剥いた。全知者が倒れた後にはエレナがいた。
「助かった……」
「恵人は全知者に対抗する術が無いですね。山でも斬る練習したらどうですか」
「そんなの斬れねぇよ……せめてシールド斬れるように努力するよ……」
「カレンとフレミアが気になりますし、行きますよ。あっ、回復させないと立てませんか」
俺に回復魔法を唱えてくれた。魔法はすごい。体が軽くなる。
「ほら、行きますよ」
俺とエレナはカレン達の所へ向かった。
いかがでしたか?
恵人と戦った全知者は恵人の事を弱者や、お前、邪魔者と呼んでいます。一つに固定出来なかったんですかね?笑
誤字、脱字やアドバイス等ありましたら言ってください!
それでは皆様が楽しめる作品を目指して頑張ります!