第二十話 〜馬鹿でしたか!〜
「だ、大丈夫ですか!タイタンさん!」
やばい。タイタンさんはグッタリしてて動けそうにない。
「――大丈夫だ。気にするな」
そう言って笑うタイタンさんの顔は痙攣していてとても苦しそうだ。
「くそっ!あいつらはなんなんですか!物理攻撃もスキルも効かない!どうすれば良いんですか!」
「ハッハッハッハー!攻撃は効かないよ!一人だからって勝てると思った?」
ムカつく野郎だ。ぶち殺してー。
「縄で縛ってきましたー。余裕ですねー」
え、??いま、ケットシーさんなんて言った?
「いやー、縄できつく縛ってあげるよーっていったら喜んで!って言うからさー」
まさか、こいつらMなのか?
「おい、お前ロウソク垂らしてやるからこっち来い」
「まじで!お願いします!垂らしてください!はーはー」
そう言って息を荒らげながらこっちに向かってくる。タイタンさん申し訳ねえ。こいつらタダのドMだった。
「ケットシーさん、縛っちゃって下さい」
「ほい、きたー」
二匹確保。
マジで、タイタンさん申し訳ねえ。
「ケットシー良くやった!俺はもう動けそうにねーな。二人で先進んでくれ」
「了解ー。わかったよー」
「わかりました。本当に助かりました。頑張ります!」
ケットシーさんと俺はタイタンさんを残して上の階へと登った。
「ちょっと待て!お前ら!俺を助けに来てくれたんじゃなかったのか!」
おっ、ぽこち〇の声がする。
「ここから出してくれよ!」
なるほど。檻の中に入れられているらしい。
「元気そうで良かった。じゃっ!」
「おいおいおい!じゃっじゃなくてよ!ここから出してくれって!」
「ちっ、しょうがねーな」
「こいつー!」
俺は嫌々ながらもぽこち〇を助けてやった。なんて、偉い男だ。
「で、他の皆は大丈夫なのか?」
ぽこち〇良いこと言った!
「皆、無事だよ!俺達のお陰でな!お前、つっかえねーな!」
「お前、死んじまえ」
愉快愉快。
階段を登り終えるとそこには一人の男が待っていた。身長は高く200センチほどはありそうだ。
一見、優男みたいな顔をしているが、とてつもない殺気を放っている。
「ここまで、よく来たな」
と、サタナキア。
「へっ、ぶっ飛ばしてやりますよ!」
「覚悟しろー」
「俺が負けてしまったら魔王軍は終わりだ。魔王様は正直戦闘タイプでもねーしな」
「民衆も快く思ってないらしいじゃないですか!魔王もまとめてぶっ倒します!」
「魔王様が武闘派じゃない。ということは四天王最後の俺がめちゃくちゃ強いとは思わなかったのか」
「え、あなた強いんですか?」
「当たり前だ!」
そう、サタナキアが言った瞬間、サタナキアの手に黒いエネルギー体で出来た、明らかにやばそうな剣が握られた。
これは、やばそうだ。まじ強そうなんだが。だが、倒すしか無いな!
遅くなって申し訳ございません!




