伝説‥67話〜求愛
ミクが街の入り口付近で休んでいるとリベルドが話し掛けてきた。
ここはトパーズの街。ミクはジルベイムの屋敷を出て街の入り口付近で少し休んでいた。
すると二十代後半ぐらいの男性がミクに近付き話し掛けてきた。
「……な、なんて可愛いんだ!それに、もしかしてその服は君の手作りなのか?」
そう言い目を輝かせながらミクをみた。
「あ〜えっと……。」
(……この人誰なのら?それにこの場合、流石に手作りって言った方がいいよね。リスティアさんが、この世界には着ぐるみがないって言ってたのら。)
「……うん、私が作ったのら。それで、貴方は誰なのら?」
そう言うと、その男性はミクの着ぐるみを触りながら、
「なるほど。これはなかなかに良く出来ている。あっ!すまない。俺はリベルド・エルメ。」
(ん?リベルドって確か……あっ!そうなのら。アイネって人が言ってた人なのら。でも、何で話し掛けてきたのら?)
「あ、ありがとうなのら。私はミクなのら。」
「ん〜、なるほど。名前も見た目も話し方も可愛い!それに、手先が器用ときてる。まさに俺好みの女だ!」
「は、はい?あのぉ……。」
「あっ、すまない。実は君を見かけ気になって声をかけたんだが。いや、まさに一目惚れだ!俺と付き合ってくれないか?」
「あっ、えっと……ごめんなのら。私は仲間と旅してるからお付き合いは出来ないのら。」
「ミク。まさか仲間って……君の彼氏なのか?」
「それは違うのら。」
「なら何故、俺と付き合えない?」
「えぇっとねぇ。」
(うわぁ〜、ど、どうしようなのら。何て答えたらいいのか分からないのら。)
「ん〜、まさか。人に言えない様な訳ありの旅なのか?」
「そ、それは……。」
「そっか。ならそれ以上追求はしない。だが、俺は諦めないからな!」
「そ、そうなのらねぇ。あははははぁ……。」
「それはそうと。ミクは仲間と旅をしてるって言ってたが2人旅なのか?」
「ん?違うのら。5人で旅をしてるのら。」
「ミク入れて5人か……その仲間って強いのか?」
「うん、強いのら。」
「なるほど。なぁミク、頼みがある。その仲間達と話がしたいんだが可能か?」
「どうだろう……聞いてみないと分からないのら。」
「そっか。じゃミク、その仲間達に俺と会ってくれるかどうか聞いてもらえないか?」
「ん?どうして私の仲間と会いたいのら?」
「ああ、そうだった。訳を話さないとな。実はな……。」
リベルドはミクにその訳を話した。
「ふぅ〜ん。そうなのらね。それで、私の仲間達にその偉い人の屋敷の警備を頼みたいって事かぁ。」
「ああ、どうかな?それに、1日10万ジエムと三食昼寝付きの報酬なんだが。」
「ん〜、かなりいい報酬なのら。でも、どうかな?聞くだけは聞いてみるけど……。会ってくれるか分からないのら。」
「ああ、そうだな。じゃ、こうしないか。ミクの仲間が会ってくれる時は一緒にここに来て欲しい。会ってくれない場合でも返事が聞きたいから、ミクだけでもここに来て欲しい。」
「ん〜……うん、分かったのら。じゃ、仲間にその事伝えてくるのら。」
「ああ、待ってる。それに、ミクと明日も会える何て嬉しいよ。」
そう言うとリベルドはミクにラブな視線を送った。
ミクは慌てて目を逸らし面倒くさくなる前に、その場を立ち去り宿屋に向かった。
そしてリベルドは、ミクが見えなくなるのを確認すると、その場を離れアジトへと向かった。
読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)
ミクにも接近……いや接近と言うかまぁいいか。
では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)






