表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/16

 優達が森へ移動した頃…。

 バトではとある噂でもちきりになっていた。

 その噂というのが…

 「情報屋エレナが彼氏を作った。男を連れ帰ってきた。」

 そう、街一番の有名者、情報屋エレナが男を連れ帰ってきた話題で賑わっていた。

 街の隠れ家的なカフェ『buck』では、三人の男と一人の女がその話に花を咲かせていた。

 武器屋のマーティ曰く、「エレナは同性愛者かなんかだと思ってた。」と、さらに薬屋エルトは「むしろエレナ本人が男だと思ってたよ。」と…。魔道具屋のセントールはその二つの意見に頷きながら「浮いた話がなかったもんな〜。」と話す。最後に男三人は同時に「あんな可愛い奴捕まえて、男が羨ましいぜ…」と呟く。

 ただそんな談笑を快く思わない女が一人。同じくその三人と同じ席に座る魔物研究者アリアだ。

 彼女は幼少からエレナをライバル視していた。(一方的に)


 この世界では勉強という行為は自学自習で行われる。つまり義務教育はなく、自分で学びたい分野の資料を自ら集めたりするところから始まる。街には図書館があり、そこはすごく大きく大抵の資料はそこで揃う。

 そんな大きな図書館で彼女達は出会ってしまった。

 数万冊の中から、あろうことか…同じ本を選んだのだ。長きに渡る(一方的な)争いの引き金となったその本の名は『まものずかん①』…!!

 アリアは幼いながらも魔物の生態に興味が湧いたことでこの本を、エレナは…純粋に興味をそそられたからこの本を選んだ。それからというもの、アリアがずっとライバル視を続けているという訳だ。

 今回ももちろんアリアの”勝手にライバル心”に火がついた。

 「いい気になりやがって…!」

 彼女は長い髪をうねらせながら唸る。黒いフードに隠れた顔がゆがむ。先に恋人を作られるという失態(実際は恋人でもなんでもないが)を犯してしまい、プライドがズタボロになっていた。

 …まあつまりは、恋人がいない彼女の全くの逆恨みである。

 そこで彼女は考えた。どうやれば同じくらいプライドを傷つける事が出来るのだろうか…と。

 考え抜いた結果、一つの結論にたどり着いた。

 「男を寝取る。」

 そう、優を寝取ってしまおうと考えたのだ。

 決心した彼女は作戦を練った。

 まず彼女は魔物研究者としてエレナが知る筈のない情報で対抗しようと考えた。そうなると作戦が絞られる。

 絞られた中でバド周辺で使えそうな情報はたった一つ。

 ーウェンウルフの特性。

 前にも説明したが、ウェンウルフはバト周辺で一番強いレアモンスターだ。広大な始まりの草原を気ままに闊歩する巨大な狼、ウェンウルフ。毛皮は良質な素材で肉もうまく高く売られる。そんなウェンウルフの特徴というのは…

 ”毛が岩のように硬い”

 ウェンウルフはそんな硬い毛の毛並みが狂うことを極力嫌う。理由は単純でただ、ごわつくからだ。逆毛等になると硬い毛が皮膚を引っ張りごわつく。これを嫌う。

 つまり、風向きに沿って歩くのだ。

 風向き沿って歩くということは、そこを利用すればたやすく思い通りに動かす事ができる。これで、優達をウェンウルフに襲わせる事が出来る。


 「私の特技、風魔法を使って…エレナをとっちめてやるわ。」

 彼女は席を立ち上がりそそくさと草原へ走っていった。


 「またやってるよ。懲りないね、あいつも。」

 マーティは言う…。

 「勝ったことないのに…。」

 エルトがつぶやく。

 「ま、いつも通り…」

 サントール。最後は三人同時に…


 「「「失敗して、助けてもらうんだろうな。」」」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ