第16話 night sky
獣人の里、貸してくれていた家が俺達の家になった夜の事。
「恵人ー!怖いわ!部屋を変えてくれないかしら!?」
俺の部屋を走り回って青ざめた顔をしていた。騒がしい。
そういえばこの家に、特にカレンが使っていた部屋に幽霊がいたと言っていたな。
「仕方ない……俺が変わるよ」
幽霊は今まで見たことが無いから興味があった。
見つけたら上手く説得して還ってもらおう。
「恵人。フレミアいたよな?部屋が余ってないぜ?」
晃の顔がヘンになっていた。気持ち悪い笑顔をしている。
フレミアも凄く美人だ。同じ部屋になることを期待しているのだろう。決めるのはフレミアなのだが。
「あたしはエレナと一緒に寝るかな。いいだろ?」
「 ぼ、僕は男ですよ?カレンと寝てください!」
凄く動揺している。ヘンな汗まで出ている。
「え?男って本当か?でも可愛いから一緒に寝てやろうか?」
「いいからカレンと寝てください!」
「ちぇ、仕方ねぇなー」
晃がしょんぼりしている。自分で話しかけれないのか?高嶺の花と思っているのかもしれない。
「俺はそろそろ寝るよ」
俺は皆に寝ることを伝え、部屋に入った。
ベッドに座り窓の外の月を見た。月は丸く光っていて美しい。
夜景を見るのは昔から好きだ。今でも小さい頃に親父と見た空を覚えている。印象に残る良い空だった。
突如、部屋の角に誰かが現れた。
カレンの言っていた幽霊のようだ。長い髪の白い服、足は無い。
「この世に未練があるのか?全知者の事なら俺に任せろ。必ず奴らの行いを正してやる」
……すると幽霊は消えた。還すことが出来たのか?
俺達はこれからも全知者を倒す。奴らが間違いに気づくまで……そう心に誓った。
いかがでしたか?
夜空って良いですよね。夜中に散歩すると安らぎます……今は寒いですが。
誤字、脱字やアドバイス等ありましたら言ってください!
それでは皆様が楽しめる作品を目指して頑張ります!