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イキリ太郎のチャンバラ無双劇  作者: 林 正芳
3/6

そのエアーソフト剣で相手を打ち破れ!

5階の道場に到着する


既に局長は手ぐすねを巻いて待っていたようだ


「早かったじゃないか。てっきり逃げ出したのかと思ったよ」



局長は、こしたんたんと余裕綽々としている。


「そちらこそ、あそこまでの大口叩いて、後で後悔して『あの話はなかったことにしよう』とか言ってくると試行してましたよ」


売り言葉に買い言葉である


局長はすこし、眉をひそめ不満そうな面構えをなさる


想定していたよりちょろいな


俺は身体にまとわりつくセーターを脱ぎ、最適行動できる身なりにchangeした


「それでは、これから私からスポーツチャンバラのルール説明をします。」


女の子が男同士の緊張感に包まれた空間の中で虚無的ともはたまた公的ともいえる声を発する


「ルールは至って簡単、両者ともこのエアーソフト剣を使っていただき、相手より先に剣で相手の身体に当てればその人の勝利です」


なんだ、実にシンプルではないか


剣道以上にシンプラーである


シンプル過ぎて思わず感嘆の念を抱いてしまった次第である


「剣は60cmほどの小太刀という剣と、1mほどの長剣という剣の2種類ありますが、どうしますか?」


「ほう、私はどちらでもいい。君が選びたまえ」


局長は余裕そうに選択権を俺に無償提供する。


なかなかに舐めてる


それならば俺も

「局長、局長は今まで様々なスポーツに取り組んでおられると先程知りましたが、これまでに剣を使った競技などはなされたことはございますか?」


「ふむ、色々やり過ぎて一々思い出すのも面倒臭いが、一時期フェンシングに興じていたな。3ヶ月ほどやり込んでいたんだが、なんと難波州大会で優勝してまったよ」


局長は、さも得意気に語る


「分かりました。それでは、1mの長剣にしましょう。局長がやっていたというフェンシングの剣と同じくらいの長さのね」

俺は、目を薄め、母親がカレーの中に隠し味にリンゴを入れる時のような含みのある言葉を発する


「何!!」

局長は目をあらわにし、明らかな敵意を向けてくる


「その選択をしたことを後悔するだろう!」


俺はそうはならないことを確信した





女の子からチャンバラ用の面を渡され、それを被り剣を抜刀して局長とあいまみえる。


女の子が

「はじめ!」

と声を上げた瞬間、局長は俺に向かって突進するように迫り強烈な突きを乱打してくる


「どうだ、私がフェンシングでつちかった技は!

必殺"高速連撃型突き攻撃 エターナル・ツッキー"」


中々に高速な突きだ

フェンシング経験に嘘はないだろう

しかし、俺は局長の突きの全てをかわす


「何!?中々やるではないか。ではこれはどうだろう

"大地を切り裂け ディストラクション・ツッチー"」


局長の剣は俺の頭頂部から身体を真っ二つにするように切り裂こうとする


「ふっ甘いな、甘いぞ局長、甘きこと苺の如し

"佐々木小次郎流防御術 ブロック・ライク・チャイニーズキャラクター『ONE』"!」


局長の剣は、俺の防御術によって天晴れ見事に完全に塞がれた


局長は目を見開く


自分のとっておきの技がなぜ塞がれてしまったのかと言わんばかりの顔である


あまり彼女を不安にさせるのもあれだ

さっさと片付けてしまおう


「誠に申し訳ありませんが、局長、ここいらで決着といたしやしょう

"義経流 参段 バスター・ザ・ストライク"」


俺の剣は局長の守りがガラ空きなはらわたを切り裂いた


勝負は決した



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